音楽は心の糧、生活のサプリメント。洋楽を中心に極上の音楽との生活を綴ります。

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Paul Simonの1980年のアルバム『One Trick Pony』。
Paul Simon / One Trick Pony (1980年)
Paul Simonはアメリカを代表するシンガー・ソングライターの一人。Art Garfunkelとフォーク・ロック・デュオのSimon & Garfunkelを組んで60年代後半のヒット・チャートを席巻すると、70年代以降はソロ活動に専念し、ラテン、レゲエ、アフリカンなどの多様な音楽を取り入れた曲作りやアルバム制作により高い評価を得た。

本作は通算5作目となるソロ・アルバム。グラミー賞を受賞した1975年の前作『Still Crazy After All These Years / 時の流れに』から5年ぶりのアルバムである。

このアルバムはPaul Simonが脚本、主演、音楽を担当した同名映画のサウンド・トラックである。Simon演じる売れない中年ミュージシャン「Jonah Levin」を描いた物語であり、彼のバンド仲間としてSteve Gadd、Tony Levin、Eric Galeなどの実在する名プレイヤーも出演したが、映画の興行は振るわなかった。

前作と同じくPaul SimonがPhil Ramoneと共同でプロデュースしており、全曲がPaul Simonのオリジナル。このうち、「Late In The Evening / 追憶の夜」と「God Bless The Absentee / 神の恵み」はDave Grusinと、「Long, Long Day / 一日の終わりに」はBob Friedmanとの共作である。

映画が振るわなかったことから、アルバムもBillboard 200チャートの12位止まり。1位を獲得した前作からは順位を落とすが、「Late In The Evening / 追憶の夜」という名曲が生まれた。この曲は、Billboard Hot 100チャートの6位となるヒットを記録。

この曲は最高だ。Steve Gadd(ds), Tony Levin(b), Hugh McCracken/Eric Gale(g), Ralph MacDonald(per)という名手が軽妙で一体感のある演奏を繰り広げ、サビではDave Grusinのアレンジする華やかなブラス・セクションが加わって、祭りのように曲を盛り上げる。小沢健二は96年のシングル曲「ぼくらが旅にでる理由」の間奏で、このブラス・セクションをほぼそのまま使った。

「One-Trick Pony」と「Ace In The Hole」はライヴ録音。オハイオ州クリーヴランドにあるAgora Clubで前年に行われたライヴであり、Simon(vo, g), Levin(b), Gadd(ds), Gale(g), Richard Tee(k)による渋い演奏が収められている。

One-Trick Ponyとは、一つの芸当しかできない子馬のこと。成功例がたった1つしかない人、一つしか才能のない人という意味らしい。日本語だと「一発屋」とか「○○馬鹿」だろうか。実際のPaul Simonも音楽を一途に追求する生き方をしているが、それで大成功しているわけだから、One-Trick Ponyとは呼ばないのだろう。

●収録曲
1. Late In The Evening / 追憶の夜 - 4:02
2. That's Why God Made The Movies / 神はいかにして映画を創りたもうたか - 3:38
3. One-Trick Pony - 3:54
4. How The Heart Approaches What It Yearns / 想いこがれて - 2:49
5. Oh, Marion - 4:00
6. Ace In The Hole - 5:43
7. Nobody - 3:33
8. Jonah - 3:30
9. God Bless The Absentee / 神の恵み - 3:15
10. Long, Long Day / 一日の終わりに - 3:48


◆プロデュース: Paul Simon(vo, g, per, ar), Phil Ramone

◆参加ミュージシャン: John Tropea/Joe Beck/Hiram Bullock/Eric Gale/Hugh McCracken/Jeff Mironov(g), Patti Austin(vo), Michael Brecker/David Sanborn(sax), Don Grolnick(sy), Steve Gadd(ds), Tony Levin/Anthony Jackson(b), Ralph MacDonald(per), Dave Grusin/Bob Friedman(ar), Richard Tee(k, bv), Lani Groves(bv), etc


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2017/08/20 16:10 Rock / Pops名盤(70年代) TB(0) CM(0)
Dave Masonの1977年のアルバム『Let It Flow / 流れるままに』。
Dave Mason / Let It Flow (流れるままに) (1977年)
Dave Masonはイングランド出身のギタリスト。60年代後半にSteve Winwood等とブリティッシュ・ロック・バンドのTrafficを結成して活動したことで知られるが、その後はセッション・ギタリストとしてJimi Hendrixを始めとする錚々たるミュージシャンと仕事をし、90年代前半にはFleetwood Macのメンバーとして活躍した。

Dave Masonは優秀なシンガー・ソングライターでもあり、特に70年代を中心に精力的にソロ・アルバムを制作している。本作『Let It Flow / 流れるままに』は7枚目のスタジオ・アルバム。Dave Masonのソロ・アルバムの中で最も売れたアルバムである。

カヴァー曲が2曲(1, 4)あり、「So High (Rock Me Baby And Roll Me Away) / ハイな気分」はアメリカのブルース・シンガーのDobie Grayの曲。74年のアルバム『Hey Dixie』からの選曲だ。また「Spend Your Life With Me」はJeremy Storchの71年のアルバム『40 Miles Past Woodstock』からのセレクト。

