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Paul Davisの1980年のアルバム『Paul Davis / パステル・メッセージ』。
Paul Davis / Paul Davis (パステル・メッセージ) (1980年)
Paul Davisは70年代から80年代中盤にかけてアメリカのカントリー~ポップス・シーンで活躍したシンガー・ソングライター。1970年にアルバム・デビューし、81年までの約10年間に7枚のアルバムを制作。80年代中盤を過ぎると早々と音楽活動から引退し、2008年に60歳という若さでこの世を去った。

本作はPaul Davisの6作目。「I Go Crazy」が大ヒットした1977年のアルバム『Singer of Songs: Teller of Tales / アイ・ゴー・クレイジー』と、タイトル曲が大ヒットした81年のアルバム『Cool Night』の狭間にあってセールス的には地味な印象があるが、Paul Davisらしいポップで爽やかなAORを満喫できるアルバム。

セルフ・タイトルのアルバムである点や自身を写したシンプルなジャケットからは、等身大の自分を表現しようとする姿勢が窺える。タレントのオダギリジョーさんに風貌が似ているんだよなぁ…

「Do Right」は甘酸っぱさと切なさが絶妙にブレンドしたPaul Davisらしいポップ・ソングで、このアルバムの爽やかさを印象づける名曲。「パステル・メッセージ」というAORらしい邦題は、そのままアルバム・タイトルに使われた。この曲はファースト・シングルとなり、Billboard Hot 100チャートの23位を記録している。

セカンド・シングルには2曲目の優しさ溢れるバラード「Cry Just A Little」が選ばれたがチャートの78位どまり。大きなヒットにはならなかった。

全曲がPaul Davisのオリジナルで、ラストの3曲は共作。「Do You Believe In Love」はPeabo Brysonとの共作で、「So True / 真実」と「When Everything Else Is Gone / すべてを投げ出して」はWill Boulwareとの共作である。

Peabo Brysonはソウル/R&Bシーンの名シンガー。Roberta Flackとデュエットした83年のヒット曲「」(米16位)などが知られているが、ポップで爽やかな「Do You Believe In Love」にほのかなR&Bの香りがするのはPeabo Brysonの貢献だろう。

●収録曲
1. Do Right / パステル・メッセージ - 4:05
2. Cry Just A Little - 3:42
3. He Sang Our Love Songs / 色あせし恋 - 4:18
4. All The Way - 4:46
5. Too Slow To Disco - 4:32
6. Let Me Know If It's Over / 失意の中で - 3:21
7. Do You Believe In Love - 3:54
8. So True / 真実 - 3:25
9. When Everything Else Is Gone / すべてを投げ出して - 5:02


◆プロデュース: Paul Davis(vo, k, vibes, ar), Ed Seay(ar, g, b, per, bv)

◆参加ミュージシャン: Kenny Mims(g), Will Boulware(k, bv), Don Barrett(b), James Stroud(ds, per, bv), Nigel Olsson/Marilyn Scott(bv), etc


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2017/09/11 15:04 AOR名盤(1980年) TB(0) CM(0)
Boz Scaggsの1980年のアルバム『Middle Man』。
Boz Scaggs / Middle Man (1980年)
Boz Scaggsはアメリカのブルーアイド・ソウル/Adult Contemporaryシーンを代表するシンガー・ソングライター。Boz Scaggsの名を広め、AOR屈指の名盤として高い評価を得た76年の『Silk Degrees』と翌年の快作『Down Two Then Left』から3年を経て、80年代の最初にリリースされたのが本作『Middle Man』である。

網タイツの女性の細い足に頭をもたせ、煙草をゆったりとくゆらせる斬新なカヴァー・アートが目を惹く。洗練された、大人の男の色香を発するサウンドを期待させるジャケットだ。

前2作のプロデュースを担当したJoe Wissertに代わり、職人的な音作りをするBill Schneeがプロデュースを担当。また、当時勢いのあったDavid Fosterが曲作りを全面的にサポートし、重厚で格調高いアルバムになった。

Bill Schneeは日本でも、オフコースの『We Are』(80年)、『』(81年)、『』(82年)の三部作のエンジニアを担当し、緻密で美しいサウンド構築に貢献している。

収録曲は、B.Scaggs, D.Fosterの共作が5曲(2-5, 7)、B.Scaggsの単独作が2曲(6, 8)、B.Scaggs, D.Foster, David Lasleyによる共作が1曲(1)、B.Scaggs, Steve Lukather, B.Schneeによる共作が1曲(9)という構成。

演奏面では、TOTOのDavid Paich(k)、S.Lukather(g)、David Hungate(b)、Jeff Porcaro(ds)が中心となり、前半(1-4)は洗練されたAOR、後半(5-9)はハードで重厚なロック・サウンドになっている。

前半では、1曲目の「Jojo」が格別の仕上がり。J.Porcaroによるタメの効いたリズムが実にエレガントで、憂いのあるメロディと泣きのSax、しなやかでタフなBozの歌声が素晴らしい。

