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Lou Rawlsの1986年のアルバム『Love All Your Blues Away』。
Lou Rawls / Love All Your Blues Away
Lou Rawlsは1933年生まれのアメリカのベテラン・シンガー。レコード・デビューは1962年と比較的遅いが、2006年に他界するまでの間に60枚近くものアルバムを出している。その内容は、ゴスペル、R&B、ソウル、ジャズ、ブルースなど様々。ハリと艶のある低音を持ち味とし、グラミー賞の「Best Male R&B Vocal Performance」を3度も受賞する実力派だ。ちなみに、Sam Cookとは高校時代の同級生である。

80年代中盤の本作は、Lou Rawlsが53歳となる年のアルバム。Jay Graydonがプロデュースを担当し、ポップス・サイドの前半(A面)とスタンダード・サイドの後半(B面)を持つ珍しい構成のアルバムになった。ポップス・サイドでは時流を捉えたAORナンバーを5曲歌い、スタンダード・サイドではジャズ・スタンダードを4曲歌っている。

前半5曲の作者は、Jay Graydon、Robbie Nevil、David Foster、Tom Keane、Richard Page等、AOR好きには垂涎の豪華な顔ぶれ。これを目当てにCD化を切望するファンに応え、昨年7月にソニーの「AOR CITY 1000」シリーズから世界初CD化された。

前半では、シンセを用いたダンサブルな曲が3曲続いた後に、極上のAORチューンが2曲歌われる。
「Stop Me From Starting This Feeling」はそよ風の吹くような颯爽とした曲で、Pagesの微熱感覚のハモりがいつもながらにクール。もう1曲の「Learn To Love Again」は、Tata Vegaとの甘美なデュエットを繰り広げるロマンティックなバラードだ。この2曲を手掛けたのはDavid Fosterで、感動をプロデュースするFosterマジックに、分かっていてもハマってしまう。

オーケストラを使った後半では、Lou Rawlsがゴージャスかつ雄弁に歌う。Lou Rawlsの本来の持ち味が発揮されるのは、こちらなのだろう。

フロント・カヴァーのLou Rawlsは、シックなスーツに身を包んで窮屈なポーズを取っているが、バック・カヴァーではカジュアルな装いで椅子にあぐらをかいている。A面のポップス・サイドよりもB面のスタンダード・サイドの方が、Lou Rawlsにとってはリラックスするものだったのかも知れない。
Lou Rawls / Love All Your Blues Away (バック・カヴァー)

●収録曲
1. Change Your Mind - 4:41
2. Are You With Me - 4:11
3. Love All Your Blues Away - 4:04
4. Stop Me From Starting This Feeling - 4:38
5. Learn To Love Again - 4:16
6. Willow Weep For Me - 4:09
7. We'll Be Together Again - 4:21
8. The Way You Look Tonight / 今宵の君は - 2:24
9. It Never Entered My Mind - 3:33


◆プロデュース: Jay Graydon(g, sy, ds)

◆参加ミュージシャン: Tata Vega(vo), John Mandel(ar), Jeremy Lubbock(ar, k), Chuck Domanico(b), John Kean/Mike Baird/John Guerin(ds), David Foster/Victor Feldman(k), Glen Ballard/Cliff Mangus/Michael Omartian/Steve George(sy), Alfie Silas/Bill Champlin/Richard Page(bv), etc

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2017/03/13 16:21 AOR名盤(1984~1990年) TB(0) CM(0)
What Ifの1987年のアルバム『What If』。
What If / What If
What Ifは、Tommy Funderburk(vo), Bob Wilson(ds), Larry Williams(key, sax)の3人が結成したメロディアス・ハード系のロック・バンド。その母体は、Tommy FunderburkとBob Wilsonが3年前に結成したCCMユニットの「The Front」である。The Frontは1984年のアルバム『The Front』1枚のみで解散するが、そこに参加していたLarry Williamsも含めて再スタートしたのが、このWhat Ifだ。

メンバーの3人とも、各々のキャリアを積んだベテランであり、その意味では80年代に幾つか出現した「スーパー・グループ」の一つと言って良い。

Tommy Funderburkは強力なハイトーン・ヴォイスを武器に活躍するセッション・シンガーで、David FosterとJay Graydonが作った伝説のAORユニット「Airplay」のリード・シンガーとしての仕事が有名。Bob Wilsonは、ハワイ生まれの名フュージョン・グループであるSeawindのリーダー。Larry WilliamsもSeawindのメンバーであり、Bobがドラマーを、Larryがキーボードを担当していた。

本作はWhat Ifの唯一のアルバムである。クール&エモーショナルな楽曲、ハードで重厚な演奏、パワフルな歌唱の各々にベテランの技と味わいがある。また、打ち込みを取り入れたメリハリの効いたサウンドは、80年代らしい素敵な響きを持っている。

収録曲は「Perfect World」を除いて彼らのオリジナル。
「Perfect World」は、後にStyxのメンバーとなるGlen Burtnikの1986年のデビュー・アルバム『Talking in Code』からのカヴァーだ。ロマンティックで美しいメロディを持つバラードで、Tommy Funderburkの歌唱が素晴らしい。

