音楽は心の糧、生活のサプリメント。洋楽を中心に極上の音楽との生活を綴ります。

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Donny Gerrardの1976年のアルバム『Donny Gerrard』。
Donny Gerrard / Donny Gerrard
Donny Gerradはカナダ生まれのソウル・シンガー。「Skylark」というバンドのリード・シンガーを務めた後にソロとなり、セッション・シンガーとして様々なアルバムに参加した。ソロ・アルバムを76年と2000年にリリースしており、76年のソロ1作目が本作である。

「Skylark」というカナダのバンドは、若い頃のDavid Fosterが在籍したことで知られる。72年のファースト・アルバム『Skylark』からは、「Wildflower」というヒット曲(Billboard Hot 100チャートの9位を記録)も生まれた。ジョー山中が歌う「人間の証明」のような趣きのある、哀愁のバラードだ。


さて、本作『Donny Gerrard』のプロデュースは、Henry MarxとRobbie Buchananが担当した。Henry Marxは本作の発売元レーベル(Greedy Records)のエグゼクティヴであり、アルバム・デビュー前のBobby Caldwellのマネジメントも手掛けた人物。一方のRobbie Buchananは、後にMaxusを結成するキーボード奏者で、本作ではアレンジも担当した。Robbieにとって、初めてアレンジを手掛けた作品が本作らしい。

収録曲は、カヴァー曲と書き下ろしが半々ぐらいの割合で構成されている。
カヴァー曲では、The Beatlesの「The Long And Winding Road」やCurtis Mayfieldの「You Must Believe Me」、Van McCoyの「Stay Awhile With Me」などを歌っている。「Words」は、Margie Josephが75年のアルバム『Margie』で歌った曲だが、原曲はイタリアの73年の流行歌らしい。

書き下ろしには、Henry Marxの「Stand Up」や「Greedy For Your Love」、Bobby Caldwellの書いた「Peace For Us All」などがある。「Peace For Us All」はディスコ調の軽快なナンバーで、Bobbyの名曲「風のシルエット」のようなロマンティックな曲を期待すると、当てが外れる。

あまり目立たないが、ほぼ全曲でギターを弾いているのはJay Graydon。リズム・セクションも、Wilton Felder(b), Mike Baird/Ed Greene(ds)という実力派が担当している。

本作のベスト・トラックは、1曲目の「He's Always Somewhere Around」だろう。軽快なグルーヴと美しいストリングス、そしてDonnyの優しい歌声が最高に心地よい1曲だ。


●収録曲
1. He's Always Somewhere Around - 3:14
2. Stay Awhile With Me - 4:28
3. Words (Are Impossible) - 3:09
4. Stand Up (And Show Your Love) - 3:13
5. The Long And Winding Road - 3:13
6. Greedy For Your Love - 3:18
7. Peace For Us All - 2:45
8. You Must Believe Me - 3:15
9. As Far As We Can Go - 3:55


◆プロデュース: Henry Marx, Robbie Buchanan(ar, k)

◆参加ミュージシャン: Jay Graydon(g), Wilton Felder(b), Mike Baird/Ed Greene(ds), Kathy Collier/Venetta Fields/Carmen Twille(bv), Steve Madaio(horn)

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2017/04/20 16:52 Soul / R&B(70年代) TB(0) CM(0)
Lamont Dozierの1981年のアルバム『Working On You』。
Lamont Dozier / Working On You
Lamont Dozierは、60年代の米モータウン・レコード専属のソングライター・チームである「Holland–Dozier–Holland」の一員。Holland–Dozier–Hollandは、Eddie(兄)とBrian(弟)のHolland兄弟にLamont Dozierを加えたトリオであり、DozierとBrianが作曲を、Eddieが作詞を担当していた。The Supremesの「Stop! In the Name of Love」や「You Can't Hurry Love / 恋はあせらず」、Four Topsの「Reach Out I'll Be There」など、彼らが書いた全米No.1ヒットは10曲を超えており、いわゆる「モータウン・サウンド」の発展に大きく貢献した。

Dozierは70年代以降にソロ・アルバムも出しており、本作は80年代最初のアルバム。
プロデュースを自ら担当し、収録曲も全てが自作のものだ。また、決して器用な部類には入らないと思うが、全曲のリード・ヴォーカルを取っており、これがなかなか味のある歌声である。

モータウンのヒット・メイカーだっただけに、どの曲もメロディが良い。「Why」の繊細なメロディと切ない歌声は鳥肌モノだし、ドリーミーな「Too Little Too Long」やエレガントな「Wired Up」、メロウな「Starting Over」やグル―ヴィーな「You Made Me A Believer」も素晴らしい。

80年代には英国アーティストとの仕事も多い。87年にはSimply Redのアルバム『Men and Women』で、Mick Hucknallと「Infidelity」と「Suffer」を共作。89年のアルバム『A New Flame』でも「You've Got It」と「Turn It Up」を共作した。また、88年にはPhil Collinsと「Two Hearts」を共作し、再び全米1位を獲得している。


