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Steely Danの1976年のアルバム『Royal Scam / 幻想の摩天楼』。
Steely Dan / Royal Scam (幻想の摩天楼) (1976年)
Steely Danは、Donald Fagen(vo,k)とWalter Becker(g)を中心とするグループ。1972年の結成当初は6人のメンバーがいたが、徐々にグループの輪郭は曖昧になり、代わりに外部の優秀なスタジオ・ミュージシャンを起用する活動スタイルに移行していった。前作『Katy Lied』の頃にはDennis Dias(g)を含めた3人になり、本作になるとDiasがメンバーか否かも怪しく、ほぼFagenとBeckerのユニットになっている。

本作は、彼らの5枚目のスタジオ・アルバム。前作までは穏やかなアメリカン・ポップスと呼べる作品であったが、「不吉な色の空の下、猛獣に姿を変えた摩天楼が牙を剥く」という鮮烈なカヴァー・アートが象徴するように、その穏やかさは無くなり、緊張感のあるクールな楽曲が多くなっている。

前作ではJeff Porcaroがドラムスを担当したが、本作ではBernard Purdie(ds)とChuck Rainey(b)がリズム・セクションを担当。黒人のコンビネーションらしく、強力なバネの効いた重量級のビートを生みだしている。

また、ギタリストの顔ぶれが多彩。曲によってソロイストを変えており、Larry Carltonが4曲(1, 3, 8, 9)、Elliott Randallが2曲(4, 6)、Diasが1曲(6)、Beckerが1曲(5)、Dean Parksが1曲(7)でソロを務めた。特に、DiasとRandall(、Carltonも?)がソロを弾いた「Green Earrings / 緑のイヤリング」は、本作の一つのハイライト。曲のフェード・アウトでRandallのソロがトリッキーかつ不気味に変貌していくあたりは、実に秀逸だ。

本作からは「Kid Charlemagne / 滅びゆく英雄」、「The Fez / トルコ帽もないのに」、「Haitian Divorce / ハイチ式離婚」の3曲がUSやUKでシングル・カットされ、それぞれTop100にチャート・インはするものの、大きなヒットになっていない。シニカルな歌詞やどこか冷めた曲調は、多くの人が好意的に受け入れるものではないのだろう。

本作の見事なカヴァー・アートを担当したのは、Zoxというチーム。彼らのサイトを見ると、アルバム・カヴァーに関しては30作品を手掛けたようである。その30枚の中でも、この『Royal Scam』の不気味さは断トツ。

Steely Danが制作したアルバムの中で、最高にクールな作品である。The Beatlesのアルバムに喩えるならば、『Revolver』かな?

●収録曲
1. Kid Charlemagne / 滅びゆく英雄 - 4:38
2. The Caves Of Altamira / アルタミラの洞窟の警告 - 3:33
3. Don't Take Me Alive / 最後の無法者 - 4:18
4. Sign In Stranger / 狂った町 - 4:22
5. The Fez / トルコ帽もないのに - 3:59
6. Green Earrings / 緑のイヤリング - 4:05
7. Haitian Divorce / ハイチ式離婚 - 5:30
8. Everything You Did / 裏切りの売女 - 3:54
9. The Royal Scam / 幻想の摩天楼 - 6:31


◆プロデュース: Gary Katz

◆参加ミュージシャン: Donald Fagen(vo, k), Walter Becker(g, b)
with Larry Carlton/Dennis Dias/Dean Parks/Elliot Randall(g), Victor Feldman(k, per), Paul Griffin/Don Drolnick(k), Chuck Rainey(b), Bernard Purdie/Rick Marotta(ds), Gary Coleman(per), Jim Horn/Plas Johnson/John Klemmer(horns), Michael McDonald/Timothy Schmit(bv), etc

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2017/02/21 17:21 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
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