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Steve Hiettの1983年のアルバム『Down On The Road By The Beach / 渚にて…』。
Steve Hiett / Down On The Road By The Beach (渚にて) (1983年)
Steve Hiettは1940年生まれの英国の写真家。アート・スクールを卒業後、サイケ/ポップ・バンドのメンバーだった時期もあるようだが、68年にファッション・フォトグラファーのキャリアをスタートした。

Steve Hiettはギターを弾くことができ、唯一のギター・ソロ・アルバムを残している。それが本作であり、日本のみで発売された。"This is a Guitar Album" とバック・カヴァーに記されている通り、全編にわたってSteve Hiettが独特の浮遊感のあるギターを弾いている。

本作のプロデュースを担当したのは立川直樹氏。レコーディングには、Steely Danのアルバムなどでギターを弾いているElliott Randallの他、ムーンライダーズの岡田徹(k), 武川雅寛(violin), 白井良明(g), 鈴木博文(g)が参加した。また、加藤和彦もエンディング曲「Standing There」を提供し、この曲ではギターを弾いている。

オリジナル曲は9曲で、内訳はS.Hiettが共作を含めて6曲(1, 3, 5, 6, 9, 11)、E.Randallが1曲(7)、岡田氏が1曲(8)、加藤氏が1曲(13)を提供。カヴァー曲は4曲(2, 4, 10, 12)で、Eddie Floyd, Booker T.Jones等の書いた「Never Find A Girl」(68年)、Chuck Berryの「Roll Over, Beethoven」(56年)、Cliff Richardの「The Next Time」(62年)、Santo & Johnny Farinaの「Sleep Walk」(59年)をセレクトしている。

独特の気だるさのあるアルバムである。夏の午後のうだるような暑さや、遠くの方に立ち上る蜃気楼を思わせる。環境音楽のようでもあるが、それほど素っ気なくはなく、生楽器の心地よい響きがある。

本作は、ソニーの「AOR CITY 1000」シリーズからこの8月に世界初CD化された。CDの解説を立川直樹氏が担当しており、「本当に時代は恐ろしいほど変わってしまったが、この『渚にて』の持つ "気持ちのいい軽み" のようなものを忘れないで、僕は生きていたいと思う。」と寄せている。"軽み" とは軽々しさということではなく、ユーモアや "ゆとり" を指すのだろう。シリアスな時代にこそ必要なものだと思う。

なお、フロント・カヴァーの美しい風景はHiett氏の撮影したもの。当時は本作と同名の写真集も出されたようだ。同じ写真は、2015年に出版されたHiett氏の写真集『』にも収められている。

●収録曲
1. Blue Beach - Welcome To Your Beach - 4:19
2. Never Find A Girl (To Love Me Like You Do) - 2:51
3. By The Pool - 2:39
4. Roll Over, Beethoven - 2:24
5. In The Shade - 3:27
6. Looking Across The Street - 5:03
7. Long Distance Look - 2:24
8. Hot Afternoon - 2:47
9. Crying In The Sun - 3:04
10. The Next Time - 2:35
11. Miss B. B. Walks Away - 3:48
12. Sleep Walk - 2:16
13. Standing There - 3:53


◆プロデュース: 立川 直樹

◆参加ミュージシャン: Steve Hiett(vo, g, b, ds), Elliott Randall(g, ds), 岡田 徹(k), 白井 良明(g), 鈴木 博文(g), 武川 雅寛(violin), 加藤 和彦(g), etc


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2017/09/03 11:30 AOR名盤(1983年) TB(0) CM(2)
Peter Allenの1983年のアルバム『Not The Boy Next Door』。
Peter Allen / Not The Boy Next Door (1983年)
Peter Allenはオーストラリア出身のシンガー・ソングライター。Olivia Newton-Johnの1974年のグラミー受賞曲「愛の告白」やMelissa Manchesterの78年のヒット曲「あなたしか見えない」、Christopher Crossが歌った81年の映画『Author』の主題歌「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」などの作者としても知られる。

本作は通算7作目となるスタジオ・アルバムで、David Fosterがプロデュースした80年のアルバム『Bi-Coastal』に続く作品。プロデューサーはRichard Landis(Peterのセカンド・アルバムも担当)に代わっているが、前作のAORスタイルを踏襲した内容となっている。

収録曲は、Eric Kaz & Tom Snow作の「You Haven't Heard The Last Of Me」とDick St. Nicklaus作の「Somebody's Got Your Love」を除いてPeter Allenのオリジナル。多くは共作で、共作者はDavid Foster(1), Dean Pitchford(2, 9), Tom Keane(3), Carole Bayer Sager(4)と、前作と同じ顔ぶれが並ぶ。

