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Turley Richardsの1976年のアルバム『West Virginia Superstar』。
Turley Richards / West Virginia Superstar (1976年)
Turley Richardsは、このアルバムのタイトルが示すとおり、米ウェスト・ヴァージニア州生まれのシンガー・ソングライター。60年代から音楽活動をしており、その頃はDylanの影響を少なからず受けていたようだ。70年にファースト・アルバム『Turley Richards』、71年にセカンド・アルバム『Expressions』をリリースし、それから5年のブランクを経て本作をリリースした。

76年といえば、Boz Scaggsの『Silk Degrees』がリリースされた年。シンガー・ソングライターのアルバムらしい前2作と比べると、本作は時代の空気を汲んだかのようなソフト&メロウ路線。洗練されたブルーアイド・ソウルを聴けるアルバムとして、金澤寿和氏の『AOR Light Mellow』では増補改訂版に紹介されている。

プロデュースを手がけたTroy Sealsは、Seals and CroftsのJim SealsやEngland Dan & John Ford ColeyのDan Sealsの従兄弟。収録された10曲のうちTroy Sealsが2曲(1, 4)を手がけ、残りをTurley Richardsが書いている。

1曲目の「I Will」は突き抜けるように爽快なグルーヴィー・チューン。どこか垢ぬけない感じのジャケットからは想像もできないような洗練された曲調が意外で、爽やかな印象を残す。

メロウな「Happy」「Play Me」もリラックスするナンバー。R&Bやゴスペルの影響を感じる「New Ray Of Sunshine」やフォーク/カントリー調の「From Dust To Blood」、シンガー・ソングライターらしい「West Virginia Superstar」「What Does It Mean In The End」など、曲の表情は多彩だ。

タイトル曲の「West Virginia Superstar」の歌詞は自伝的な内容。「'64年からは何年も経ってしまったけれど/再び僕の心の中には/希望の炎が燃えている」と歌う。憧れのDylanのように華々しい成功を掴めてはいないが、自分はいつか来るスーパースターなのだと。ジャケットも再起や再生を表現しているようだ。

Turley Richardsは4歳の時に不慮の事故で左目を失明しており、相当な苦労人なのだろうと思う。苦い歌詞の曲はあるが、それを歌う声はとても溌剌としていて、力強さがある。

●収録曲
1. I Will - 3:01
2. Happy - 3:09
3. New Ray Of Sunshine - 3:05
4. Love Is On The Line - 3:55
5. Going Home - 3:49
6. West Virginia Superstar - 4:32
7. From Dust To Blood - 3:29
8. Play Me - 3:49
9. Reflections Of Me And You - 3:32
10. What Does It Mean In The End - 3:21


◆プロデュース: Ron Bledsoe, Troy Seals, Turley Richards

◆参加ミュージシャン: David Biggs/Shane Keister(k), Kenny Malone(ds), Norbert Putnum(b), Reggie Young(g), etc

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2017/07/08 19:45 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
Ned Dohenyの1976年のアルバム『Hard Candy』。
Ned Doheny / Hard Candy (1976年)
Ned Dohenyは70年代の米ウェストコースト音楽シーンで活躍した男性シンガー・ソングライター。Jackson BrowneやJ.D. Southerと同時期にアサイラム・レコードからデビューし、73年に爽やかなファースト・アルバム『Ned Doheny First』を、76年にAOR屈指の名盤として知られる本作『Hard Candy』をリリースした。

海辺でシャワーのしぶきを浴びるジャケットからは "真夏のぎらつく太陽" 的なサウンドを想像するが、聴こえてくるのはアコースティックを基調とするソウルフルなサウンド。夏の終わり、陽の傾いた海岸で、穏やかな風に吹かれて涼む。そんな心地よさのある音楽だ。

全曲がNed Dohenyの作で、「A Love of Your Own」のみAverage White BandのHamish Stuartとの共作。どの曲にもソウルやジャズの香りが漂う。

ビターな「Get It Up for Love / 恋は幻」は多くのカヴァーが存在する名曲。David Cassidyの75年のアルバム『The Higher They Climb - The Harder They Fall』の他、Nigel Olssonの『Nigel Olsson』(75年)、The Mobの『The Mob』(75年)、Maxine Nightingaleの『Night Life』(77年)、Táta Vegaの『Try My Love』(78年)などのアルバムで歌われている。

「A Love of Your Own」も渋い曲。Average White Bandの同年のアルバム『Soul Searching』に収録された他、Melissa Manchesterの77年のアルバム『Singin'... / 雨と唄えば』や、Leslie Smithの92年のアルバム『Les Is More』などでカヴァーされた。

Ned Dohenyの歌声には少年のような甘さがありながら、そこはかとない大人の陰りがある。この微妙なバランスが魅力で、どの曲もロマンティックに響く。特にラストの「Valentine」は秀逸。ジャジーなメロディを、David Fosterのピアノをバックに切なげに歌う。

