音楽は心の糧、生活のサプリメント。洋楽を中心に極上の音楽との生活を綴ります。

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Paul Davisの1981年のアルバム『Cool Night』。
Paul Davis / Cool Night (1981年)
Paul Davisは、70年代から80年代中盤にかけてアメリカのカントリー・シーンやポップス・シーンで活躍したシンガー・ソングライター。70年にアルバム・デビューし、81年までの約10年の間に7枚のアルバムを制作。80年代中盤を過ぎると早々と音楽活動から引退し、2008年に60歳という若さでこの世を去った。

本作はPaul Davisの7作目、最後のスタジオ・アルバムである。タイトルの「Cool Night」は、寒い日の冷たい夜という意味にも、暑い日の涼しい夜ぐらいのニュアンスにも受け取れる。

何と言ってもメロウでムーディなタイトル曲が良い。ファースト・シングルとなり、Billboard Hot 100チャートの11位を記録するヒットとなった。センチメンタルなメロディが切ない余韻を残す素晴らしいバラードで、冬の冷たい夜に聴きたくなる。

セカンド・シングルは軽快な「'65 Love Affair」。ポップなメロディと陽気なコーラスが印象的なこの曲は、Hot 100チャートの6位に到達。Paul Davisのシングルの中では最高位を記録した。サード・シングル「Love or Let Me Be Lonely」も同じ路線の爽やかなナンバーだが、チャート的には40位止まり。

アルバム全体では「'65 Love Affair」のようなポップで爽やかなナンバーが多く、春から夏の季節に合う。そう考えると、アルバム・タイトルも「暑い日の涼しい夜」というニュアンスかも知れない。

Paul Davisは77年のアルバム『Singer of Songs - Teller of Tales (アイ・ゴー・クレイジー)』からも、「I Go Crazy」という極上のバラードをヒットさせている(米7位)。センチメンタルでロマンティックなバラードを得意とするシンガー・ソングライターだ。

Paul DavisのこれらのアルバムのCDは、ソニーの「AOR CITY 1000」シリーズから昨年7月に再発されている。今年8月にも同じシリーズから100タイトルのCDが発売されるが、その中にはPaul Davisがプロデュースに加わったNigel Olssonの79年のアルバム『Nigel / 涙のダンシング・シューズ』もあり、こちらもお薦め。

●収録曲
1. Cool Night – 3:40
2. You Came to Me / 愛にマジック・タッチ – 3:38
3. One More Time for the Lonely / 想い出という名のふたり – 4:09
4. Nathan Jones – 3:27
5. Oriental Eyes / 忘れ得ぬ魅惑のオリエンタル・アイズ – 4:28
6. '65 Love Affair – 3:54
7. Somebody's Gettin' to You / 誰かがあなたを… – 3:30
8. Love or Let Me Be Lonely – 3:41
9. What You Got to Say About Love – 3:53
10. We're Still Together – 3:40


◆プロデュース: Ed Seay(b, k, bv), Paul Davis(vo, k)

◆参加ミュージシャン: Steve Hardwick/Rick Hinkle(g), Tommy Cooper/Vance Taylor(k), Barry Dunaway(b), Benny Rappa(ds, bv), Carol Veto(bv), etc

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2017/06/26 12:48 AOR名盤(1981年) TB(0) CM(2)
James Taylorの1981年のアルバム『Dad Loves His Work / ダディーズ・スマイル』。
James Taylor / Dad Loves His Work (1981年)
James Taylorはアメリカを代表するシンガー・ソングライター。1968年のデビューから現在に至るまで、ゆったりしたペースで良質なアルバムを作り続けている。同業のCarly Simonと結婚生活を共にしており、72年に結婚して2人の子供を授かった。

本作は通算10作目となるスタジオ・アルバム。多忙なミュージシャンでありながら、家庭では夫であり、2人の子の父親でもある。仕事と家庭の両立という普遍的なテーマにJames Taylorも悩んだのだろう。

「パパは仕事を愛している」というタイトルは、Carly Simonがそう言って子供を諭しているようでもあるし、一緒の時間を満足に過ごせないことをJamesが家族に言い訳しているようでもある。フロント・カヴァーでは "額に汗する親父の笑顔" を見せ、バック・カヴァーではTシャツに作業ゴーグル姿で旋盤の火花を飛ばす。笑顔の裏にJamesの苦悩が感じられる。

内容は、J.D. Southerとデュエットした「Her Town Too / 憶い出の町」を始め、「Hard Times」や「I Will Follow」、「Only for Me」、「London Town」など、いつもながらに穏やかでマイルドな曲が揃っている。エレピとアコギの優しい響きに包まれた「Believe It or Not」や、アカペラで歌われるラストの「That Lonesome Road」の美しさも格別。とても癒されるアルバムだ。

「Her Town Too / 憶い出の町」は、Billboard Hot 100チャートの11位となるヒットを記録した。中山美穂と織田裕二主演の91年の邦画『波の数だけ抱きしめて』でも、この曲が印象的に使われている。

2年後の83年にJamesはCarly Simonと離婚。本作は残念ながら、二人の結婚生活の最後のアルバムとなった。Carlyとの結婚期間中、72年の『One Man Dog』から本作まで7枚のスタジオ・アルバムを出しているが、どれも清々しい内容だ。

