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James Vincentの1978年作『Waiting For The Rain』。
James Vincent / Waiting For The Rain
James Vincentは、アメリカのラテン・ロック・グループであるAztecaに在籍したギタリスト。と言っても、1972年のファースト・アルバム『Azteca』に参加した後にバンドを離れ、ソロ活動をスタートしている。
本作は、James Vincentのサード・アルバムである。本作を含め、1980年までに4枚のアルバムを残した。

なお、Aztecaは大所帯のグループであり、ファースト・アルバムにはNeal Schonもギタリストとして参加していた。Neal Schonも1枚のみでAztecaを離れ、直後にJourneyを結成している。

James Vincentのファーストとセカンドは、テクニカルなインストゥルメンタル中心の内容であるが、本作はヴォーカル曲が中心。1曲(3)を除いて、James Vincentのマイルドな歌声を聴くことができる。

収録された10曲には、他者の書いた曲が3曲ある。アコースティック・ギターの小品「Etude #20」は、アメリカのジャズ・ギタリスト、Jimmy Wybleの曲。また、「Daniel, Daniel」を書いたPatrick Cockettと、タイトル曲「Waiting For The Rain」を書いたCarlos Andradeは共に、ハワイのThe Hula Blues Bandのメンバーである。

「What Does It Profit A Man?」「How Can I Thank You Enough」「The Seventh Day」は、軽やかなグルーヴに乗せた極上のメロウ・チューン。The Hula Blues Bandのメンバーが書いた「Daniel, Daniel」「Waiting For The Rain」もメロウだが、こちらは南国のしっとりした湿度を感じる一味違ったメロウネスである。

一方、「Resistance」や「Babylon Is Fallen」は、70年代前半のスピリチュアルなSantana、あるいはMahavishnu Orchestraあたりを彷彿とさせるジャズ・ロック。

また、Chicagoのようなブラス・ロックの「People Of The World」「Soon Comes The Son」もある。James Vincentは60年代にThe Exceptionsというバンドに在籍しており、そこにはChicago結成前のPeter Ceteraもいた。そういった影響があるのかも知れない。

本作も金澤寿和氏の著書『AOR Light Mellow』に紹介されている。AORには、ジャンルの垣根を越えて音楽性を融合させる「クロスオーバー」という要素があるが、本作はまさにクロスオーバーを体現した名盤である。

●収録曲
1. What Does It Profit A Man? - 4:50
2. Resistance - 4:52
3. Etude #20 - 1:16
4. Daniel, Daniel - 3:10
5. People Of The World - 4:39
6. How Can I Thank You Enough - 4:55
7. Soon Comes The Son - 3:48
8. Waiting For The Rain - 3:12
9. The Seventh Day - 6:11
10. Babylon Is Fallen - 3:09


◆プロデュース: James Vincent(vo, g, k)

◆参加ミュージシャン: Ron Stockert(k), Steve Evans(b), Tom Donlinger(ds), Pat Murphy(per), Carla Vincent(per, bv), Seawind Horns


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2016/12/01 18:32 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(0)
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