音楽は心の糧、生活のサプリメント。洋楽を中心に極上の音楽との生活を綴ります。

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Melissa Manchesterの1978年のアルバム『Don't Cry Out Loud / あなたしか見えない』。
Melissa Manchester / Don't Cry Out Loud (あなたしか見えない) (1978年)
Melissa Manchesterは、女優としても活動するニューヨーク生まれのシンガー・ソングライター。彼女の歌声には、うなだれている人に前を向かせるような力がある。このアルバムは7作目。プロデュースをLeon Wareが担当したことで、ブラック・コンテンポラリー・テイストのサウンドに仕上がっている。

収録曲は、Melissa Manchesterの作/共作が8曲、残り2曲(3, 5)が他作という構成。他作のうち「Don't Cry Out Loud / あなたしか見えない」はPeter AllenとCarole Bayer Sagerの共作。「Bad Weather / 恋は雨模様」はThe Supremesの73年の曲のカヴァーで、Stevie Wonder等が書いている。

本作の発売当時、タイトル曲の「Don't Cry Out Loud」には、曲の内容に相応しい「哀しみは心に秘めて」という邦題が付いていた。この名曲は76年に書かれており、作者の一人であるPeter Allenも77年のライヴ・アルバム『』(日本未発売)と79年のスタジオ・アルバム『』でこの曲を歌い、シングル・リリースもしている。このPeter Allenのバージョンに「あなたしか見えない」という邦題が付され、それ以降、本作の邦題も「あなたしか見えない」に変わったという経緯のようだ。

切ないが凛としたメロディが感動を誘うこの曲は、Billboard Hot 100チャートの10位となるヒットを記録した。Melissa Manchesterの歌が見事で、泣きじゃくる女性を "Fly high and proud (自信をもって飛び立つのよ)" と励ますくだりの歌声に胸を打たれ、不覚にも涙腺が緩んでしまう(毎度のこと)。Peter AllenやRita Coolidgeのバージョンも良いが、Melissa Manchesterの歌が一番である。

他にも、颯爽とした曲調の「Shine Like You Should / かがやくあなた」や、Leon Wareと共作したメロウ・ソウルの「Almost Everything」、心地よい高揚感のある「Bad Weather」、Carole Bayer Sagerと共作した優しいメロディの「To Make You Smile Again / 微笑をもう一度」など、素敵なトラックが多い。

David T. Walker(g), Richard Tee(k), Chuck Rainey(b), James Gadson(ds)等、ジャズ/フュージョン・シーンで活躍する一流の黒人ミュージシャンによる濃厚でしなやかな演奏も素晴らしいが、何よりもMelissaの歌に力がある。

歌声に元気づけてもらう。そういうことを実感できる大切なアルバムである。

●収録曲
1. Shine Like You Should / かがやくあなた - 3:13
2. Caravan - 3:42
3. Don't Cry Out Loud / あなたしか見えない - 3:50
4. Almost Everything - 2:44
5. Bad Weather / 恋は雨模様 - 3:20
6. Through The Eyes Of Grace / グレースのつぶやき - 4:01
7. To Make You Smile Again / 微笑をもう一度 - 4:51
8. Such A Morning - 2:51
9. Knowin' My Love's Alive / 愛をみつめて - 4:00
10. Singin' From My Soul - 3:29


◆プロデュース: Leon Ware(ar, bv), Harry Maslin

参加ミュージシャン: Melissa Manchester(vo, p), David T. Walker/Lee Ritenour/Jay Graydon(g), Richard Tee/Greg Phillinganes/Bill Payne(k), Chuck Rainey/David Hungate(b), James Gadson/Jim Keltner/Ed Greene(ds), Lenny Castro(per), Tom Saviano/Gene Page/Barry Fasman(ar), etc


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2017/09/13 19:45 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(0)
Paul Ankaの1978年のアルバム『Listen To Your Heart / 愛の旋律(しらべ)』。
Paul Anka / Listen To Your Heart (愛の旋律(しらべ)) (1978年)
Paul Ankaはカナダ出身のシンガー・ソングライター。「Diana」(57年, 米2位)、「Lonely Boy」(59年, 米1位)、「Put Your Head On My Shoulder」(59年, 米2位)、「Puppy Love」(60年, 米2位)などの大ヒット曲の作者であり、Frank Sinatraの代表曲である「My Way」の英詩を担当したことでも知られる。

60年代初めまでに隆盛を極めた大スターというイメージがあるが、その後も精力的に曲やアルバムを制作し、これまでに30枚近くのオリジナル・アルバムをリリース。また時流を捉える感度が高く、同郷のDavid Fosterのフレッシュな才能にも早くから注目し、アルバム制作に起用していた。

Paul AnkaがDavid Fosterを大きく起用するのは79年の次作『Headlines』からで、本作はその助走となる作品。D.Fosterは「I'm By Mysellf Again」と「Don't Ever Say Goodbye」をPaul Ankaと共作している。

