音楽は心の糧、生活のサプリメント。洋楽を中心に極上の音楽との生活を綴ります。

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Genesisの1983年の名作『Genesis』。
Genesis / Genesis (1983年)
イギリスのプログレッシヴ・ロックを牽引してきたバンドだが、80年代に入ってからはプログレ色が薄れ、ポップで聴きやすいアルバムを作るようになる。

このアルバムもBillboardのアルバム・チャートの9位になり、シングル・カットされた「That's All」はシングル・チャートの6位になった。
セールス面で大成功を収めていた時期のアルバムだ。

私はこのアルバムのじめっとした暗さが大好きである。
ジャケットも、美しいが暗い。

1曲目の「Mama」は衝撃である。
Phil Collinsが「ママー、ママー」と絶叫し、「ハハッ、ハッ、オゥー」と不気味に唸る。
これ以上の気色悪さはないといった曲だが、メロディが良く、ドラム・マシーンの使い方にも凄みがあり、Genesisの中では最高の一曲だと思っている。

John Lennonのファースト・アルバム『Plastic Ono Band / ジョンの魂』の荘厳な1曲目、「Mother」とつい比べてしまう。

何と、ファースト・シングルはこの「Mama」だが、さすがに大ヒットはしなかった。

続く「That's All」は大ヒットしたが、メロディやアレンジに何とも言えない陰がある。
曲の出だしが暗いというか…

他の曲もそんな感じ。
「Taking It All Too Hard」だけはPhil Collinsのソロ・アルバムに入れても良さそうなピュアなバラードだが、それ以外の曲には奇妙な暗さがあり、それがこのアルバムの最大の魅力である。

英国らしさというより、Genesisというバンド、あるいはPhil Collinsという人の本質的な暗さなのではないかと思う。(ソロ活動では考えられないが)

バンド名をアルバム・タイトルにしており、彼らとしても相当の自身作なのだろう。

●収録曲
1. Mama - 6:46
2. That's All - 4:22
3. Home by the Sea - 4:46
4. Second Home by the Sea - 6:22
5. Illegal Alien - 5:12
6. Taking It All Too Hard - 3:54
7. Just a Job to Do - 4:44
8. Silver Rainbow - 4:27
9. It's Gonna Get Better - 5:00


◆プロデュース: Genesis、Hugh Padgham

◆メンバー: Tony Banks(k)、Mike Rutherford(g, b)、Phil Collins(ds)

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2016/05/17 19:39 Progressive Rock TB(0) CM(0)
Pink Floydの1973年の名盤『The Dark Side Of The Moon / 狂気』。
Pink Floyd / The Dark Side Of The Moon (狂気) (1973年)
私はこのアルバムの前半を、今でもたまに聴く。
無性に聴きたくなることもあるし、何となくの場合もある。
これまでに何度も聴いたが、その度に強烈に感動するのである。

Pink Floydはとてもストイックに音楽表現の可能性を追求したアーティストだと思う。
どのようなメロディやサウンドにすれば、人の心を揺さぶることができるのかを一貫して考えてきたのではないだろうか。

このアルバムは、「Speak to Me」の遠くから飛来するような叫びで始まる。
そして唐突に、「Breathe」のまどろむようなメロウな旋律に切り替わる。
このスイッチで、アルバムの世界に引きずり込まれる。

続く「On the Run」。
この曲の奇妙としか言いようのないサウンド・エフェクトは、初めて聴いたとき、「一体、この音は何だ?」と思った。
今聴いても同じ感想を持つ。
この曲以外に耳にすることのない、きわめて独創的なサウンド・エフェクトである。

「Time」から「The Great Gig in the Sky」へと続く流れは、前半のクライマックス。

「Time」の冒頭は、お構いなしにけたたましく鳴り響くチャイム。
厳しい歌詞は、時の流れが無慈悲でアンコントローラブルであることを諭す。
苦い内容と裏腹に、David Gilmourの弾く雄大なギター・ソロは、どこかロマンティックですらある。

続く「The Great Gig in the Sky」では、Clare Torryによる見事なスキャットを聴くことができる。
茫漠としたスキャットを聴いていると、広大な空間に一人ぽつんと佇んでいるような、何とも言えず頼りない心地になる。

音楽が人の心を揺さぶる(その中にはもちろん感動も含まれる)ことにおいて、このアルバムの前半ほど衝撃的なものはない。
正直、後半は聞き流してしまうことが多い。

●収録曲
1. Speak to Me - 1:30
2. Breathe - 2:43
3. On the Run - 3:30
4. Time - 6:53
5. The Great Gig in the Sky - 4:15
6. Money - 6:30
7. Us and Them - 7:51
8. Any Colour You Like - 3:24
9. Brain Damage - 3:50
10. Eclipse - 2:03


◆プロデュース: Pink Floyd

◆メンバー: David Gilmour(vo, g), Nick Mason(ds), Richard Wright(k, vo), Roger Waters(b, vo)

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2016/05/13 20:17 Progressive Rock TB(0) CM(0)
Mike Oldfieldの1983年の名作『Crises』。
ジャケットの色使いが美しい。
Mike Oldfield / Crises (1983年)
緑の月明かりの下で、海に沈みゆく地球を眺めて途方に暮れる、といった構図だろうか。

確かに危機なのだろうが、危機感があまりない。
夢の中、別の世界にいる自分といった感じだ。

『危機』というタイトルとは裏腹に、どこかロマンティックな香りのするアルバムである。
Yesの『』とは味わいが違う。

前半を占める組曲「Crises」も見事だが、後半のヴォーカル曲がどれも秀逸。
(「Taurus 3」のみインストゥルメンタル・ナンバー)

「Moonlight Shadow」は、天国の恋人にいつか再会できるように祈るというロマンティックな歌。
作家のよしもとばなな氏は、この曲にインスパイアされた短編小説「ムーンライト・シャドウ」をデビュー作『』に収めている。
女性ヴォーカリストMaggie Reillyの美声が切ないメロディにマッチしており、本当にいい曲だ。

YesのJon Andersonが歌う「In High Places」も、メロディが切ない。
この曲は天国に召される様子を歌っているのだろうか。

「Foreign Affair」では、再びMaggie Reillyがヴォーカルを担当。
透き通った美声で歌われる神秘的なナンバーだ。

セッション・ドラマーのSimon Phillipsが共同プロデュースしており、立体感のあるスケールの大きなサウンドに仕上がっている。
Mike Oldfieldの中では異色の作品と思うが、私はこのアルバムが一番気に入っている。

●収録曲
1. Crises – 20:40
2. Moonlight Shadow – 3:34
3. In High Places – 3:33
4. Foreign Affair – 3:53
5. Taurus 3 – 2:25
6. Shadow On The Wall – 3:09


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2016/05/01 20:01 Progressive Rock TB(0) CM(0)
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