本作にはMichael Landau(g)が全面参加しており、ギタリストのいないグループであるにも関わらず、ギター・オリエンテッド的な音になっている。ちなみにグループ結成時には、Landauに並ぶ実力派のMichael Thompsonが正式メンバーであった。Michael Thompsonは本作のレコーディング直前にグループを離れ、その穴をLandauが埋めている。

AirplayもThe Frontも、そしてこのWhat Ifもそうだが、アルバムを1枚しか残していない。セッション・ミュージシャンの集まり(あるいはプロジェクト)という性格が強くて、グループとしてのアイデンティティを持てなかったのだろう。AORにはこのような「ワン&オンリー」と呼ばれるアルバムが比較的多いが、中には本作のように名盤と呼ぶに相応しいクオリティの作品がある。刹那的な活動が生み落とした力作に出会うことは、AORを聴く楽しみの一つである。

●収録曲
1. What If - 4:48
2. If This Is Love - 4:04
3. Perfect World - 4:36
4. One Look - 3:36
5. Ride The Hurricane - 3:49
6. She Rocked My World - 4:08
7. Love Is A Fire - 5:19
8. When Right Is Wrong - 4:12
9. Turn And Walk Away - 4:45


◆プロデュース: Mick Guzauski, What If

◆参加ミュージシャン: Tommy Funderburk(vo), Bob Wilson(ds), Larry Williams(key, sax)
with Michael Landau/Dan Huff(g), Larry Klein(b), Casey Young(sy), Paulinho Da Costa(per), Bill Champlin/Bob Carlisle(bv), etc

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2017/03/11 18:56 AOR名盤(1984~1990年) TB(0) CM(0)
Kenny Rankinの1988年のアルバム『Hiding In Myself』。
Kenny Rankin / Hiding In Myself
Kenny Rankinは60年代終わりから活動するアメリカのシンガー・ソングライター。本作は通算8枚目となるアルバムで、80年リリースの前作『After the Roses』からは8年のブランクが空いている。Kenny Rankinが80年代に制作したアルバムは、前作と本作の2枚のみだ。

本作のプロデュースには、Kenny Rankin以外に、その奥様と思しきAime Ulrich Rankinが名を連ねている。
収録曲は12曲で、Kennyの自作が2曲(4, 10)、奥様Aimeとの共作が7曲(1, 2, 3, 6, 8, 9, 11), Marvin Gayeのカヴァーが2曲(5, 7), Jimmy Webb作が1曲(12)となっている。

Marvin Gayeの2曲は、1972年のアルバム『Trouble Man』と73年のアルバム『Let's Get It On』の各々タイトル曲。また、Jimmy Webbの「She Moves, Eyes Follow」に関しては、Jimmy本人も2005年のアルバム『Twilight of the Renegades』でセルフ・カヴァーした。

Lee Sklar(b)とVinnie Colaiuta(ds)が本作のリズム・セクションを担っており、サウンドの印象は堅実で硬質。その上を、Robben Fordがブルージーなギターをクールに弾いている。

ゲストは、Steve Lukather(g)、David Crosby(vo)、John Sebastian(banjo, harmonica)等。
Lukatherは、Marvin Gayeの「Trouble Man」でブルージーなギターを弾いているが、正直、Robben Fordとあまり差がない。これに対し、David Crosbyが参加した「Down The Road」は本作の中で最もロマンティックな曲。David CrosbyとKenny Rankinの男二人のデュエットは、Simon & Garfunkelのように美しい。

「Let's Get It On」は、Kenny Rankinらしい秀逸なカヴァー。アコースティック・ギターとベース、パーカッションだけでスローに聴かせるアレンジは斬新で、Marvinの有名曲だということになかなか気付かない。

バック・カヴァーに写る美しい女性がAimeのようだ。本作には、"This album is dedicated to aime." と記されている。
Kenny Rankin / Hiding In Myself (バック・カヴァー)

Aime Ulrich Rankinがクレジットされているアルバムがもう1枚あった。それは、Dan Siegelの1991年のアルバム『Going Home』。アルバムの2曲をDan Siegelと共作しており、夫のKennyも3曲で歌っている。

●収録曲
1. Lovin' Side - 4:49
2. Before The Fall - 5:33
3. Delila - 4:05
4. Hiding In Myself - 3:48
5. Trouble Man - 4:11
6. Keep The Candle Burnin' - 4:00
7. Let's Get It On - 4:34
8. She Knows Me Well - 5:20
9. Down The Road - 3:41
10. Velez - 5:33
11. Muddy Creek - 3:34
12. She Moves, Eyes Follow - 3:59


◆プロデュース: Jeffrey Weber, Kenny Rankin(vo, p), Aime Ulrich Rankin

◆参加ミュージシャン: David Crossby(vo), Robben Ford/Steve Lukather(g), David Benoit/Randy Kerber(k), Lee Sklar(b), Vinnie Colaiuta(ds), Geraldo Velez/Chris Trujillo(per), Richard Elliot(sax), John Sebastian(banjo, harmonica), etc

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2017/02/24 16:21 AOR名盤(1984~1990年) TB(0) CM(0)
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※写真はBobby Caldwellの1978年作『Bobby Caldwell

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