アップ・テンポなナンバーでは、映画『』(84年)の全曲の作詞で有名なDean Pitchfordが手がけたエネルギッシュなタイトル曲や、Tom Keaneと共作した華やかなAORナンバー「You'll Always Get Your Way」、イントロがBilly Joelの「Movin' Out」風でカッコいい「Fade To Black」、日本では人気のあるDick St. Nicklausが他のアーティストに提供した数少ない1曲「Somebody's Got Your Love」が良い。

Peterが得意とするバラード系には、Carole Bayer Sagerの81年のアルバム『真夜中にくちづけ』からセレクトした「You And Me」や自作の「Easy On The Weekend」、ラストの「Once Before I Go」(D.Pitchford作詞)がある。このうち、自作の「Easy On The Weekend」は、Peterの熱唱とTom Scottの哀愁のサックスが胸に迫る素晴らしいナンバーだ。

ラストの「Once Before I Go」もPeterの歌唱が感動的。Peter AllenはBarry Manilowに勝るとも劣らないバラード・シンガーだと思う。生い立ちや生き方など、内面から滲み出てくるものがそうさせるのだと思うのだが、Peterの歌うバラードには力があり、元気づけられる。さぞやステージ映えもするだろうと思うが、85年の2枚組のライヴ・アルバム『』があるので、これをどこかが再発してくれないかと心待ちにしている。

●収録曲
1. Just Another Make-Out Song / 虚しい願い - 4:09
2. Not The Boy Next Door - 6:53
3. You'll Always Get Your Way / 愛は信ずるままに - 4:32
4. You And Me (We Had It All) - 4:14
5. Fade To Black - 3:52
6. Somebody's Got Your Love / うつろな君 - 3:34
7. You Haven't Heard The Last Of Me / ラスト・オブ・ミー - 4:14
8. Easy On The Weekend / 週末の恋 - 4:00
9. Once Before I Go / 去り行く前に - 4:22


◆プロデュース: Richard Landis

◆参加ミュージシャン: Peter Allen(k, vo), Charles Calello(ar), Charles Johnson/Fred Tackett(g), David Foster/Russell Ferrante(k), Neil Stubenhaus(b), Vince Colaiuta(ds), Tom Scott(sax), Steve Forman/Victor Feldman(per), Michael Boddicker(sy), Clydene Jackson/Jan Joyce/Jim Haas/Joe Chemay/Julia Tillman/Maxine Willard(bv), etc


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2017/08/22 17:10 AOR名盤(1983年) TB(0) CM(2)
Tim Feehanの1983年のアルバム『Carmalita』。
Tim Feehan / Carmalita (1983年)
Tim Feehanはカナダのシンガー・ソングライター。のちに同郷のDavid Fosterのサポートを得て全米進出を果たすが、本作はまだカナダで活動していた頃のソロ・アルバムだ。

Tim Feehanはソロになる前にFootlooseという5人組のグループで活動していた。Footlooseは80年に唯一のアルバム『Footloose』を残して解散するが、そのアルバムでTimは殆どの曲を作曲し、非凡な作曲能力を発揮している。

本作『Carmalita』はソロとしての2作目。Tim本人がプロデュースを担当し、2曲(5, 6)の共作を含めて全ての曲作りを手がけた。

メロディ・メイカーの優れた才能は本作でも存分に発揮され、全曲がメロディアスで瑞々しい。爽やかなポップス系では「January」、メロディアス・ロックでは「Bad Sister」、ロマンティック・バラードでは「Never Say Die」「Sadie J」、R&B系では「Over And Over」と、各ジャンルでキラー・チューンを揃えている。


「Never Say Die」ではカナダの女性シンガーのVickie Mossとデュエットし、この曲はカナダのACチャートの1位を獲得した。Vickie Mossは、David Fosterの同じ年のソロ・デビュー作『』でも、Fosterと「Love At Second Sight」というバラードをデュエット。また、Fosterが音楽を担当した85年の映画『』では、FosterとRichard Marxの書いた「If I Turn You Away」を歌っている。

●収録曲
1. Carmalita - 3:47
2. January - 4:41
3. Wrong Number - 3:32
4. Alone - 4:45
5. Bad Sister - 4:24
6. Over And Over - 3:33
7. Take Her By Surprise - 4:38
8. Wait One More Day - 4:17
9. Never Say Die - 3:55
10. Sadie J - 4:19


◆プロデュース: Tim Feehan(vo)

◆参加ミュージシャン: Gord McCrostie(g), R.J. Smart(k), Greg Dunstan(b), Darrell Mayes(ds), Vickie Moss(vo), etc


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2017/07/09 16:53 AOR名盤(1983年) TB(0) CM(0)
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