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John Valentiの1976年のアルバム『Anything You Want』。
John Valenti / Anything You Want (1976年)
John Valentiはシカゴ出身のミュージシャン。60年代の終わりから音楽活動をしており、70年代の前半は地元シカゴのPuzzleというポップ・ソウル・バンドに在籍して、リード・シンガーとドラマー、ソングライターを担当していた。PuzzleはChicagoのようなブラス・セクションを擁する6人組で、白人のグループにしては珍しくモータウン・レコードと契約し、2枚のアルバムを1973年と74年に残している。

本作『Anything You Want』は、Puzzleの解散後にソロとなったJohn Valentiのファースト・アルバム。アルバムを聴いてまず驚かされるのは、John Valentiの声と歌い方がStevie Wonderに瓜二つであること。似ているというレベルを超えて、「Anything You Want」「Was It Something I Said」「Why Don't We Fall In Love」などはStevieそのもの。モータウン・レコードの大先輩であるStevieへの憧れとリスペクトがストレートに伝わってきて感動的だ。

明るく爽やかで、ときに胸がキュンとするメロディやファンキーなリズムもStevie Wonderの作る曲と同じ。「I Wrote This Song For You」の間奏ではハーモニカも登場し、Stevieのような味わいがある。

収録曲のうちJohn Valentiのオリジナルは7曲(1-4, 6, 9, 11)で、そのうち5曲をPuzzle時代の仲間のJoseph Spinazolaと共作。残りはカヴァー曲で、Frank Sinatraなどが歌ったスタンダード・ナンバーの「Time After Time」や、Jackie Wilsonの67年のヒット曲「Higher And Higher」(米6位, Rita Coolidgeの77年バージョンもあり)などを歌っている。

John Valentiは西海岸に活動拠点を移してこのアルバムを制作しており、バックを固める西海岸のミュージシャンの演奏も楽しげで、とてもグルーヴィー。「Morning Song」というスウィートな曲があるが、こちらはハワイ出身のMackey Fearyも96年リリースのアルバム『Burning Bridges』でカヴァーした。

ポジティヴで幸せなムードに満ちたアルバムだが、ジャケットの瞳からは涙が流れる。バック・カヴァーには、"p.s. i still love you chicago" のメッセージがあるので、涙のわけは生まれ故郷のシカゴに対する郷愁なのかも知れない。

●収録曲
1. Anything You Want - 3:16
2. Was It Something I Said - 3:23
3. I Wrote This Song For You - 3:16
4. Morning Song - 3:10
5. Time After Time - 3:52
6. Why Don't We Fall In Love - 3:34
7. Higher And Higher - 3:08
8. Save Me - 3:05
9. The Day After You - 3:30
10. I Love Her Too - 3:30
11. That's The Way Life Goes - 3:24


◆プロデュース: Bob Cullen

◆参加ミュージシャン: Jay Graydon/Dean Parks/Tom Rotella(g), Sonny Burke/Mike Melvoin(k), Jim Hughart(b), Jim Gordon/Ed Greene(ds), etc


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2018/04/09 15:59 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
Daryl Hall & John Oatesの1975年のアルバム『Daryl Hall & John Oates / サラ・スマイル』。
Daryl Hall & John Oates / Daryl Hall & John Oates (サラ・スマイル)<br /> (1975年)
Hall & Oatesは、Daryl HallとJohn Oatesの男性二人によるブルーアイド・ソウル・デュオ。フィリー・ソウルの生まれたフィラデルフィアで育った二人は大学で出会い、1970年に音楽デュオをスタートした。

本作は彼らの4作目。73年のセカンド・アルバム『』から「She's Gone」が60位にチャート・インするも、大きなヒットには恵まれなかった彼らが心機一転、ロサンゼルスに移り、西海岸のミュージシャンのサポートを得て制作したアルバムである。

収録された10曲は、ジャマイカン・テイストの「Soldering」を除いて彼らのオリジナル。「Camellia / いとしのカミリア」「Alone Too Long / ひとりぼっちの真夜中」「Sara Smile」の3曲がシングル・カットされ、3枚目の「Sara Smile」がBillboard Hot 100チャートの4位を記録し、念願のTop 10入りを果たした。アルバムもBillboard 200チャートの17位をマークしている。

「Sara Smile」は、彼らに影響を与えたフィリー・ソウルに対するオマージュ。心にしみるように優しいメロディをもったメロウなナンバーで、Daryl Hallの生涯最高ともいえるような美しい歌声を聴くことができる。「Nothing at All」も似た味わいのある極上のメロウ・チューン。

メタリックなジャケットのせいで、このアルバムは "The Silver Album" と呼ばれるらしい。二人はグラム・ロッカーのようなメイクをしており、Daryl Hallはまるで女性だし、John Oatesも口髭がなければ女性に見えなくもない。メイクを担当したPierre Larocheは、David Bowieの『』や『』のジャケットのメイクを手がけたアーティスト。二人の意気込みが伝わってくるようだ。

