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Paul Davisの1977年のアルバム『Singer of Songs: Teller of Tales / アイ・ゴー・クレイジー』。
Paul Davis / Singer of Songs: Teller of Tales (アイ・ゴー・クレイジー)
Paul Davisは、70年代から80年代中盤にかけてアメリカのカントリー・シーンやポップス・シーンで活躍したシンガー・ソングライター。70年にアルバム・デビューし、81年までの約10年の間に7枚のアルバムを制作。80年代中盤を過ぎると早々と音楽活動から引退し、2008年に60歳という若さでこの世を去った。

本作は、Paul Davisの5枚目のスタジオ・アルバム。本作と80年の次作『Paul Davis / パステル・メッセージ』、およびラスト・アルバムとなる81年の『Cool Night』は、いずれもAORの名盤として知られている。

Paul Davisはポップス史に残るバラードの名品を2曲残した。
1つは本作に収録された「I Go Crazy」。この曲はBillboard Hot 100チャートの7位となる大ヒットを記録し、日本でも田中康夫氏原作の81年の映画『なんとなく、クリスタル』の主題歌に採用されて有名になった。もう1つは『Cool Night』に収録されたメロウでムーディなタイトル曲。こちらもチャートの11位を記録するヒットとなっている。

本作の収録曲は、The Beach Boysの67年のアルバム『Wild Honey』からのカヴァー曲「Darlin'」と、Jerry WienerとPaul Shafferの書いた「Never Want To Lose Your Love」を除いて、Paul Davisの作。

「Darlin'」では女性シンガーのSusan Collinsとデュエットし、Susanとは続く「Sweet Life」も共作している。この2曲は「I Go Crazy」に続いてシングル・カットされ、「Darlin'」はチャートの51位を、「Sweet Life」は17位をマークした。

アルバムの後半にはカントリー・ポップス調の曲も見られる。なお、後半1曲目の「Hallelujah Thank You Jesus」とラストの「Editorial」は、76年の前作『Southern Tracks & Fantasies』からの再録だ。

「I Go Crazy」の甘くロマンティックな旋律やキーボードの美しいリフレインには、一度聴いたらずっと記憶に残るような普遍的な良さがある。特にこの曲のリフレインに関しては、Styxの屈指のバラード「Babe」(79年, 全米1位)にも同じメロディを聴くことができる。「Babe」の作者であるDennis DeYoungの記憶の深いところにも、きっと残ったのだろう。

●収録曲
1. I Go Crazy - 3:52
2. I Never Heard The Song At All - 2:39
3. Darlin' - 3:00
4. Sweet Life - 3:28
5. Never Want To Lose Your Love - 2:24
6. Hallelujah Thank You Jesus - 2:52
7. I Don't Want To Be Just Another Love / もうひとつの愛 - 3:13
8. You're Not Just A Rose - 2:37
9. Bad Dream - 3:07
10. Editorial - 2:56


◆プロデュース: Paul Davis, Phil Benton

◆参加ミュージシャン: Barry Beckett/Al Feingold(k), Don Barrett/Ed King/Ed Seay(b), Jimmy Johnson/Kenny Mims(g), Nigel Olsson(ds, vo), Roger Hawkins/James Stroud/Roy Yeager(ds), etc

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2017/03/19 16:34 AOR名盤(1977年) TB(0) CM(0)
Valerie Carterの1977年のアルバム『Just a Stone's Throw Away / 愛はすぐそばに』。
Valerie Carter / Just a Stone's Throw Away (愛はすぐそばに)
Valerie Carterは、フロリダ生まれの女性シンガー・ソングライター。53年生まれの彼女は、21歳になる年の1974年にHowdy Moonというトリオでデビューした。Howdy Moonは74年に唯一のアルバム『Howdy Moon』を残して解散。そのアルバムをプロデュースしたのは、Little FeatのLowell Georgeである。

Howdy Moon解散後の彼女は、Little FeatやJames Taylorなどのアルバムのバック・ヴォーカリストを務めた後に、本作『愛はすぐそばに』でソロ・デビューを果たす。彼女は寡作で、スタジオ・アルバムを70年代と90年代に2枚ずつしか残していない。このうち特に70年代の2枚は、時代を超えて語り継がれる名盤である。

本作のプロデュースは、『Howdy Moon』を手掛けたLowell Georgeに加えて、EW&FのMaurice White、およびLittle FeatのプロデュースやEW&Fのエンジニアとして有名なGeorge Massenburgが担当した。曲によって分担しており、George Massenburgが5曲(1, 2, 3, 4, 9)、Lowell Georgeが2曲(6, 7)、Maurice Whiteが残りをプロデュースしている。

参加ミュージシャンもLittle FeatやEW&Fのメンバーが中心。Little FeatからはLowell George以外にBill Payne(k), Fred Tacket(g), Paul Barrere(g), Samuel Clayton(per)が、EW&FからはMaurice White以外にAl McKay(g), Andrew Woolfolk(sax), Larry Dunn(k), Verdine White(b)等が参加している。

Valerie Carterは3曲(2, 7, 9)の曲作りに参加しており、残りの曲はカバー曲などで構成している。
「Ooh Child」は、Five Stairstepsの70年のヒット曲のカヴァー。「Heartache」はLowell George作で、本人も79年のソロ・アルバム『Thanks I'll Eat It Here / 特別料理』で歌った。「Face Of Appalachia」はJohn SebastianとLowell Georgeの作で、Johnの74年のアルバム『Tarzana Kid』の収録曲。ブルージーなタイトル曲「A Stone's Throw Away」は、Barbara Keithの73年作『Barbara Keith』からのカヴァーである。