その2曲を含めて、Paul Ankaが曲作りに携わったのは4曲(3, 6, 8, 9)のみ。残りは他作であり、このうちRobert Tepper等の書いた「This Is Love」はシングル・カットされ、Billboard Hot 100チャートの35位、ACチャートでは3位をマークした。なお、ラストの「Starmaker」はBruce RobertsとCarole Bayer Sagerの共作で、B.Robertsの77年のデビュー・アルバム『Bruce Roberts』からのセレクトである。

フレッシュでエレガントなポップ・ロック・サウンドに仕立てた次作のような華やかさはないが、生楽器主体の演奏と豊かなメロディを堪能できるアルバム。Paul Ankaの歌声も実に穏やかだ。この8月に、ソニーの「AOR CITY 1000」シリーズからめでたく世界初CD化されており、お薦め。

●収録曲
1. Starting All Over Again / 愛の日をふたたび - 3:22
2. This Is Love / これが愛 - 3:44
3. I'm By Mysellf Again / 孤独のあじわい - 3:23
4. You Spoiled Me / 恋は虚しく - 3:14
5. Listen To Your Heart / 愛の旋律 - 3:35
6. Don't Ever Say Goodbye - 3:58
7. Let's Start It Over / 幸せの日を求めて - 3:14
8. Love Me Lady - 3:01
9. Brought Up In New York (Brought Down In L.A.) / 悲しみのフリーウェイ - 3:33
10. Starmaker - 4:41


◆プロデュース: David Wolfert(g), Charles Koppelman, Gary Klein

◆参加ミュージシャン: Jay Graydon(g), Larry Muhoberac/Neil Larsen/Tom Hensley(k), Ian Underwood(sy), Dennis Belfield(b), Ed Greene(ds), Lenny Castro/Tom Roady(per), Lenny Pickett(lyricon), Tom Saviano/David Luell/Mike Carnahan(sax), Richard Cooper/Steve Madaio(tp), Dick Hyde(tb), Nick DeCaro(string ar), Carolyn Willis/Jim Haas(bv), etc


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2017/08/25 16:51 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(0)
Denne And Goldの1978年のアルバム『Denne And Gold』。
Denne And Gold / Denne And Gold (1978年)
Denne And GoldはMicky DenneとKen Goldの二人による英国のソングライター・デュオ。Ken Goldはプロデューサーとしても仕事をしており、この二人でThe Real ThingやDelegation、Billy Oceanなど、70年代、80年代のUKソウル・グループ/アーティストへの曲提供やプロデュースを数多く行っている。

本作は彼らの唯一のアルバム。軽やかで柔らかいブルーアイド・ソウルが満載で、さながら初期のHall & Oatesの英国版といった趣き。

「Why Do We Hurt Each Other」のみMicky単独の作だが、それ以外の曲は全て二人の共作。Paul McCartneyの「Coming Up」を思わせる「We've Got It Jumpin' Now」のようなアップ・テンポのファンキーなナンバーもあるが、ミディアム~スローの涼やかでメロウな曲に彼らの良さが表れる。

Daryl Hallの卓越した歌唱力と比べると二人の歌声は見劣りするかも知れないが、ファルセットも時折使いながら気持ち良さそうに歌うところが良い。バックのミュージシャンは英国の実力派で、中には英国ジャズ・ロック・シーンで活躍するギタリストのRay Russellの名前もあり、興味深い。

このアルバムのCDは2001年に日本で世界初CD化された。今は入手困難になっているが、ソニーの「AOR CITY 1000」シリーズから昨年7月にBilly Oceanの81年のアルバム『』のCDが再発され、そこではKen Goldが7曲を共作しているので、本作もそろそろかなぁ、などと思っている。

●収録曲
1. Let's Put Our Love Back Together - 3:43
2. It Hurts To Watch A Good Thing Die - 3:37
3. Midnite Creeper - 4:50
4. Don't Go Away (And Take Your Love Out Of Town) - 5:01
5. You've Got To Give Me All Your Lovin' - 3:57
6. We've Got It Jumpin' Now - 3:15
7. I Can't Ask For Anything More Than You - 4:16
8. Why Do We Hurt Each Other - 3:59
9. Uncertain - 3:49
10. If I Could Just Be With You Tonight - 3:03


◆プロデュース: George Lee

◆参加ミュージシャン: Michy Denne(vo, g), Ken Gold(vo, g, b, ds)
with Paul Keogh/Ray Russell(g), Lynton Naiff/Dave Lawson(sy), Alan Tarney(b), Nigel Wilkinson(ds), etc


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2017/07/07 16:16 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(0)
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70's、80'sの洋楽を中心に、豊かで極上の音楽を紹介します。


※写真はBobby Caldwellの1978年のアルバム『Bobby Caldwell

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