この後、James Taylorは女優のKathryn Walkerと85年に結婚し、95年に離婚。さらに2001年には、Boston Symphony OrchestraのディレクターであるCaroline Smedvigと結婚し、今に至る。2015年の最新アルバム『Before This World』は、Billboard 200チャートにおいて自身初の1位を獲得。Carly Simonとの間の2人の子供、SallyとBenは共にミュージシャンになった。羨ましいような人生を歩んでいる。

●収録曲
1. Hard Times – 3:12
2. Her Town Too / 憶い出の町 – 4:34
3. Hour That the Morning Comes – 2:54
4. I Will Follow – 4:14
5. Believe It or Not – 3:52
6. Stand and Fight – 3:10
7. Only for Me – 4:55
8. Summer's Here – 2:43
9. Sugar Trade – 2:48
10. London Town – 3:53
11. That Lonesome Road – 2:23


◆プロデュース: Peter Asher(per)

◆参加ミュージシャン: James Taylor(vo, ag, harmonica), J.D. Souther(vo), Waddy Wachtel/Dan Dugmore(g), Don Grolnick(k), Bill Cuomo(sy), Lee Sklar(b), Rick Marotta(ds, per), David Lasley/Arnold McCuller(bv), etc

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2017/06/24 17:57 AOR名盤(1981年) TB(0) CM(0)
Pagesの1981年のアルバム『Pages』。
Pages / Pages (1981年)
PagesはRichard PageとSteve Georgeの二人を中心とするグループ。彼らは80年代中盤に「Broken Wings」と「Kyrie」という2曲の全米No.1ヒットを生んだMr. Misterの前身である。Pagesは知らなくても、Mr. Misterを知っている80's洋楽ファンは多いだろう。

Pagesは5人組でデビューし、78年のデビュー作『Pages / ファースト・ペイジズ』と翌年のセカンド・アルバム『Future Street』までは5人で活動した。その後にRichardとSteveのユニットとなり、本作をリリースする。なお、RichardのいとこのJohn Langが作詞を専門に担当し、Pagesの3人目のメンバーとして本作にクレジットされている。

本作では曲によってプロデューサーが異なり、前作までを担当したBobby Colombyが2曲(1, 4)を、残り全曲をJay Graydonが担当した。

収録曲は全てPage-George-Langの作で、Graydonが3曲(4, 6, 8)を、ギタリストのCharles Johnsonが2曲(3, 7)を共作している。Charles Johnsonは前作におけるPagesのメンバーだ。

Colombyのプロデュースした「You Need A Hero」と「Come On Home」は、Pagesらしいメロウなミディアム・ナンバー。ヒットはしなかったが、この2曲がシングル・カットされた。

「Tell Me」と「Only A Dreamer」は惚れ惚れするようなクールなメロディで、彼らの持ち味である高音の美しいハーモニーも絶品。Fusionタッチの「O.C.O.E.」や、アグレッシヴなロック・チューン「Automatic」でのスリリングな演奏も見事だ。

参加ミュージシャンにはJeff PorcaroやAl Jarreauの名前もある。Jeff Porcaroは3曲(1, 4, 7)のドラムスを担当し、特に「Automatic」では複雑な変拍子を難なく叩いたそうだ。一方、Al Jarreauはラストの美しいバラード「Midnight Angel」に "Vocal flute effect" で参加し、フルートの音色を声で表現するという、地味だが高度な技で貢献している。

クール&メロウな曲と美しいヴォーカル・ハーモニー。演奏のレベルも高く、プロダクションも完璧。非の打ち所のない名作だがヒットしなかった。84年に結成したMr. Misterではコマーシャルな路線を明確に打ち出し、遂にセールス面の成功を手中にする。

中田利樹氏のライナー・ノーツでは、全米No.1というコマーシャルな成功とポップの芸術を極めたPages時代の作品のどちらが重要なものかをRichardにインタビューしている。Richardの答えは "Mr. Misterの方が自分にとってはより純粋な感じがする" というもの。売れる(=より多くの人々の心に訴える)ことを重視する高いプロ意識を感じた。

●収録曲
1. You Need A Hero - 3:43
2. Tell Me - 3:52
3. O.C.O.E. (Official Cat Of The Eighties) - 5:00
4. Come On Home - 3:27
5. Sesatia - 4:37
6. Only A Dreamer - 4:30
7. Automatic - 3:59
8. Fearless - 4:20
9. Midnight Angel - 4:30


◆プロデュース: Jay Graydon(g, sy), Bobby Colomby

◆参加ミュージシャン: Richard Page(vo), Steve George(k, vo)
with Charles Johnson/Steve Khan/Paul Jackson Jr.(g), Neil Stubenhaus/Abraham Laboriel(b), Jeff Porcaro/Paul Humphrey/Vinnie Colaiuta/Mike Baird(ds), Paulinho Da Costa(per), Tom Scott(sax), Al Jarreau(bv), etc

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2017/06/02 18:09 AOR名盤(1981年) TB(0) CM(0)
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※写真はBobby Caldwellの1978年のアルバム『Bobby Caldwell

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