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George Bensonの1976年のアルバム『Breezin'』。
George Benson / Breezin' (1976年)
George Bensonは60年代から活躍しているアメリカのジャズ・ギタリスト。1964年から現在に至るまでに多数のアルバムを制作しており、本作はスタジオ・アルバムとしては15作目ぐらいにあたる。この年にWarner Bros. Recordsに移籍しており、その第1弾としてリリースしたのが本作である。

このアルバムは、プロデュースをTommy LiPuma、エンジニアをAl Schmittが担当した。二人は、Nick DeCaroの『Italian Graffiti』(74年)やMichael Franksの『The Art Of Tea』(75年)など、AORやフュージョンの名作を数多く手がけた黄金のコンビとして知られており、本作も二人の代表作の一つ。

タイトル曲の「Breezin'」はBobby Womackの作。ジャケットの畏まった印象と裏腹に、メロディとサウンドはライト&メロウそのもの。Harvey Masonの刻む硬質なビートの上をGeorge Bensonのギターが軽やかにそよぐ感じが心地よい。

続く「This Masquerade」は、Leon Russellの72年のアルバム『』の収録曲。この1曲はヴォーカル曲となっており、George Bensonのソウル・フィーリングたっぷりの歌声と洒落たスキャットを聴くことができる。ギターだけでなく、歌も抜群に巧い。この曲はファースト・シングルとなり、Billboard Hot 100チャートの10位を記録した。

ファンキーな「Six To Four」はPhil Upchurchの作。Phil Upchurch自身も92年のアルバム『』でセルフ・カヴァーしている。

「Affirmaton / 私の主張」は盲目のギタリスト、Jose Feliciano(ホセ・フェリシアーノ)の作で、Felicianoの75年のアルバム『』の収録曲。哀愁味あるソウルフルなナンバーを都会的なアレンジでエレガントに仕上げており、とてもムードがある。

「So This Is Love / これが愛なの?」は、本作唯一のオリジナル曲。流麗なストリングスに包まれて、George BensonのギターとRonnie Fosterのエレピが絡む華やかなナンバーだ。

ラストの「Lady / 愛するレディ」は、そのRonnie Fosterの作。映画音楽を思わせる美しいストリングスに始まり、George Bensonのギターが軽やかに歌いだす。

本作の成功により、77年のグラミー賞ではGeorge Bensonが「Best Pop Instrumental Performance」を、Al Schmittが「Best Engineered Album, Non-Classical」を受賞。また、シングル「This Masquerade」のヒットにより、LiPumaとBensonは「Record of the Year」を受賞した。

このアルバムと同じ年にBoz Scaggsは『Silk Degrees』を、Ned Dohenyは『Hard Candy』をリリース。76年はライト&メロウ豊作の年であった。

●収録曲
1. Breezin' - 5:40
2. This Masquerade - 8:03
3. Six To Four - 5:06
4. Affirmation / 私の主張 - 7:01
5. So This Is Love / これが愛なの? - 7:03
6. Lady / 愛するレディ - 5:49


◆プロデュース: Tommy LiPuma

◆参加ミュージシャン: George Benson(g, vo), Phil Upchurch(g, b), Ronnie Foster/Jorge Dalto(k), Stanley Banks(b), Harvey Mason(ds), Ralph MacDonald(per), Claus Ogerman(orch ar), etc


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2017/11/15 17:23 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
Randy Edelmanの1974年のアルバム『Prime Cuts』。
Randy Edelman / Prime Cuts (1974年)
Randy Edelmanは80年代から現在に至るまでに数多くの映画音楽を手がけたアメリカの作曲家。『Twins』(88年)、『Ghostbusters II』(89年)、『The Mask』(94年)、『Anaconda』(97年)など、作品の例は枚挙にいとまがない。

70年代にはシンガー・ソングライターとして活動しており、このアルバムは3作目にあたる。

本作のプロデュースを担当したのはMichael Stewart。Billy Joelの『』(73年)やKenny Rankinの77年の名作『The Kenny Rankin Album』などを手掛けたプロデューサーだ。また、ストリングス・アレンジをNick DeCaroが担当している。

アルバムの内容は素朴で優しいAOR。
オープニングの「Bluebird」の清々しいこと。穏やかな朝の新鮮な空気のように、無垢で爽やかな曲だ。

収録曲の全てに同じような清らかさがあり、聴き進むほどに心が洗われる気分になる。

全曲がRandy Eledmanの作詞・作曲で、このうち静かなストリングスをバックにピアノの弾き語りで歌う「I Am A Dancer」と「The Woman On Your Arm」はライヴ録音になっている。

他のアーティストにカヴァーされた曲も多い。「You are the Sunlight - I Am The Moon」はDionne Warwickの2013年の未発表曲集『』で、「Isn't It A Shame」はLabelleの76年のアルバム『』やShirley Basseyの76年のアルバム『』で、「Everybody Wants To Call You Sweetheart」はThe Fifth Dimensionの95年のライヴ・アルバム『』で、各々カヴァーされた。

