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Les Dudekの1977年のアルバム『Say No More』。
Les Dudek / Say No More (1977年)
Les Dudekはアメリカのブルース・ロック・ギタリスト。10代から地元のバンドでギターを弾き始め、21歳になる年にAllman Brothers Bandの1973年のアルバム『』に参加。その後、Boz Scaggsの76年の名盤『Silk Degrees』に参加し、その年にBoz Scaggsのプロデュースのもと、アルバム『Les Dudek』でデビューしている。

本作はLes Dudekのセカンド・アルバム。
収録された9曲は共作も含めて全て彼のオリジナルで、このうち「One To Beam Up」と「Zorro Rides Again / 帰ってきた怪傑ゾロ」の2曲がギター・インストゥルメンタルとなっている。

前作に続いてGerald Johnson/Chuck Rainey(b)や、TOTOのJeff Porcaro(ds), David Paich(k)が参加。
「帰ってきた怪傑ゾロ」だけは特別なセッションになっており、Les Dudekの共演者の顔ぶれは、Bruce Springsteenのバック・バンドであるE Street Bandでキーボード奏者を務めたDavid Sancious、ジャズ・ドラマーのTony Williams、The CrusadersのベーシストであるBob Popwellと、かなりスペシャル。Les Dudekのギターもノリノリで、全員の演奏に迫力がある。

残り全曲でJeff Porcaroがドラムスを叩いているので、Jeffのファンにとって本作はマスト・アイテムだろうが、この見事な演奏の前では印象が薄れてしまうかも知れない。

Les Dudekは独特のしゃがれ声である。ギタリストなので歌唱で魅了するわけではないが、「I Remember」での静かな弾き語りなどは歌心があり、しみじみと伝わるものがある。

逆さまになった女性がグラスにシャンパンを注ぐフロント・カヴァーは、写真家のBob Seidemannが担当した。Bob Seidemannは、Blind Faithの69年のアルバム『』の少女の写真で有名だが、Jackson Browneの『Late For The Sky』(74年)やAirplayの『Airplay』(80年)も彼の仕事である。

なお、この女性は『刑事コジャック』で主演を務めたTelly Savalas(テリー・サバラス)の姪とのこと。ファンキーな「Jailabamboozle」は、シャンパンを開ける景気の良い音から始まっている。

●収録曲
1. Jailabamboozle - 4:52
2. Lady You're Nasty - 5:33
3. One To Beam Up - 3:25
4. Avatar - 7:00
5. Old Judge Jones - 4:39
6. Baby Sweet Baby - 2:10
7. What's It Gonna Be - 5:07
8. Zorro Rides Again / 帰ってきた怪傑ゾロ - 5:47
9. I Remember - 3:05


◆プロデュース: Bruce Botnick

◆参加ミュージシャン: Les Dudek(g, vo), Jeff Porcaro/Tony Williams(ds), Gerald Johnson/Chuck Rainey/Bob Popwell(b), Kevin Calhoon/Reymondo/Pat Murphy(per), Alan Feingold/David Paich/Ted Straton/Joachiem Young/David Sancious(k), Sherlie Matthews/Rebecca Lewis/Clydie King(bv)

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2017/03/31 17:45 Rock / Pops名盤(70年代) TB(0) CM(2)
Santanaの1982年のアルバム『Shango』。
Santana / Shango (1982年)
Santanaは、ギタリストのCarlos Santana率いるロック・バンド。1966年のバンド結成から半世紀以上も活動を続けており、在籍したミュージシャンは延べ70名を超え、ロック史に巨大な活動の足跡を残している。

本作は80年代に入って出された2枚目のアルバム。
Santanaはラテン・ロックをベースに時流を捉えたアルバム作りをしており、本作はややポップス寄りの前作『Zebop!』の流れを継いでいる。前作ではヴォーカル曲とインスト曲が8対4のバランスであったが、本作ではインスト曲を2曲(5, 10)に減らし、より一層ポップス指向となっている。

ヴォーカル曲のうち4曲(2, 3, 4, 8)は他のアーティストの作。
「Hold On」はIan Thomas作で、Ian Thomasの81年のアルバム『』の収録曲。「Night Hunting TIme」はPaul Brady作で、Paul Bradyの81年のアルバム『』からのカヴァー。「Nowhere To Run」はRuss Ballardの書き下ろし。そして、「What Does It Take (To Win Your Love)」は、Jr. Walker & The All Starsの68年のヒット曲だ。