東海岸からロサンゼルスにやってきて、ケバい化粧のアルバムから「Sara Smile」をヒットさせた彼らは、Eaglesの翌年のヒット曲「New Kid In Town」の中で、"街にやってきたニュー・キッド" として歌われた。

彼らはただのブルーアイド・ソウル・デュオではなく、音楽や曲作りをとても熱心に探究している。新進気鋭のプロデューサーとも仕事をしており、前作『』はTodd Rundgren、78年の『』と79年の『』はDavid Fosterのプロデュースだ。また、Daryl Hallのソロ1作目『』(80年)をプロデュースしたのは、King CrimsonのRobert Frippである。

●収録曲
1. Camellia / いとしのカミリア - 2:48
2. Sara Smile - 3:07
3. Alone Too Long / ひとりぼっちの真夜中 - 3:21
4. Out of Me, Out of You / 僕からも、君からも - 3:28
5. Nothing at All / なんでもないんだ - 4:24
6. Gino (The Manager) - 4:10
7. (You Know) It Doesn't Matter Anymore / 傷手は忘れた - 3:07
8. Ennui on the Mountain / 山上のアンニュイ - 3:15
9. Grounds for Separation / 別れの理由 - 4:12
10. Soldering - 3:24


◆プロデュース: Christopher Bond(ar, g, sy), Daryl Hall & John Oates(vo, k, g, ar)

◆参加ミュージシャン: Clarence McDonald(k), Lee Sklar/Scott Edwards(b), Jim Gordon/Ed Greene/Mike Baird(ds), Gary Coleman(per), Sandy Allen(bv)


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2018/04/06 09:50 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
George Bensonの1976年のアルバム『Breezin'』。
George Benson / Breezin' (1976年)
George Bensonは60年代から活躍しているアメリカのジャズ・ギタリスト。1964年から現在に至るまでに多数のアルバムを制作しており、本作はスタジオ・アルバムとしては15作目ぐらいにあたる。この年にWarner Bros. Recordsに移籍しており、その第1弾としてリリースしたのが本作である。

このアルバムは、プロデュースをTommy LiPuma、エンジニアをAl Schmittが担当した。二人は、Nick DeCaroの『Italian Graffiti』(74年)やMichael Franksの『The Art Of Tea』(75年)など、AORやフュージョンの名作を数多く手がけた黄金のコンビとして知られており、本作も二人の代表作の一つ。

タイトル曲の「Breezin'」はBobby Womackの作。ジャケットの畏まった印象と裏腹に、メロディとサウンドはライト&メロウそのもの。Harvey Masonの刻む硬質なビートの上をGeorge Bensonのギターが軽やかにそよぐ感じが心地よい。

続く「This Masquerade」は、Leon Russellの72年のアルバム『』の収録曲。この1曲はヴォーカル曲となっており、George Bensonのソウル・フィーリングたっぷりの歌声と洒落たスキャットを聴くことができる。ギターだけでなく、歌も抜群に巧い。この曲はファースト・シングルとなり、Billboard Hot 100チャートの10位を記録した。

ファンキーな「Six To Four」はPhil Upchurchの作。Phil Upchurch自身も92年のアルバム『』でセルフ・カヴァーしている。

「Affirmaton / 私の主張」は盲目のギタリスト、Jose Feliciano(ホセ・フェリシアーノ)の作で、Felicianoの75年のアルバム『』の収録曲。哀愁味あるソウルフルなナンバーを都会的なアレンジでエレガントに仕上げており、とてもムードがある。

「So This Is Love / これが愛なの?」は、本作唯一のオリジナル曲。流麗なストリングスに包まれて、George BensonのギターとRonnie Fosterのエレピが絡む華やかなナンバーだ。

ラストの「Lady / 愛するレディ」は、そのRonnie Fosterの作。映画音楽を思わせる美しいストリングスに始まり、George Bensonのギターが軽やかに歌いだす。

本作の成功により、77年のグラミー賞ではGeorge Bensonが「Best Pop Instrumental Performance」を、Al Schmittが「Best Engineered Album, Non-Classical」を受賞。また、シングル「This Masquerade」のヒットにより、LiPumaとBensonは「Record of the Year」を受賞した。

このアルバムと同じ年にBoz Scaggsは『Silk Degrees』を、Ned Dohenyは『Hard Candy』をリリース。76年はライト&メロウ豊作の年であった。

●収録曲
1. Breezin' - 5:40
2. This Masquerade - 8:03
3. Six To Four - 5:06
4. Affirmation / 私の主張 - 7:01
5. So This Is Love / これが愛なの? - 7:03
6. Lady / 愛するレディ - 5:49


◆プロデュース: Tommy LiPuma

◆参加ミュージシャン: George Benson(g, vo), Phil Upchurch(g, b), Ronnie Foster/Jorge Dalto(k), Stanley Banks(b), Harvey Mason(ds), Ralph MacDonald(per), Claus Ogerman(orch ar), etc


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2017/11/15 17:23 AOR名盤(1974~1976年) TB(0) CM(0)
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※写真はBobby Caldwellの1978年のアルバム『Bobby Caldwell

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