バック・ミュージシャンも含めて全員が一流であり、素朴ではあるが、プロの仕事によって丁寧に作りこまれた極上の品(Prime Cuts)になっている。

Randy Edelmanの奥様はシンガー・ソングライターのJackie DeShannon。このアルバムの2年後に結婚し、子供も授かり、今も結婚生活を送っている。

●収録曲
1. Bluebird - 3:42
2. Pistol Packin' Melody - 3:03
3. I Am A Dancer - 4:24
4. Where Did We Go Wrong? - 4:14
5. Stan, The Pantsman - 3:48
6. You Are The Sunlight - I Am The Moon - 3:05
7. The Woman On Your Arm - 3:41
8. Isn't It A Shame - 3:27
9. Everybody Wants To Call You Sweetheart - 2:48
10. June Lullaby - 3:48


◆プロデュース: Michael Stewart(ar, g)

◆参加ミュージシャン: Randy Edelman(vo, k, ar), Michael Omartian(k, ar), Dean Parks/Al Kooper(g), Wilton Felder(b), John Guerin(ds), Tom Scott(sax), Rita Jean Bodine(bv), Nick DeCaro(accordion, string ar), etc


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2017/11/11 16:44 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
Nick DeCaroの1974年のアルバム『Italian Graffiti』。
Nick DeCaro / Italian Graffiti (1974年)
AORの誕生に大きく寄与した記念碑的作品と言われる名盤だ。私が所有しているCDの中田利樹氏によるライナー・ノーツには、本作についてNick DeCaro本人が次のようなコメントを寄せている。
当時('70年代前半)流行っていたカーペンターズやビーチ・ボーイズのようなポップ・ミュージックに、もっと大人っぽいサウンド、つまりジャズやソウル・ミュージックのエッセンスを加えてみたら……というコンセプトで出来上がったのが『イタリアン・グラフィティ』なんだ (CDのライナー・ノーツより引用)
AORという音楽の成り立ちを上手く表現していると思う。

本作はNick DeCaroのファースト・アルバム。Tommy LiPumaと共同でプロデュースし、Al Schmittがエンジニアを担当した。新旧織り交ぜた選曲であるが、それらを違和感なく同居させるアレンジのセンスが光る。

各曲の作者、収録アルバム、アーティスト、リリース年は次のとおり。幅広いというか、懐の深い選曲だ。
「Under The Jamaican Moon / ジャマイカの月の下で」(Stephen Bishop, Leah Kunkel):『Leah Kunkel / リア』(Leah Kunkel, 79年), 『』(Stephen Bishop, 2007年)

「Happier Than The Morning Sun / 輝く太陽」(Stevie Wonder):『』(72年)

「Tea For Two / 二人でお茶を」(Irving Caesar, Vincent Youmans):スタンダード・ナンバー(25年)

「All I Want」(Joni Mitchell):『』(71年)

「Wailing Wall」(Todd Rundgren):『』(71年)

「Angie Girl」(Stevie Wonder他):『』(Stevie Wonder, 69年)

「Getting Mighty Crowded」(Van McCoy):Betty Everettのシングル曲(64年)

「While The City Sleeps / 町はねむっているのに」(Randy Newman):『』(Irma Thomas, 64年)

「Canned Music」(Dan Hicks):『』(Dan Hicks & His Hot Licks, 69年)

「Tapestry」(Gunston, Dove):書き下ろし

「All I Want」では、アコースティック・ギターの弾き語りで歌われるJoni Mitchellの原曲を、シティ感覚の洒落た楽曲に変化させており、見事なマジック。

David T.Walker(g)やWilton Felder(b)、Harvey Mason(ds)ら、ジャズ/フュージョンの名手による演奏も洗練されており、とてもクール。全曲を歌うNick DeCaroの歌声も、ライト&メロウそのものだ。

Nick DeCaroは本作のあと本業のアレンジャーに専念し、AORを始めとする多くのアルバムを裏方で支えた。90年代に入り、『』(90年)、『』(91年)と2作続けてアルバムをリリースするも、92年に他界。

再び、本作に寄せられたNick DeCaro本人の言葉を。
"イタリアン・グラフィティ"は僕のレコーディング・アーティストとしてのキャリアを確立させたアルバムなんだ。だから、今でもとても気に入ってるんだよ。貴方にとっても大好きな1枚になるとうれしいね。」(CDのブックレット見返しより引用)

●収録曲
1. Under The Jamaican Moon / ジャマイカの月の下で - 4:41
2. Happier Than The Morning Sun / 輝く太陽 - 4:17
3. Tea For Two / 二人でお茶を - 3:54
4. All I Want - 3:21
5. Wailing Wall - 4:34
6. Angie Girl - 3:48
7. Getting Mighty Crowded - 2:24
8. While The City Sleeps / 町はねむっているのに - 3:31
9. Canned Music - 4:36
10. Tapestry - 3:58


◆プロデュース: Tommy LiPuma, Nick DeCaro(vo, k, ar)

◆参加ミュージシャン: Arthur Adams/David T. Walker(g), Wilton Felder/Max Bennett(b), Paul Humphrey/Harvey Mason(ds), Plas Johnson(sax), Bud Shank(flute), etc


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2017/09/26 16:30 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
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