フロント・カヴァーの写真はMoshe Brakha (モシャ・ブラカ)氏が撮った。Boz Scaggsの名盤『Silk Degrees』の艶っぽいジャケットを撮った写真家だ。バック・カヴァーでは水を豪快に浴びており、2014年に発売されたベスト盤『Separate Oceans』のフロント・カヴァートには、これが採用された。
Ned Doheny / Hard Candy (バック・カヴァー)
なお、今年の8月にはソニーの「AOR CITY 1000」シリーズから、79年のサード・アルバム『Prone』のCDが再発予定。こちらもお薦めだ。

●収録曲
1. Get It Up for Love / 恋は幻 - 4:44
2. If You Should Fall / 恋におちたら - 3:36
3. Each Time You Pray / 愛を求めて - 3:38
4. When Love Hangs in the Balance / 傷心の恋 - 5:12
5. A Love Of Your Own - 3:46
6. I've Got Your Number - 3:14
7. On The Swingshift - 3:03
8. Sing To Me / 歌っておくれ - 3:36
9. Valentine (I Was Wrong About You) - 5:06


◆プロデュース: Steve Cropper(g)

◆参加ミュージシャン: Ned Doheny(vo, g), David Foster/Craig Dorege(k), Brian Garofalo(b), Gary Mallaber(ds), Tower Of Power(horn), Glenn Frey/Don Henley/J.D. Souther/Linda Ronstadt/Hamish Stuart/Rosemary Butler(bv), etc

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2017/06/22 15:16 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
Boz Scaggsの1976年のアルバム『Silk Degrees』。
Boz Scaggs / Silk Degrees (1976年)
Boz Scaggsはアメリカのブルーアイド・ソウル/Adult Contemporaryシーンを代表するシンガー・ソングライター。1965年にデビューし、60年代後半にSteve Miller Bandのメンバーだった時期もあるが、基本的にはソロのアーティストとして活動を続けている。

本作はBoz Scaggsの代表作に挙げられることの多いアルバム。また、特にAORにおいては、屈指の名盤として揺るぎない地位を築いている。

本作の発売40周年にあたる昨年(2016年)には、ソニー・ミュージックから「ソニー AOR誕生40周年記念 AOR CITY 1000」と題したシリーズまで企画され、100タイトルのCDが発売された。同シリーズから今年も100タイトルのCDが8月2日8月23日に分けて発売される。中には世界初CD化や日本初CD化というレア物もあり、今から楽しみだ。

さて本作は、メロウで洗練された曲とBozのソウルフルで艶やかな歌声、そして直後にTOTOを結成するDavid Paich(k)、Jeff Porcaro(ds)、David Hungate(b)等の躍動感あふれる演奏が一体化した素晴らしい内容。

写真家のMoshe Brakha(モシャ・ブラカ)が撮影したスタイリッシュなフロント・カヴァーにも目を奪われる。その頃の時代の高揚感のような独特の雰囲気を感じる名盤だ。

「Lowdown」はBillboard Hot 100チャートの3位、「Lido Shuffle」は11位となるヒットを記録し、アルバムもBillboard 200チャートの2位を記録。76年のグラミー賞では、「Lowdown」がBest R&B Songに輝いた。

また、「Harbor Lights / 港の灯」や「We're All Alone / 二人だけ」という名バラードを収録していることでも知られる。

BS-TBSの洋楽番組『Song To Soul』で「We're All Alone」を取りあげたことがあり、Boz本人がこの美しい歌詞にまつわる秘話を語っていた。私的な曲であること、詞を書けずに苦労したが、レコーディングのマイクに向かった時に突然言葉が溢れ出てきたことを語っており、感動した憶えがある。

若いころ、この曲のタイトルを "皆一人ぼっち" という寂しい意味に誤解していたが、"二人きり" というロマンティックな意味だということを大人になってから理解した。

●収録曲
1. What Can I Say / 何て言えばいいんだろう - 3:01
2. Georgia - 3:57
3. Jump Street - 5:14
4. What Do You Want The Girl To Do / あの娘に何をさせたいんだ - 3:53
5. Harbor Lights / 港の灯 - 5:58
6. Lowdown - 5:18
7. It's Over / すべては終わり - 2:52
8. Love Me Tomorrow / 明日に愛して - 3:17
9. Lido Shuffle - 3:44
10. We're All Alone / 二人だけ - 4:14


◆プロデュース: Joe Wissert

◆参加ミュージシャン: David Paich(k, ar), Louie Shelton/Fred Tackett/Les Dudek(g), David Hungate(b), Jeff Porcaro(ds), Tom Scott(sax), Joe Porcaro(per), etc

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2017/06/14 19:30 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
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