このうち、Ian Thomasの「Hold On」とRuss Ballard作の「Nowhere To Run」がBillboard Hot 100にチャート・インし、それぞれ15位と66位を記録した。

曲によってプロデューサーが異なり、Eaglesのプロデュースで有名なBill Szymczykが2曲(1, 9)を、John Ryanが3曲(2, 4, 8)を、残りをCarlos Santanaが担当している。また、Carlos担当のうち3曲(3, 5, 6)は、Gregg Rolieとの共同プロデュースだ。Gregg Rolieは元Santanaのキーボード兼リード・ヴォーカル担当であり、Neal Schonと一緒にSantanaを抜けてJourneyを結成した。

哀愁漂う「Hold On」は、Santanaの80年代最大のヒット曲である。また、Adult ContemporaryチャートにSantanaとして初めてチャート・イン(34位)した記念すべき曲でもある。Carlosのギターを除けば、Ian Thomasの原曲にとても忠実なアレンジだが、Santanaのカヴァー・バージョンの方がはるかに良い。Carlosの泣きのギターが如何に曲の良さを引き立てているかが良く分かる。

Gregg Rolieはインスト曲「Nueva York」でオルガンを弾いている。「Black Magic Woman」のような濃厚なリズムの曲だ。彼は、昨年にリリースされたSantanaの最新作『』において、Neal Schon等と共に久々にSantanaに復帰。Santanaは98年に、Journeyは2017年にロックの殿堂入りをしているので、Greggはロックの殿堂入りを2度経験したと言っても良いだろう。

●収録曲
1. The Nile - 4:54
2. Hold On - 4:24
3. Night Hunting Time - 4:42
4. Nowhere To Run - 3:58
5. Nueva York - 4:57
6. Oxun (Oshún) - 4:12
7. Body Surfing - 4:25
8. What Does It Take (To Win Your Love) - 3:24
9. Let Me Inside - 3:31
10. Warrior - 4:21
11. Shango - 1:41


◆プロデュース: Bill Szymczyk, John Ryan, Carlos Santana(g), Gregg Rolie(organ)

◆参加ミュージシャン: Alex Ligertwood(vo), Richard Baker(k), David Margen(b), Graham Lear(ds), Armando Peraza/Raul Rekow/Orestes Vilató(per), etc

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2017/03/30 15:24 Rock / Pops名盤(80年代) TB(0) CM(0)
Santanaの1981年のアルバム『Zebop!』。
Santana / Zebop! (1981年)
Santanaは、ギタリストのCarlos Santana率いるロック・バンド。1966年にサン・フランシスコで結成され、現在に至るまで半世紀以上も活動を続けている。Carlos Santana以外のメンバーは入れ替わるため、在籍メンバーは延べ70名を超えており、大勢のSantana卒業生を輩出している。

本作は80年代に入って最初に出されたアルバム。
Santanaはラテン・ロックをベースにしつつも年代によってアルバムの質感を変えており、本作の楽曲はややポップス寄り。一方、Carlosのギターは割とハードで重たい音を出しており、サウンドはロック色が強い。

収録された12曲のうち8曲はヴォーカル曲で、その半分(1, 5, 6, 8)は他者の曲を取り上げている。
「Cahnges」はCat Stevens作で、71年のアルバム『』からのカヴァー。「Over And Over」はRick Meyersの書き下ろし。「Winning」はRuss Ballard作で、76年のアルバム『』の収録曲。「The Sensitive Kind」はJ.J.Cale作で、79年のアルバム『』からのカヴァーである。

このうち、Russ Ballard作の「Winning」はBillboard Hot 100チャートの17位をマークし、久し振りにTop 20にチャート・イン。また、「The Sensitive Kind」も56位に到達し、アルバム自体もBillboard 200チャートの9位を記録した。

Carlosのギターを存分に味わえるインストゥルメンタル曲は、「Primera Invasion」「Tales Of Kilimanjaro / キリマンジャロの伝説」「American Gypsy」「I Love You Much Too Much / 哀愁の旅路」の4曲。

「キリマンジャロの伝説」は名盤『Caravanserai』を彷彿とさせるミステリアスなナンバーだ。また「哀愁の旅路」は、邦題から想像できるように「哀愁のヨーロッパ」風。Carlosの官能的なギターを聴くことができる。

