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Vapour Trailsの1979年のアルバム『Vapour Trails』。
Vapour Trails / Vapour Trails (1979年)
Vapour Trailsはイギリスでセッション・ミュージシャンとして活動するJohn McBurnie(vo, g), Andy Dalby(g), Phil Curtis(b)の3人が結成したグループ。本作は彼らの唯一のアルバムである。

イギリスのグループでありながらプロデュースをLarry Carltonが担当し、LAの豪華ミュージシャンが参加した異色作。Larry Carltonが歌モノをプロデュースするのはこれが初めてらしい。

全曲が彼らのオリジナルで、ヴォーカルのJohn McBurnieがメンバーとの共作も含めて12曲中の11曲を担当。カラッと乾いた開放的なサウンドだが、英国ポップスらしい折り目正しさや気品が感じられる。イギリス人によるウェスト・コースト・サウンドという風合いの、魅力的なバランスのアルバムだ。

このアルバムには、80年代を代表する洋楽番組である『ベストヒットUSA』(パーソナリティ:小林克也氏)のテーマ・ソングになった「Don't Worry Baby / サーフサイド・フリーウェイ」が収録されている。海沿いのドライヴが目に浮かぶような爽快な曲で、「サーフサイド・フリーウェイ」という邦題はぴったりだ。

「ベストヒットUSA」は1981年4月に放送が開始された。MTVの放送開始がその年の8月なので、時代を4ヶ月先取りしている。放送終了が89年9月ということで、まさに80年代と共に歩んだ洋楽番組だ。そのテーマ・ソングに、どちらかと言えばマイナーな本作からベスト・マッチな曲が選ばれたことが素晴らしい。

番組は2003年4月に復活して今も続き、「Don't Worry Baby」は不動のテーマ・ソング。毎週欠かさずに観るが、冒頭でこの曲が流れるたびに、これ以外の曲はないと確かに思えるのである。

●収録曲
1. Do The Bossa Nova - 3:04
2. Don't Worry Baby / サーフサイド・フリーウェイ - 3:45
3. Night People - 3:30
4. True Love - 3:44
5. It's All Right - 3:11
6. Slow Dancing - 3:19
7. Modern Love - 2:51
8. Non Merci - 3:10
9. Hold On To Something Good - 3:06
10. Strange Conversations - 3:31
11. Throw Down The Dice - 3:35
12. Falling - 2:46


◆プロデュース: Larry Carlton, Vapour Trails

◆参加ミュージシャン: John McBurnie(vo, g), Andy Dalby(g), Phil Curtis(b)
with Michael Omartian/David Benoit/Brian Chatton(k), John Ferraro/Steve Holly(ds), Tom Scott/Mel Collins(sax), Bill Champlin(bv), etc

ところで、この番組のオープニングでは、「サーフ・サイド・フリーウェイ」に合わせて洋楽のアルバム・ジャケットが次から次へと流れていく映像が使われている。80年代の番組の冒頭はこんな感じ。

それぞれのジャケットは一瞬しか見えないので判別が難しいが、一つ一つ知りたいと長らく思っていた。80年代と今ではこの映像で使わるジャケットも異なっているが、80年代の映像に関しては、『音楽生活 2001 Vol.5』(バーン・コーポレーション発行)の特集記事『ベストヒットUSA オープニング・ジャケット・コレクション』に詳細な情報があることが判明。嬉しくなり、全115タイトルをこちらのサイトに一覧したので、ベストヒットUSA好き、洋楽アルバムのジャケット好きは是非ご覧ください。

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2017/09/28 18:36 AOR名盤(1979年) TB(0) CM(0)
The Bliss Bandの1979年のアルバム『Neon Smiles』。
The Bliss Band / Neon Smiles (1979年)
The Bliss Bandは、イングランド出身の職人ソングライターであるPaul Bliss率いるイギリスの5人組。彼らのデビュー・アルバムは1978年の『Dinner With Raoul / デビュー!』で、そこではJeff Baxterがプロデュースを担当した。本作『Neon Smiles』はそれに続くセカンド・アルバム。彼らのアルバムはこの2枚しかなく、どちらもソニーの「AOR CITY 1000」シリーズから2016年7月に再CD化されている。

前作と同様に、リーダーのPaul Blissがメンバーとの共作も含めて全ての曲を書いている。Paul Blissの作るメロディには独特の気品と繊細さ、憂いがあり、そうしたところに英国らしい魅力を感じる。

後にメジャーになる曲が2曲あり、1つ目はチャーミングでポップなメロディの「How Do I Survive?」。Michael McDonaldの奥様のAmy Hollandが80年のデビュー作『Amy Holland / エイミー』でこの曲をカヴァーし、Billboard Hot 100チャートの22位となるヒットを記録した。Dan Sealsも同じ年のデビュー作『』でカヴァーしたほか、The Nolansも82年のアルバム『』でこの曲を歌っている。

