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Jerry Corbettaの1978年のアルバム『Jerry Corbetta』。
Jerry Corbetta / Jerry Corbetta (1978年)
Jerry Corbettaはデンバー生まれのシンガー・ソングライター。地元で結成されたロック・バンドのSugarloafでソングライターとリード・シンガーを担当し、「Green-Eyed Lady」(70年, 米3位)、「Don't Call Us, We'll Call You」(74年、米9位)という2曲のTop10ヒットを生んでいる。

1978年にSugarloafを解散してソロ活動をスタートし、その年にリリースした最初かつ唯一のソロ・アルバムが本作である。バック・ミュージシャンにはSugarloafのメンバーのBob Webber(g)、Rusty Buchanan(b)、Myron Pollock(ds)が参加し、同じくメンバーのRobert Yeazel(g)と「Caribbean Lady」「Free Man」の2曲を共作している。

全曲がJerry Corbettaのオリジナルで、その全てが共作。軽やかなシティ・ポップスの「Sensitive Soul」や、Jay Graydonのギターが美しい「If I Never Had Your Love」「I Wish I Was Makin' Love」など、ポップで品の良い曲が揃っている。Jerry Corbettaの歌声は初期のBilly Joelのように若々しく、爽やかだ。

白眉の出来は哀愁漂うメロウ・バラードの「Caribbean Lady」。カリビアンというタイトルのとおり、南国の風が香るようなロマンティック・ムード溢れるナンバーだ。

「I Wish I Was Makin' Love」は、翌年のAlessiのアルバム『』でカヴァーされた。また、「Green-Eyed Lady」はSugarloaf時代のヒット曲のセルフ・カバー。サイケデリックでファンキーなロック・ナンバーなので、本作の中では少々浮いているが、ちょうど良いアクセントになっている。

このアルバムで3曲(1, 2, 9)を共作したBob Creweは、Frankie Valliの最大のヒット曲である「Can't Take My Eyes Off You / 君の瞳に恋してる」の作詞家。そうした縁から、Jerry Corbettaは80年に "Frankie Valli and The Four Seasons" にメンバーとして誘われ、84年まで活動している。

AORのリイシュー・ブームに乗って、2016年10月にワーナーの「AOR BEST SELECTION 1300」シリーズから本作のCDも再発されたが、直前の9月16日にJerry Corbettaは68歳で他界。ご冥福をお祈りしたい。

●収録曲
1. Sensitive Soul - 3:35
2. If I Never Had Your Love - 3:43
3. I'm A Lover, Not A Fighter - 4:45
4. Caribbean Lady - 5:31
5. Free Man - 3:46
6. I Wish I Was Makin' Love (To You Tonight) - 3:33
7. Green-Eyed Lady - 5:24
8. Celebrate Our Love - 3:38
9. Between A Rock And A Hard Place - 8:23


◆プロデュース: Steve Barri, Jerry Corbetta(vo, k)

◆参加ミュージシャン: Jay Graydon(g, ar), Bob Webber(g), Michael Omartian/Greg Mathieson(k), Rusty Buchanan/Mike Porcaro(b), Myron Pollock/Mike Baird(ds), Victor Feldman/Chef McCracken(per), Chuck Findley(tp), Jim Horn(sax), Ernie Watts(flute), Bill Champlin(bv), etc


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2017/11/08 18:16 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(2)
Melissa Manchesterの1978年のアルバム『Don't Cry Out Loud / あなたしか見えない』。
Melissa Manchester / Don't Cry Out Loud (あなたしか見えない) (1978年)
Melissa Manchesterは、女優としても活動するニューヨーク生まれのシンガー・ソングライター。彼女の歌声には、うなだれている人に前を向かせるような力がある。このアルバムは7作目。プロデュースをLeon Wareが担当したことで、ブラック・コンテンポラリー・テイストのサウンドに仕上がっている。

収録曲は、Melissa Manchesterの作/共作が8曲、残り2曲(3, 5)が他作という構成。他作のうち「Don't Cry Out Loud / あなたしか見えない」はPeter AllenとCarole Bayer Sagerの共作。「Bad Weather / 恋は雨模様」はThe Supremesの73年の曲のカヴァーで、Stevie Wonder等が書いている。

本作の発売当時、タイトル曲の「Don't Cry Out Loud」には、曲の内容に相応しい「哀しみは心に秘めて」という邦題が付いていた。この名曲は76年に書かれており、作者の一人であるPeter Allenも77年のライヴ・アルバム『』(日本未発売)と79年のスタジオ・アルバム『』でこの曲を歌い、シングル・リリースもしている。このPeter Allenのバージョンに「あなたしか見えない」という邦題が付され、それ以降、本作の邦題も「あなたしか見えない」に変わったという経緯のようだ。

切ないが凛としたメロディが感動を誘うこの曲は、Billboard Hot 100チャートの10位となるヒットを記録した。Melissa Manchesterの歌が見事で、泣きじゃくる女性を "Fly high and proud (自信をもって飛び立つのよ)" と励ますくだりの歌声に胸を打たれ、不覚にも涙腺が緩んでしまう(毎度のこと)。Peter AllenやRita Coolidgeのバージョンも良いが、Melissa Manchesterの歌が一番である。