Valerie Carterはとびきりの美声だ。彼女がもの憂げに、頼りなげ歌う「Ooh Child」や「Cowboy Angel」では、その歌声の強烈な引力に抗いようもなく惹かれる。一方、EW&Fを思わせる「City Lights」のようなファンク・チューンでは、いなせにセクシーに歌う。とても魅力的な24歳の歌姫だ。

彼女の最新の活動を調べようと思ったら、今月の4日に他界していたことが分かった。70年代がまた少し遠くなったようで、ちょっと寂しい。

●収録曲
1. Ooh Child - 2:56
2. Ringing Doorbells In The Rain - 2:40
3. Heartache - 2:55
4. Face Of Appalachia - 4:15
5. So, So, Happy - 3:42
6. A Stone's Throw Away - 3:59
7. Cowboy Angel - 3:51
8. City Lights - 3:18
9. Back To Blue Some More - 5:49


◆プロデュース: George Massenburg, Lowell George/Maurice White(bv)

◆参加ミュージシャン: Valerie Carter(vo), Bill Payne/David Campbell(ar), Al McKay/Fred Tacket/John Hall(g), Bob Glaub/Chuck Rainey(b), Ernie Watts(sax), Fred White/Jeff Porcaro(ds), Jackson Browne/Deniece Williams/Linda Ronstadt(bv), etc

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2017/03/17 17:06 AOR名盤(1977年) TB(0) CM(0)
James Taylorの1977年のアルバム『JT』。
James Taylor / JT
James Taylorはアメリカを代表するシンガー・ソングライター。1968年のデビューから現在に至るまで、ゆったりしたペースで良質なアルバムを作り続けている。本作は通算8作目となるスタジオ・アルバム。

James Taylorはこの年の1月に、奥様のCarly Simonとの間に2人目の子供となるBen Taylorを授かった。また、レコード会社をWarner Bros.からColumbiaに移籍しており、心機一転のスタートを切っている。

そうした気持ちの表れか、本作では、デビュー後の4作品を手掛けたPeter Asherを久し振りにプロデューサーに起用した。収録された12曲は、Danny Kortchmar作の「Honey Don't Leave L.A.」とOtis Blackwell/Jimmy Jones作の「Handy Man」を除いて、James Taylorの作品。このうち、「Terra Nova」は奥様との共作である。

1曲目の「Your Smiling Face / きみの笑顔」は、心機一転の気持ちを表したような爽やかで明るいナンバー。この曲の「きみ」は、生まれたばかりのBenではなく、3歳になる娘のSallyだと言われている。

「Honey Don't Leave L.A.」は、Danny KortchmarがDavid Foster等と在籍した伝説のグループ、Attitudesの75年のアルバム『Attitudes』からのカヴァー。James Taylorらしくはないが、軽快なウェストコースト・ロックである。

「Handy Man」は、Jimmy Jonesの1959年の大ヒット曲(Billboard Hot 100チャートの2位)。リラックスした、とても心地よいナンバーだ。"Comma, Comma Comma Comma" の部分で優しくハモる女性は奥様ではなく、Leah Kunkel。ちなみに、「Bartender's Blues」ではLinda Ronstadtとハモっている。美しい奥様がいるというのに、いかんなぁ…

このアルバムからは、「Handy Man」「Your Smiling Face」「Honey Don't Leave L.A.」の3曲がシングル・カットされた。「Handy Man」は、Billboard Hot 100チャートの4位となる久々の大ヒットを記録し、翌年のグラミー賞において「Best Pop Vocal Performance, Male」を受賞。「Your Smiling Face」はチャートの20位をマークし、「Honey Don't Leave L.A.」も61位に到達した。

本作はJames Taylorのアルバムの中では最も売れたアルバムとされている。78年のグラミー賞では「Album of the Year」にノミネートされたが、Fleetwood Macの名盤『Rumours / 噂』に惜しくも栄冠を奪われた。

●収録曲
1. Your Smiling Face / きみの笑顔 - 2:55
2. There We Are - 2:58
3. Honey Don't Leave L.A. - 3:03
4. Another Grey Morning / 悲しい朝 - 2:44
5. Bartender's Blues - 4:10
6. Secret O' Life / 人生の秘密 - 3:32
7. Handy Man - 3:15
8. I Was Only Telling A Lie / 嘘をついただけ - 3:24
9. Looking For Love On Broadway / 愛をさがしてブロードウェイ - 2:20
10. Terra Nova - 4:08
11. Traffic Jam - 1:56
12. If I Keep My Heart Out Of Sight / ハートを隠せば - 2:56


◆プロデュース: Peter Asher

◆参加ミュージシャン: Danny Kortchmar(g), Clarence McDonald(k), Lee Sklar(b), Russ Kunkel(ds, per), Dan Dugmore(steel g), Linda Ronstadt/Carly Simon/Leah Kunkel(bv), David Sanborn/Red Callender(horn), David Campbell(string ar)

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2017/03/07 15:21 AOR名盤(1977年) TB(0) CM(0)
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※写真はBobby Caldwellの1978年作『Bobby Caldwell

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