もう1曲は、7分を超える重厚なロック・チューンの「That's The Way That It Is」。こちらはGraham Bonnetの81年のアルバム『』や、Uriah Heepの82年のアルバム『』など、ハード・ロック系のアーティストにカヴァーされたほか、AORでもThe Presidentの83年のアルバム『By Appointment Of / ホット・ブラッド・サマー』でカヴァーされている。

静かで幻想的な「Someone Else's Eyes」や牧歌的なインスト曲の「If It Takes Until Forever」はブリティッシュ・プログレの味わい。Paul Blissは90年代にThe Moody Bluesの活動に参加するが、その片鱗が窺えるようだ。

「Chicago」も絶品。靄のかかったような憂いのあるメロディと濃厚なメロウネス。重たいベース・ラインは、どこかKenny Logginsの名曲「Nightwatch」を思わせる。Paul Blissのソング・ライティングの妙を味わえる名曲だ。

●収録曲
1. Stagefright - 4:34
2. How Do I Survive? - 4:08
3. Hollywood - 3:51
4. Someone Else's Eyes - 4:12
5. Doctor - 4:31
6. Chicago - 5:40
7. We Never Had It So Good - 3:14
8. If It Takes Until Forever - 2:37
9. Something About You - 3:59
10. That's The Way That It Is - 7:15


◆プロデュース: Geoff Westley(k, flute, ar)

◆参加ミュージシャン: Paul Bliss(vo, k), Phil Palmer(g, vo), Alan Park(k), Andy Brown(b, vo), Nigel Elliott(ds, per)
with Frank Ricotti(per), Raphael Ravenscroft(sax)


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2017/09/24 15:20 AOR名盤(1979年) TB(0) CM(2)
Bill LaBountyの1979年のアルバム『Rain In My Life』。
Bill LaBounty / Rain In My Life (1979年)
Bill LaBountyは癒しと和みのある曲を作ることで定評のあるシンガー・ソングライター。切ないが人肌の温もりのあるメロディ。素朴で穏やかな歌声。さり気なく洗練されたアレンジ。Billの作る曲と歌声には、疲れた時や気分が沈んだ時にそっと寄り添ってくれるような優しさがある。

Bill LaBountyは70年代初めにFat Chanceというグループで活動し、72年にアルバム1枚を残している。その後にソロとなり、75年にファースト・アルバム『Promised Love』を、78年に2作目の『This Night Won't Last Forever / 涙は今夜だけ』をリリース。本作『Rain In My Life』は3作目にあたる。

前2作に続いてJay Senterがプロデュースを担当。前作のような豪華ミュージシャンを招いての制作ではなく、バンドのようなまとまりのある等身大の音になっている。

収録された10曲のうち「Clap Me In Irons」はRandy Goodrumの作で、それ以外はBill LaBountyのオリジナル。このうち、Michael Johnsonと2曲(1, 5)、Roy Freelandと3曲(2, 4, 7)、ギタリストのRon Culbertsonと1曲(3)、Milo Adamo、Jay Senterと1曲(6)を共作している。

「Dancin' Tonight」「Trail To Your Heart」「I'm Hurtin'」「What About You」「Little Rivers」などは、まさにBill LaBounty節。優しくちょっぴり切ないメロディにほろっと来る。

本作で2曲を共作したMichael JohnsonはBill LaBountyの曲を好んで歌っており、本作の収録曲に関しては、78年のアルバム『The Michael Johnson Album』で「Dancin' Tonight」と「Trail To Your Heart」を、79年のアルバム『Dialogue』で「Drops Of Water」を歌った。

私は4作目の『Bill LaBounty / サンシャイン・メモリー』に感動して、AORを広く聴くようになった。サウンドが格段に洗練した4作目と比べると本作は地味な印象を受けるが、曲に癒しと安らぎを求めるならば、Billのどのアルバムからも同じ満足を得られる。

●収録曲
1. Dancin' Tonight - 4:40
2. Trail To Your Heart (Sailing Without A Sail) - 3:17
3. Isn't It A Cry - 3:57
4. Drops Of Water - 4:31
5. I'm Hurtin' - 3:37
6. Sometimes Love Songs Make Me Cry - 4:22
7. What About You - 3:50
8. Clap Me In Irons - 4:25
9. To Hear The Band - 3:09
10. Little Rivers - 3:52


◆プロデュース: Jay Senter

◆参加ミュージシャン: Bill LaBounty(vo, k), Ron Culbertson/Steve Gibson(g), David Jackson/Reggie McBride/Jack Williams(b), Randy Hart/Shane Keister(k), Jack White/Roy Yeager(ds), Mike Harvey/Oliver Brown(per), Jim Gordon(sax), Tommy Morgan(harmonica), Marcy Levy/Randy Hart(bv)


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2017/08/06 17:57 AOR名盤(1979年) TB(0) CM(2)
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※写真はBobby Caldwellの1978年のアルバム『Bobby Caldwell

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