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Lee Ritenourの1981年のアルバム『RIT』。
Lee Ritenour / RIT
本作は、Jazz/Fusionシーンを牽引するギタリストの1人であるLee Ritenourのヴォーカル・アルバムである。

最初の4曲がヴォーカル曲になっており、それらではEric Taggがリード・シンガーに抜擢された。当時あまり知られていなかった実力派シンガー・ソングライターのEric Taggは、本作の成功により、その名を広く知られることになる。

1曲目「Mr. Briefcase」は、作詞・作曲ともにEric Tagg。
2曲目「(Just) Tell Me Pretty Lies」と3曲目「No Sympathy」は、作詞がEric Taggで作曲はLee Ritenour。
4曲目「Is It You?」は、作詞がEric TaggとBill Champlin、作曲がLee Ritenourとなっている。

爽やかで、クール&スウィートなこの4曲は、AORの王道を行くメロディとサウンド。ほのかな湿度を感じるEric Taggの温かいヴォーカルとの相性もバッチリだ。

残りはギター・インスト曲で、「(You Caught Me) Smilin'」を除いてLee Ritenourの作。この「Smilin'」は、Sly & The Family Stoneの1971年の名盤『There's A Riot Goin' On / 暴動』の収録曲である。意外な選曲だが、Bill Champlinのファンキーでノリノリなバック・ヴォーカルがハマっている。

曲によってプロデューサーが異なり、Lee Ritenour以外にHarvey Mason(ds)とDavid Foster(k)もプロデュースを担当。また、殆どの曲でHarvey Masonがドラムスを叩いているが、1, 7の2曲ではTOTOのJeff Porcaroが起用された。

「Is It You?」は、Billboard Pop Singlesチャートにおいて15位をマークするヒットを記録。アルバムもBillboard 200チャートの26位となり、Lee Ritenourのアルバムの中では断トツに売れた。

ポップ・オリエンテッドな本作の成功を受け、Lee Ritenourは続編となる『RIT/2』を制作し、82年にリリース。ここでもEric Taggのヴォーカルをフィーチャし、84年の『Banded Together』まで、この流れが続く。

夕暮れ時を思わせるオレンジのカヴァー・アートが美しく、夕焼けを見るとこのアルバムを聴きたくなる。

●収録曲
1. Mr. Briefcase - 3:20
2. (Just) Tell Me Pretty Lies - 4:13
3. No Sympathy - 4:43
4. Is It You? - 4:25
5. Dreamwalk - 1:43
6. Countdown (Captain Fingers) - 4:21
7. Good Question - 3:41
8. (You Caught Me) Smilin' - 4:08
9. On The Slow Glide - 4:10
10. No Sympathy (Reprise) - 1:56


◆プロデュース: Lee Ritenour(g), Harvey Mason(ds, per), David Foster(k)

◆参加ミュージシャン: Eric Tagg(vo), Don Grusin/Greg Phillinganes/Greg Mathieson/Richard Tee(k), Abraham Laboriel/Louis Johnson/David Hungate/John Pierce(b), Jeff Porcaro/Alex Acuna(ds), Paulinho Da Costa/Steve Forman(per), Jerry Hey(tp), Bill Champlin(bv), etc


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2016/10/31 17:43 AOR名盤(1981年) TB(0) CM(3)
Roger Voudourisの1981年作『On The Heels Of Love / もうひとつのラヴ・ソング』。
Roger Voudouris / On The Heels Of Love (もうひとつのラヴ・ソング)
Roger Voudourisはカリフォルニア生まれのシンガー・ソングライター。70年代中盤にVoudouris & Kahneというユニットでアルバムを2枚残したのちにソロに転向した。ソロ・アルバムは4枚あり、本作が4作目にあたる。なお、Voudouris & Kahneの相方であるDavid Kahneは、Paul McCartneyを始めとする多くのアーティストのプロデューサーとして活動している。