なお、個人的には哀愁漂うブルース・ナンバー「Brightest Star」におけるCarlosのギターが一番良い。

このアルバムは、2016年8月のソニー「AOR CITY 1000」シリーズの1枚に選ばれている。AORというカテゴリーの日本における対象範囲が広いということだが、Carlosが知ったら驚くかも知れない。

●収録曲
1. Changes - 4:28
2. E Papa Ré - 4:33
3. Primera Invasion - 2:08
4. Searchin' - 3:55
5. Over And Over - 4:49
6. Winning - 4:11
7. Tales Of Kilimanjaro / キリマンジャロの伝説 - 3:25
8. The Sensitive Kind - 3:33
9. American Gypsy - 3:37
10. I Love You Much Too Much / 哀愁の旅路 - 4:43
11. Brightest Star - 4:50
12. Hannibal - 3:43


◆プロデュース: Bill Graham, Carlos Santana(g), Keith Olsen

◆参加ミュージシャン: Alex Ligertwood(vo), Alan Pasqua/Richard Baker(k), David Margen(b), Graham Lear(ds), Orestes Vilato/Armando Peraza/Raul Rekow(per), Chris Solberg(bv), etc


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2017/03/29 18:21 Rock / Pops名盤(80年代) TB(0) CM(0)
Pagesの1979年のアルバム『Future Street』。
Pages / Future Street (1979年)
PagesはRichard PageとSteve Georgeの二人を中心とするグループ。彼らは80年代中盤に「Broken Wings」と「Kyrie」という2曲の全米No.1ヒットを生んだMr.Misterの前身である。Pagesは知らなくても、Mr.Misterを知っている80's洋楽ファンは多いだろう。

本作はPagesのセカンド・アルバム。
彼らは5人組でデビューしており、78年のデビュー作『Pages / ファースト・ペイジス』では、Peter Leinheiser(g), Jerry Manfredi(b), Russ Battelene(ds)が残りのメンバーであった。このセカンド・アルバムでは、ギタリストがCharles "Icarus" Johnsonに、ドラマーがGeorge Lawrenceに交代している。

本作の収録曲は、共作も含めて全てが彼らのオリジナル。
このうち、1曲目の「I Do Believe In You」はシングル・カットされ、Billboard Hot 100チャートの84位にチャート・インした。Americaが1980年のアルバム『』で、この曲をカヴァーしている。

また、「Who's Right, Who's Wrong」はKenny LogginsとRichard Pageの共作。Kenny Logginsは79年のアルバム『』でこの曲をセルフ・カヴァーしており、そこではMichael JacksonとRichard Pageがバック・ヴォーカルを務めた。

RichardとSteveは、それぞれが優れたシンガーであり、本作は彼らの美しいヴォーカル・ハーモニーを存分に味わえる。二人はPagesの活動以外にもヴォーカル・ユニットとして活動しており、様々なアーティストの曲で、二人の美しいバック・ヴォーカルを聴くことができる。

Pagesの演奏はかなりテクニカル。また、楽曲に上品(クール)でソフト(メロウ)な独特の質感があるので、メロウ・フュージョンあるいはソフトなジャズ・ロックとも言える聴き応えのあるサウンドだ。

美しいヴォーカル・ハーモニーと上品でメロウなサウンド、そして技巧的な演奏と、引き出しの多いグループだ。彼らには作詞(lyrics)を専門に担当するJohn Langという6人目のメンバーも存在しており、プロ意識の高さを感じる。Johnは、Richard Pageのいとこである。

●収録曲
1. I Do Believe In You - 4:02
2. The Sailor's Song - 4:20
3. Take My Heart Away - 3:46
4. Future Street - 4:10
5. Who's Right, Who's Wrong - 4:19
6. Chemistry - 5:16
7. Two People - 4:25
8. Keep On - Movin' 4:02


◆プロデュース: Bobby Colomby(per)

◆参加ミュージシャン: Richard Page(vo, k, sy), Steve George(k, sy, vo), Charles "Icarus" Johnson(g), Jerry Manfredi(b), George Lawrence(ds), John Lang(lyrics)
with Kenny Loggins(vo), Joey Trujillo(g), Jai Winding(k), Michael Brecker(sax), Chuck Findley/Jerry Hey/Larry Williams(horns), Don Alias(per), Russell Battelene(ds), etc