Phil Collinsはモータウンのヒット曲を好んで歌う。82年にも「恋はあせらず」のカヴァーが全米10位のヒットを記録したほか、2009年には、60年代のモータウンやソウル・スタンダードのカヴァー曲集『Going Back』まで作ってしまう熱の入れようだ。


●収録曲
1. Cool Me Out - 5:09
2. Why (Ain't My Love Enough) - 4:38
3. Nobody Told Me - 3:48
4. Too Little Too Long - 4:36
5. Playing For Keeps - 3:42
6. Interlude - 0:55
7. (You Got Me) Wired Up - 4:04
8. Starting Over (We've Made The Necessary Changes) - 4:36
9. Working On You - 3:39
10. Chained (To Your Love) - 4:39
11. You Made Me A Believer - 3:58


◆プロデュース: Lamont Dozier(vo, k)

◆参加ミュージシャン: Paul Jackson Jr./Frank Dookun(g), John Barnes(sy), Nathan East(b), Paulinho Da Costa(per), Quintin Denard(ds), Tony Patler(b, k), Benjamin Wright/Hense Powell(string ar), The Waters(bv), etc

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2017/04/10 16:59 Soul / R&B(80年代) TB(0) CM(0)
The Pointer Sistersの1981年のアルバム『Black & White』。
The Pointer Sisters / Black & White
The Pointer SistersはRuth, Anita, Bonnie, Juneの4姉妹によるR&Bヴォーカル・グループ。1971年にAnita, Bonnie, Juneの3人でデビューし、翌年に長女のRuth Pointerが加わった。その後、77年にBonnieがソロに転向し、再び3人組となっている。

本作は、The Pointer Sistersの5枚目のアルバム。
タイトルの「Black & White」の意味するところは、人種や肌の色を超えて手を携えようというポジティヴなものだろう。Paul McCartneyが名盤『Tug of War』においてStevie Wonderと「Ebony and Ivory」をデュエットし、全米No.1ヒットを記録したのが翌82年。Band Aidの「Do They Know It's Christmas?」が84年、USA for Africaの「We Are The World」が85年ということで、80年代前半はそういう機運であった。

フロント・カヴァーでは、Ruth, Anita, Juneの3人がダーク・ブラウンの衣装でポーズをとるが、バック・カヴァーでは真っ白な衣装で華やかに決めている。バック・カヴァーの三人のおみ足が細くて綺麗なこと…

本作からは、ミディアム・スローの極上のメロウ・ナンバー「Slow Hand」がBillboard Hot 100チャートの2位となる大ヒットを記録し、彼女たちを代表するヒット曲となった。また、ポップで軽快な「Should I Do It / 涙のパーティ」も同チャートの13位を記録している。

Russ Ballardの提供した「Someday We'll Be Together / ふたりのめぐり逢い」や、David Lasley等が書いた「Got to Find Love」も良い。哀愁を帯びたメロディが印象に残る「Got to Find Love」は、作者のDavid Lasleyも同年のアルバム『Missin' Twenty Grand / 風のファルセット』で歌った。

ダンサブルな「We're Gonna Make It / 夢のロマンス」は、AnitaとJuneがDavid Foster等と共作した曲。シンセの使い方が80年代ぽい感じで懐かしい。

彼女たちは全員がリード・ヴォーカルをとることができる。本作では、Ruthが1曲(3)、Anitaが3曲(2, 4, 6)、Juneが4曲(1, 7, 8, 9)のリード・ヴォーカルを担当し、「夢のロマンス」ではAnitaとJuneがリードを分け合っている。Ruthは長女らしい落ち着いた声だが、AnitaとJuneの声は正直、区別が付かない。

2006年にJuneが他界し、またAnitaもグループを離れたため、現在はRuthと娘のIssa、さらに孫娘のSadako(母親が日本人)の3人でThe Pointer Sistersの活動が続いている。

●収録曲
1. Sweet Lover Man - 4:12
2. Someday We'll Be Together / ふたりのめぐり逢い - 4:39
3. Take My Heart, Take My Soul - 4:06
4. Slow Hand - 3:54
5. We're Gonna Make It / 夢のロマンス - 3:56
6. What A Surprise - 4:11
7. Got To Find Love - 4:04
8. Fall In Love Again - 4:30
9. Should I Do It / 涙のパーティ - 3:53


◆プロデュース: Richard Perry

◆参加ミュージシャン: Anita Pointer/Ruth Pointer/June Pointer(vo), Paul Jackson/Tim May(g), Mike Porcaro/Nathan Watts(b), Trevor Lawrence(sax), John Barnes/Greg Phillinganes/Danny Faragher/William Smith(k), Ed Walsh/Mike Cotten/James Newton Howard(sy), John Robinson(ds), Paulinho da Costa(per), etc

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2017/04/05 15:59 Soul / R&B(80年代) TB(0) CM(0)
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※写真はBobby Caldwellの1978年作『Bobby Caldwell

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