残りについては、Masonが5曲(3, 5, 6, 7, 9)、Jim Kruegerが2曲(2, 10)、Angeleen Gaglianoが1曲(8)を書いている。Kruegerの書いた「We Just Disagree」はシングル・カットされ、Billboard Hot 100チャートの12位を記録。Mason最大のヒット曲となった。Kruegerはラストの「What Do We Got Here?」のリード・ヴォーカルも担当している。

Dave Masonのギターには、清潔で爽やかな風合いと開放的な響きがあり、とても気持ちいい。同じ形容がMasonの歌声にもあてはまる。英国出身でありながら、ウェスト・コースト・サウンドのお手本のような爽やかさを身にまとっているミュージシャンだ。

「Seasons / めぐりゆく季節」では、メロウな曲調に合わせるようにMasonの歌とギターがとても優しい。この曲には、CS&NのStephen Stillsとハワイ生まれの女性シンガーのYvonne Ellimanがヴォーカル・ハーモニーで参加し、柔らかい歌声で曲全体を優しく包んでいる。とても癒される曲だ。

●収録作品
1. So High (Rock Me Baby And Roll Me Away) / ハイな気分 - 4:07
2. We Just Disagree - 3:00
3. Mystic Traveler - 5:00
4. Spend Your Life With Me - 3:22
5. Takin' The Time To Find - 4:31
6. Let It Go, Let It Flow / 流れるままに - 3:15
7. Then It's Alright - 4:14
8. Seasons / めぐりゆく季節 - 4:50
9. You Just Have To Wait Now - 3:09
10. What Do We Got Here? 4:21


◆プロデュース: Dave Mason(g, vo), Ron Nevison

◆参加ミュージシャン: Mike Finnigan(k, vo), Bobbye Hall(per), Rick Jaeger(ds), Gerald Johnson(b), Jim Krueger(g, vo), Ernie Watts(sax), Karen Patterson/Verna Richardson/Stephen Stills/Yvonne Elliman(bv)


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2017/08/14 16:46 Rock / Pops名盤(70年代) TB(0) CM(2)
The Sons Of Champlinの1977年のアルバム『Loving Is Why』。
The Sons Of Champlin / Loving Is Why (1977年)
The Sons Of Champlinは60年代から70年代にかけてサン・フランシスコのベイ・エリアを中心に活動したロック・バンド。バンド名はリーダーのBill Champlinの名前から取っている。

Bill Champlinはカリフォルニア生まれの実力派シンガーで、The Sons Of Champlinを率いて65年から77年まで活動したのちにソロとなり、セッション・シンガーやソングライターとして精力的に活動した。81年にはChicagoに加入し、約30年もの長きにわたりキーボード、ギター、ヴォーカルを担当している(2009年脱退)。

本作はThe Sons Of Champlinのラスト・アルバム(通算7作目)。この時のメンバーは7人で、Chicagoのようにホーン・セクションを擁している。R&B、ファンク、ブラス・ロック、ブルー・アイド・ソウル、ゴスペルなどの要素がミックスされたアルバムだ。

Steely Danの初代ヴォーカリストのDavid Palmer等の書いた「Saved By The Grace Of Your Love」と、このアルバムの前年に他界したブルース・シンガーのJimmy Reedに捧げた「Big Boss Man」(J.R.の61年の曲)を除き、全曲が彼らのオリジナル。その殆どをBill Champlinが手がけているが、「Doin' It For You」と「Love Can Take Me Now」の2曲はベーシストのRob Moitozaの作である。

David Fosterが参加した前作『A Circle Filled With Love』ではわりと洗練された音を出していたが、本作では気取りのない無骨なスタイルに戻った感がある。本来の彼らのスタイルなのだろう。また、約半分の曲のタイトルに「Love」を入れる温かいバンドである。

Bill Champlinは翌年にDavid Fosterのプロデュースする『Single / 独身貴族』で爽やかにソロ・デビューする。長髪をやめ、ロマンティックなバラードも歌うスタイリッシュなシンガーとしてAdult Contemporaryシーンの表舞台を歩いていくが、その一年前までこういう無骨で温かい音楽をやっていた。

●収録曲
1. Saved By The Grace Of Your Love - 3:29
2. Loving Is Why - 3:10
3. Whatcha Gonna Do - 3:52
4. West End - 3:41
5. Big Boss Man - 3:48
6. Time Will Bring You Love - 3:46
7. Doin' It For You - 3:34
8. Where I Belong - 3:02
9. Let That Be A Lesson - 2:45
10. Love Can Take Me Now - 3:36


◆プロデュース: Christopher Bond(sy)

◆参加ミュージシャン: Bill Champlin(vo, k, g), Terry Haggerty(g), Geoffrey Palmer(k, sy), Rob Moitoza(b, harmonica, vo), Jim Preston(ds, per, vo), Steve Frediani(sax, flute), David Farey(tp)
with Ernie Watts/Jim Horn/Tom Scott(sax), Chuck Findley(tp), etc

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2017/08/12 17:55 Rock / Pops名盤(70年代) TB(0) CM(0)
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※写真はBobby Caldwellの1978年のアルバム『Bobby Caldwell

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