他にも、颯爽とした曲調の「Shine Like You Should / かがやくあなた」や、Leon Wareと共作したメロウ・ソウルの「Almost Everything」、心地よい高揚感のある「Bad Weather」、Carole Bayer Sagerと共作した優しいメロディの「To Make You Smile Again / 微笑をもう一度」など、素敵なトラックが多い。

David T. Walker(g), Richard Tee(k), Chuck Rainey(b), James Gadson(ds)等、ジャズ/フュージョン・シーンで活躍する一流の黒人ミュージシャンによる濃厚でしなやかな演奏も素晴らしいが、何よりもMelissaの歌に力がある。

歌声に元気づけてもらう。そういうことを実感できる大切なアルバムである。

●収録曲
1. Shine Like You Should / かがやくあなた - 3:13
2. Caravan - 3:42
3. Don't Cry Out Loud / あなたしか見えない - 3:50
4. Almost Everything - 2:44
5. Bad Weather / 恋は雨模様 - 3:20
6. Through The Eyes Of Grace / グレースのつぶやき - 4:01
7. To Make You Smile Again / 微笑をもう一度 - 4:51
8. Such A Morning - 2:51
9. Knowin' My Love's Alive / 愛をみつめて - 4:00
10. Singin' From My Soul - 3:29


◆プロデュース: Leon Ware(ar, bv), Harry Maslin

参加ミュージシャン: Melissa Manchester(vo, p), David T. Walker/Lee Ritenour/Jay Graydon(g), Richard Tee/Greg Phillinganes/Bill Payne(k), Chuck Rainey/David Hungate(b), James Gadson/Jim Keltner/Ed Greene(ds), Lenny Castro(per), Tom Saviano/Gene Page/Barry Fasman(ar), etc


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2017/09/13 19:45 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(0)
Paul Ankaの1978年のアルバム『Listen To Your Heart / 愛の旋律(しらべ)』。
Paul Anka / Listen To Your Heart (愛の旋律(しらべ)) (1978年)
Paul Ankaはカナダ出身のシンガー・ソングライター。「Diana」(57年, 米2位)、「Lonely Boy」(59年, 米1位)、「Put Your Head On My Shoulder」(59年, 米2位)、「Puppy Love」(60年, 米2位)などの大ヒット曲の作者であり、Frank Sinatraの代表曲である「My Way」の英詩を担当したことでも知られる。

60年代初めまでに隆盛を極めた大スターというイメージがあるが、その後も精力的に曲やアルバムを制作し、これまでに30枚近くのオリジナル・アルバムをリリース。また時流を捉える感度が高く、同郷のDavid Fosterのフレッシュな才能にも早くから注目し、アルバム制作に起用していた。

Paul AnkaがDavid Fosterを大きく起用するのは79年の次作『Headlines』からで、本作はその助走となる作品。D.Fosterは「I'm By Mysellf Again」と「Don't Ever Say Goodbye」をPaul Ankaと共作している。

その2曲を含めて、Paul Ankaが曲作りに携わったのは4曲(3, 6, 8, 9)のみ。残りは他作であり、このうちRobert Tepper等の書いた「This Is Love」はシングル・カットされ、Billboard Hot 100チャートの35位、ACチャートでは3位をマークした。なお、ラストの「Starmaker」はBruce RobertsとCarole Bayer Sagerの共作で、B.Robertsの77年のデビュー・アルバム『Bruce Roberts』からのセレクトである。

フレッシュでエレガントなポップ・ロック・サウンドに仕立てた次作のような華やかさはないが、生楽器主体の演奏と豊かなメロディを堪能できるアルバム。Paul Ankaの歌声も実に穏やかだ。この8月に、ソニーの「AOR CITY 1000」シリーズからめでたく世界初CD化されており、お薦め。

●収録曲
1. Starting All Over Again / 愛の日をふたたび - 3:22
2. This Is Love / これが愛 - 3:44
3. I'm By Mysellf Again / 孤独のあじわい - 3:23
4. You Spoiled Me / 恋は虚しく - 3:14
5. Listen To Your Heart / 愛の旋律 - 3:35
6. Don't Ever Say Goodbye - 3:58
7. Let's Start It Over / 幸せの日を求めて - 3:14
8. Love Me Lady - 3:01
9. Brought Up In New York (Brought Down In L.A.) / 悲しみのフリーウェイ - 3:33
10. Starmaker - 4:41


◆プロデュース: David Wolfert(g), Charles Koppelman, Gary Klein

◆参加ミュージシャン: Jay Graydon(g), Larry Muhoberac/Neil Larsen/Tom Hensley(k), Ian Underwood(sy), Dennis Belfield(b), Ed Greene(ds), Lenny Castro/Tom Roady(per), Lenny Pickett(lyricon), Tom Saviano/David Luell/Mike Carnahan(sax), Richard Cooper/Steve Madaio(tp), Dick Hyde(tb), Nick DeCaro(string ar), Carolyn Willis/Jim Haas(bv), etc


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2017/08/25 16:51 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(0)
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※写真はBobby Caldwellの1978年のアルバム『Bobby Caldwell

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