しっとりとしたラヴ・バラード「You Can Have Me Anytime / トワイライト・ハイウェイ」では、ゲストで参加したC.Santanaが最後に短いギター・ソロを添える(PVでは見ることができない)。ちょっと贅沢な起用だ。

後半では、タイトル曲の「Middle Man」や「Angel You」、「You Got Some Imagination」のようなロック・チューンで、J.Porcaroがドラムスを激しく叩き、S.Lukatherが狂おしくギターを弾く。TOTOの79年のアルバム『Hydra』の収録曲であっても違和感のないハードな演奏だ。

セールス面では、アルバムはBillboard 200チャートの8位を記録。シングルは、「Breakdown Dead Ahead」がBillboard Hot 100チャートの15位、「Jojo」が17位であった。Middle Manとは仲介人のこと。夜遊びの、恋の、ということだろう。ちなみに、ジャケットの女性モデルがティーンだったことが当時のアメリカでは物議を醸したそうだ。

●収録曲
1. JoJo – 5:51
2. Breakdown Dead Ahead – 4:33
3. Simone / シモン (僕の心をもてあそぶ) – 5:05
4. You Can Have Me Anytime / トワイライト・ハイウェイ – 4:56
5. Middle Man – 4:51
6. Do Like You Do In New York – 3:44
7. Angel You – 3:38
8. Isn't It Time – 4:53
9. You Got Some Imagination – 3:56


◆プロデュース: Bill Schnee

◆参加ミュージシャン: David Foster(ar, k), Don Grolnick/David Paich(k), Steve Lukather/Ray Parker Jr./Carlos Santana(g), David Hungate/John Pierce(b), Jeff Porcaro/Rick Marotta(ds), Lenny Castro(per), David Lasley/Sharon Redd/Bill Champlin(bv), etc


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2017/09/09 17:03 AOR名盤(1980年) TB(0) CM(0)
FCC (Funky Communication Committee)の1980年のアルバム『Do You Believe In Magic?』。
FCC (Funky Communication Committee) / Do You Believe In Magic? (1980年)
FCCは、アラバマ州マッスル・ショールズを拠点に活動したR&B/ブルー・アイド・ソウル系のグループ。Funky Communication Committeeというグループ名が素敵だ。デビュー作は1979年の『Baby I Want You』で、この時のメンバーは5人。本作はそれに続くアルバムで、メンバーは1人増えて6人になっている。

プロデュースを手がけたClayton IveyとTerry Woodfordは、マッスル・ショールズでは名の知れたプロデュース・チーム。Robert Byrneの79年のアルバム『Blame It On The Night / ワン・ナイト・ロマンス』や、R.Byrneが相棒のBrandon Barnesと制作したByrne & Barnes名義の81年のアルバム『An Eye For An Eye / スウィート・リヴェンジ』、Mac McAnallyの83年のアルバム『Nothin' But The Truth / ミニマム・ラヴ』などのマッスル・ショールズ産のAORの名作は、彼らの手によってプロデュースされている。

豊かで大らかなメロディとメロウなグルーヴ、ソウルフルな歌声、そして演奏がこなれていることが、これらのアルバムに共通する良さ。本作もそうしたマッスル・ショールズ産の良さを持っている。

収録曲はオリジナルが8曲、他作が2曲(4, 6)という構成。他作の曲のうち、爽やかな「Where Did You Come From」はWilliam D. Smithの作で、Larry Carltonも78年の名作『』で取り上げた。もう1曲の「How Do You Like Your Love」はRobert Byrne作のファンキーなナンバーだ。

オリジナル曲の中ではBrandon Barnesと共作した「Don't Hold Back」が良い。Michael McDonaldあたりが歌いそうな洗練されたブルー・アイド・ソウルである。

他にもイントロがThe Doobie Brothersの「Takin' It To The Streets」風の「Give Me A Reason」や、Steely Danの「Home At Last」風の「Falling Out Of Love」、もろにBoz Scaggsの「Lowdown」している「Let The Love On Through」など、AOR的な目線でとても楽しめる。

金澤寿和氏の『AOR Light Mellow』の増補改訂版に紹介されている作品だが、これまでCD化されていなった。この8月に、ソニーの「AOR CITY 1000」シリーズから念願の世界初CD化。待った甲斐がありました。

●収録曲
1. Give Me A Reason - 4:34
2. Do You Believe In Magic - 4:03
3. Falling Out Of Love - 3:22
4. Where Did You Come From - 3:07
5. Jump Into The Fire - 3:50
6. How Do You Like Your Love - 4:01
7. Changes - 3:53
8. Don't Hold Back - 3:48
9. More Than A Lover - 4:11
10. Let The Love On Through - 3:04


◆プロデュース: Clayton Ivey(k), Terry Woodford

◆参加ミュージシャン: Dennis Clifton/Steve Gooch(vo, g), J.B. Christman(vo, k), Lonnie Ledford(b), Jim Evans(ds, per), Wayne Chaney(vo, per)
with Guy Higginbotham(sax, fl)


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2017/08/30 11:59 AOR名盤(1980年) TB(0) CM(0)
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※写真はBobby Caldwellの1978年のアルバム『Bobby Caldwell

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