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2017/03/28 17:08 AOR名盤(1979年) TB(0) CM(0)
Art Garfunkelの1975年のアルバム『Breakaway / 愛への旅立ち』。
Art Garfunkel / Breakaway (愛への旅立ち)
Art GarfunkelはNY生まれのシンガー・ソングライター。Paul Simonと組んだ「Simon & Garfunkel」の活動があまりにも有名だが、70年代以降はソロ活動に専念し、高音域の美しいテナー・ヴォイスをじっくり聴かせる良質なアルバムをリリースしている。

本作は、Art Garfunkelの2枚目のソロ・アルバム。カヴァー曲や外部のライターが書き下ろした曲のみで構成したアルバムである。各々のプロフィールは以下のとおり。

●カヴァー曲
「I Believe / 永遠の想い」:Stevie Wonderの72年のアルバム『Talking Book』から。
「Rag Doll / 悲しきラグ・ドール」:Steve Eatonの74年のアルバム『Hey Mr. Dreamer』から。
「Disney Girls」:The Beach Boysの71年のアルバム『Surf's Up』から。(Bruce Johnston作)
「Waters of March / 春の予感」:Antonio Carlos Jobimの73年のアルバム『Jobim』から。
「I Only Have Eyes for You / 瞳は君ゆえに」:ジャズ・スタンダード。(Al Dubin, Harry Warren作)
「99 Miles From L.A. / L.A.より99マイル」:Albert Hammondの75年の同名アルバムから。

●書き下ろし
「Break Away / 愛への旅立ち」(Gallagher and Lyle):彼らも翌年のアルバム『Break Away』に収録。
「My Little Town」(Paul Simon):Paulも同年のソロ・アルバム『時の流れに』に収録。
「Looking for the Right One / めぐり会い」(Stephen Bishop):Stephenも78年作『水色の手帖』に収録。
「The Same Old Tears on a New Background」(同上):Stephenも76年のアルバム『Careless』に収録。

このうち、「I Only Have Eyes for You / 瞳は君ゆえに」、「Break Away / 愛への旅立ち」、「My Little Town」、「I Believe / 永遠の想い」の4曲がシングル・カットされ、最初の3つはBillboard Hot 100チャートの各々18位、39位、9位をマークした。また、アルバム自体もBillboard 200チャートの9位に到達している。

本作のハイライトはやはり、Paul Simonとのデュエットが久し振りに実現した「My Little Town」だろう。Simon & Garfunkelの歌声には、きんと冷えた冬の朝のような清潔感と緊張感があって好きなのだが、この抜群にフレッシュな曲にも同じ歌声を聴くことができる。

また、ロマンティック・バラードの達人として知られるStephen Bishopが書き下ろした2曲も名曲中の名曲。Art Garfunkelほど高音ではないが、Stephen Bishopも美しいテナー・ヴォイスの持ち主。両曲ともセルフ・カヴァーをしているので、聴き比べると良いだろう。

Albert Hammondの「99 Miles From L.A. / L.A.より99マイル」もグレート。Art Garfunkelは「天使の歌声」と称されるが、この曲での歌声は「天使の」という形容に相応しい神聖な響きを宿している。

●収録曲
1. I Believe (When I Fall In Love It Will Be Forever) / 永遠の想い - 3:48
2. Rag Doll / 悲しきラグ・ドール - 3:06
3. Break Away / 愛への旅立ち - 3:35
4. Disney Girls - 4:32
5. Waters Of March / 春の予感 - 3:37
6. My Little Town - 3:50
7. I Only Have Eyes For You / 瞳は君ゆえに - 3:39
8. Looking For The Right One / めぐり会い - 3:21
9. 99 Miles From L.A. / L.A.より99マイル - 3:30
10. The Same Old Tears On A New Background / ある愛の終りに… - 3:45


◆プロデュース: Richard Perry, Art Garfunkel(vo)

◆参加ミュージシャン: Stephen Bishop(g, bv), Paul Simon(g, vo), Pete Carr/Andrew Gold(g), Bill Payne/Bruce Johnston/Barry Beckett(k), Jim Keltner/Jim Gordon/Russ Kunkel(ds), Joe Osborn/Max Bennett(b), Joe Clayton(per), Toni Tennille/Graham Nash/David Crosby(bv), etc


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2017/03/27 17:39 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
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