Roger Voudourisの最初の2枚のソロ・アルバムは、Michael Omartianがプロデュースを担当した。
特に、Jay Graydon(g)が参加した1979年のセカンド・アルバム『Radio Dream』は爽やかなAOR作であり、「Get Used to It / 僕の想い入れ」というヒット曲(Billboard Hot 100チャートの21位をマーク)も生まれ、人気が高い。

4作目となる本作のプロデュースは、Charles Calelloが担当。
Charles Calelloは、The Four Seasonsを始め、Barbra StreisandやFrank Sinatra等を手掛けたアレンジャー/プロデューサーの大御所であり、流麗なストリングス・アレンジに定評がある。

本作は、その美しいストリングスが随所で存分に使われたことにより、重厚感のあるロマンティックなアルバムになった。

Roger Voudourisはギターの腕もあるが、本作でギターを弾いたのは「When Two Divide」の1曲のみ。
逆に、歌うことに集中したことで、持ち前の歌の上手さが際立っている。

Roger Voudourisの歌声はソウルフルでちょっとハスキー。
Michael Boltonのようでもあるが、あまり重たすぎない感じが魅力である。

本作の収録曲は全て、RogerもしくはRogerとCharles Calelloの共作だ。
クール&モダンな「When Two Divide」「She's Too Cold」や、Pagesのような「Let Her Get Away」も良いが、やはり美しいストリングスが情熱的に曲を盛り上げる「First Love」「I Can See Him (In Her Eyes)」「Outgrowing Me」のようなバラードが素晴らしい。

演奏面では、TOTOのJeff Porcaroが全曲のドラムスを担当。
「When Two Divide」「She's Too Cold」のスマートなグルーヴは、Jeff Porcaroならではのものだ。

甘いマスクのRoger Voudourisはさぞやモテたろうと思うが、残念ながら2003年に48歳という若さで他界。
セカンド・アルバム『Radio Dream』は、ワーナーの「AOR BEST SELECTION 1300」から、9月に高品質SHM-CDで再発されたが、本作の再発も期待したいところである。

●収録曲
1. Heels Of Love - 3:59
2. When Two Divide - 4:04
3. She's Too Cold - 5:01
4. First Love - 4:09
5. Let Her Get Away - 3:59
6. Another Sad Love Song - 3:18
7. I Can See Him (In Her Eyes) - 3:59
8. Outgrowing Me - 4:17


◆プロデュース: Charles Calello(ar)

◆参加ミュージシャン: Roger Voudouris(vo, g), George Doering(g), Philip Aaberg(p), Neil Stubenhaus(b), Jeff Porcaro(ds), Paulinho Da Costa/Steve Forman(per), Tom Scott(sax), Jerry Hey/Jim Horn(tp), Richard Page/Steven George/Thomas Kelly(bv), etc


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2016/10/30 19:31 AOR名盤(1981年) TB(0) CM(0)
The Frontの1984年作『The Front』。
The Front / The Front
The Frontは、Bob Wilson(ds, k)とTommy Funderburk(vo)によるCCMユニット。

Bob Wilsonは、ハワイ生まれのフュージョン・グループであるSeawindで、ドラマー兼リーダーを務めたミュージシャン。
Tommy Funderburkは、強力なハイトーン・ヴォイスを持ち味とするロック・シンガーで、David FosterとJay Graydonによる1980年の名ユニット、Airplayのリード・シンガーに抜擢され、一躍注目された。

二人とも敬虔なクリスチャンであることから、本作もCCM(Contemporary Christian Music)のアルバムであるが、Tommy Funderburkの硬質で強力なロック・ヴォーカルを存分に堪能できる "ポストAirplay" 的なサウンドになっている。

もちろん、このアルバムにはDavid FosterとJay Graydonは不在なので、Airplayのような華やかさや甘いロマンティシズムは薄く、よりロック色を強めた、クールで硬派なロック・アルバムになっている。
Airplayのサウンドが華やか過ぎてちょっと…というリスナーには、本作の音の方が気に入るだろう。

収録された8曲のうち、「King Of Glory」のみ外部のライターの曲だが、それ以外はTommy Funderburkの作詩、Bob Wilsonの作曲である。
「Silent Night」のようなクール&メロウなナンバーや、「Tonight」のような美しいバラードもあり、曲のバランスがとても良い。

随所でソリッドなギターを弾いているのはDann Huff。また、SeawindのメンバーであったLarry Williams(k)も参加している。
シンセドラムの音が良い意味で80年代を感じさせるところも、個人的には気に入っている。

The Frontはこのアルバム1枚のみで解散するが、3年後の1987年に、Tommy Funderburk, Bob Wilson, Larry Williamsの3人は「What If」を結成し、やはり1枚だけアルバムを残す。そのアルバム『What If』は、今年の7月に、ソニーの「AOR CITY 1000」シリーズからCDが再発された。
こちらはギターをMichael Landauが担当しており、"ポストThe Front" とも言える、より硬質なロック・アルバムとなっている。

●収録曲
1. It's Hard To Take - 4:44
2. Holy Light - 4:31
3. All Under Him - 4:23
4. King Of Glory - 4:50
5. The Promise - 4:20
6. Silent Night - 4:44
7. Tonight - 4:27
8. How Long - 4:09


◆プロデュース: Tommy Funderburk(vo), Bob Wilson(ds, k)

◆参加ミュージシャン:Dann Huff(g), Kevin Clark(g, b), Larry Williams(k), Dennis Bellfield(b), Tom Kelly/Tata Vega/Andrae Crouch/Phillis St. James/Linda McCrary/Kristle Edwards(bv), etc.


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2016/10/29 17:09 AOR名盤(1984~1990年) TB(0) CM(0)
Frank Weberの1978年作『... As The Time Flies』。
Frank Weber / ... As The Time Flies
本作は、シンガー・ソングライターFrank Weberのファースト・アルバム。

Frank Weberの作風や歌声は、どこかPaul SimonやRandy Edelman、あるいはメジャーになる前のBilly Joelを思わせる。ピアノで歌うスタイルや、ちょっとくぐもった歌声、あるいは素朴で温かいメロディがそう思わせるのかも知れない。

Frank Weber自身はニュージャージー州生まれであるが、"ニューヨーク派のAORアーティスト" とされている。David Spinozza/John Tropea(g), Richard Tee(k), Anthony Jackson(b), Steve Gadd(ds), Mike Mainieri(vib, per), Luther Vandross(bv)等、本作の参加ミュージシャンの殆どがニューヨークを中心に活動しているからであろう。

ちなみに、Frank Weberの1980年のセカンド・アルバムの原題は『Frank Weber』だが、『ニューヨークのストレンジャー』という邦題が付いた。Billy Joelを意識して付けられたタイトルと思われる。

本作のジャケットは秀逸だ。
ベンチに隣どうしに座る青年と老婆。
知らんふりしているかのように老婆は新聞に目をやり、青年はかしこまって前を見つめる。
でも、お互いに近しさを感じているような距離感だ。
風に舞う新聞紙は都会の冷えた空気を感じさせ、Simon & Garfunkelの「Old Friends / Bookends」を思い出させる。
寂しそうな風景だが、ベンチの二人はどこか温かい。

このアルバムの音も、このジャケットのようだ。
ジャジーで落ち着いた演奏は、都会の冬の空気のようにクール。
でも、流れるメロディとサウンドには確かな温もりと優しさがある。

収録曲はIrving MillsとNat King Coleによる「Straighten Up And Fly Right」を除いて、Frank Weberのオリジナル。
どの曲も素晴らしいが、特に「I Know, You Know」の静かで切ないメロディが心に沁み入る。

寒い季節になると聴きたくなるアルバムだ。

●収録曲
1. '71 - 4:10
2. Regina - 4:47^
3. So Many Sides - 6:04
4. As The Time Flies - 4:05
5. Complicated Times - 6:30
6. I Know, You Know - 4:10
7. Straighten Up And Fly Right – 3:08
8. Parents – 2:56
9. Shining In You – 4:43


◆プロデュース: Ed Newmark

◆参加ミュージシャン: Frank Weber(vo, p), David Spinozza/John Tropea(g, ar), Richard Tee(k), Anthony Jackson/Will Lee(b), Steve Gadd(ds), Mike Mainieri(vib, per), Lou Marini(sax), David Lasley/Luther Vandross/Arnold McCuller(bv), etc.


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2016/10/28 18:40 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(0)
Russ Taffの1983年作『Walls Of Glass』。
Russ Taff / Walls Of Glass
Russ Taffは、CCMシーンの大御所グループであるImperialsの元メンバー。1976年~1981年までグループに在籍し、リード・ヴォーカリストを務めた。
本作は、Russ Taffのファースト・ソロ・アルバムである。

本作のプロデューサーは、Steely DanやBoz Scaggsを始めとする多くの名盤を手掛けた名匠のBill Schnee。エンジニアもBill Schneeが担当し、奥行きのある、清潔で上質なサウンドになっている。

収録された10曲のうち、Russ Taffは8曲で作詞を担当。
作曲に関しては、ギタリストのJames Hollihanが4曲(1, 3, 5, 8)を担当した他、Keith Thomas(2)、Robbie Buchanan(4)、Michael Omartian(6)、James Newton Howard(7)といった実力派が名を連ねている。

収録曲は粒ぞろいで、「Tell Them」「Walls Of Glass」のような硬派なロックと、「I Want To Change」のようなロマンティックなバラードのコントラストも見事。

特に、「I Want To Change」は本作一押しのナンバー。
Paul Davisの「Cool Night」をもっと洗練させた感じで、Ernie Wattsによる哀愁のSaxも素晴らしく、80年代の洋楽のノスタルジーを感じる素晴らしいバラードだ。

また、一風変ったリズムの「Jeremiah」は、Michael Omartianの1974年のアルバム『White Horse』の収録曲。この曲のドラムスはJeff Porcaroである。
Jeff Porcaroはこの曲の他に、2, 7, 8の3曲でもグルーヴ感抜群のドラムスを叩いている。

Russ Taffの声質はやや濁ったワイルドなものであるが、堂々とした歌いっぷりはとても聴きごたえがある。
美しいピアノの伴奏で独唱する「Kathryn's Song」などは、胸に迫る見事な歌唱だ。

本作のCDは高値になっており入手が難しいが、Amazonのデジタルミュージック・ストアならば、1,500円でアルバム(MP3形式)を購入することができる。

●収録曲
1. Tell Them - 4:23
2. Walls Of Glass - 3:57
3. I Want To Change - 5:05
4. Pure In Heart - 3:59
5. We Will Stand (You're My Brother, You're My Sister) - 4:37
6. Jeremiah - 4:02
7. Inside Look - 4:01
8. Just Believe - 4:26
9. Kathryn's Song - 4:24
10. Unto The Lamb - 2:42


◆プロデュース: Bill Schnee

◆参加ミュージシャン: Michael Landau/Marty Walsh(g), Michael Omartian/Robbie Buchanan/James Newton Howard(k), Abraham Laboriel/Nathan East(b), Jeff Porcaro/Mike Baird(ds), Lenny Castro(per), Ernie Watts(sax), Jerry Hey(tp), Bill Champlin/Tamara Champlin/Bonnie Bramlett/David Lasley/Arnold McCuller/Frankie Previte(bv), etc.


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2016/10/27 19:50 AOR名盤(1983年) TB(0) CM(0)
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