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Russ Ballardの1978年のアルバム『At the Third Stroke / サード・ストローク』。
Russ Ballard / At the Third Stroke (1978年)
Russ Ballardはイングランド出身のシンガー・ソングライター。70年代に活躍したブリティッシュ・ロックの名グループであるArgentの中核としてリード・シンガーとギタリストを務めたあと、1974年にソロとなった。本作はBallardの3枚目のソロ・アルバムである。

Russ Ballardは優れたソングライターであり、Rainbowの「Since You Been Gone」(79年, 英6位)や「I Surrender」(81年, 英3位)、Santanaの「Winning」(81年, 米17位)、Americaの「You Can Do Magic」(82年, 米8位)、KISSの「God Gave Rock and Roll to You」(91年)など、ロック系を中心とする様々なアーティストがBallardの書いた曲を歌っている。サビがキャッチーで、覚えやすいメロディの曲が多い。

本作も全曲がRuss Ballardによる作詞・作曲。入魂のロック・チューンから優しいバラードまで、聴きやすいメロディの曲が揃っている。

LA録音なので、David FosterやTOTOを結成するDavid Paich(k)、Jeff Porcaro(ds)、David Hungate(b)、Fools GoldのTom Kelly/Denny Henson(bv)等、LAで活動する旬のミュージシャンがバックを固めているが、LA産の爽やかなAORという印象はない。Ballardの書くメロディやヴォーカル、ギターには英国らしい(あるいはBallard独特の)ウェットな質感があり、それがサウンド全体の印象を支配している。

1曲目の「Dancer」は疾走感溢れる熱いロック・チューンで、全員が一丸となった演奏は聴き応え十分。Jeff PorcaroのドラムスとBallardのギターにも熱が入っている。他には、「Cast The Spirit」と「I'm A Scorpio」も入魂の曲。

ゆったりしたナンバーでは、濃厚なバラードの「Helpless」や優しさ溢れる「Treat Her Right」、ソウル感覚の「What Does It Take」あたりが素晴らしい出来。金澤寿和氏は「Helpless」をMarty Balinの「Hearts」とクリソツと表現しているが、確かにそんな雰囲気もある。

漢字の「三」を模したようなフロント・カヴァーや "首タオル" で写るバック・カヴァーはいただけないが、内容に関してはとても味わい深いアルバムだ。

●収録曲
1. Dancer - 4:02
2. Helpless - 4:42
3. Treat Her Right - 2:59
4. Expressway To Your Heart - 2:53
5. Cast The Spirit - 6:33
6. Look At Her Dance - 4:07
7. What Does It Take - 4:11
8. I'm A Scorpio - 6:19
9. My Judgement Day - 5:38


◆プロデュース: Keith Olsen

◆参加ミュージシャン: Russ Ballard(vo, g, b), Fred Tackett(g), David Foster/David Paich/Craig Doerge(k), David Hungate/Mike Porcaro/Lee Sklar/Dennis Bellfield(b), Jeff Porcaro/Mike Baird(ds), Tom Scott(horns), Tom Kelly/Denny Henson(bv), etc

なお、単体のCDは入手が難しくなっているが、ファースト・アルバム『Russ Ballard』(74年)、セカンド・アルバム『Winning』(76年)と本作を収めた2CDのパッケージがBGO Recordsから発売されており、デジタル・リマスタリングもされていてお薦めである。



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2018/01/03 12:23 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(2)
Kiki Deeの1978年のアルバム『Stay With Me』。
Kiki Dee / Stay With Me (1978年)
Kiki Deeは英国出身の女性シンガー。60年代から活動をしており、1970年にモータウン・レコード(Tamla Records)と契約。英国の白人アーティストで、初めてモータウン・レコードと契約したのは彼女らしい。

彼女はその後、Elton Johnの設立したロケット・レコードに移籍し、移籍後の4作目として本作をリリースした。なお、Elton Johnとは76年に「Don't Go Breaking My Heart / 恋のデュエット」を仲良くデュエットし、Billboard Hot 100チャートの1位に送り込んでいる。Kiki Deeというと、この曲が一番有名だろう。

本作では、プロデュースとエンジニアをBill Schneeが担当した。Bill Schneeは、日本でもオフコースや小田和正氏のアルバムのエンジニアを担当したことで知られている。

収録曲は外部のライターの提供曲とカヴァー曲のみで構成されており、華のあるポップなナンバーとモータウン出身を感じさせるソウル・フィーリング溢れる曲を揃えている。

突き抜けるような爽快感のある「One Step」(Tom SnowとGlen Ballardの共作)や、グルーヴィな「You're Holding Me Too Tight」などは前者の代表。一方、作者にDavid Lasleyの名前がある「Talk To Me」「Don't Stop Loving Me」「Dark Side Of Your Soul」「Safe Harbor」などはソウル感覚の穏やかなナンバーだ。

Steve Lukather(g)、David Paich(k)、Steve Porcaro(k)、David Hungate(b)、Jeff Porcaro(ds)等、当時勢いのあったTOTOの面々が参加しており、演奏とサウンドはとてもフレッシュ。Kiki Deeのヴォーカルの強さがそれに負けておらず、タイトル曲での熱唱や、続く「One Jump Ahead Of The Storm」でのパンチのある歌声に元気をもらえる。

●収録曲
1. One Step - 3:26
2. Talk To Me - 3:27
3. Don't Stop Loving Me - 4:17
4. Dark Side Of Your Soul - 4:04
5. Stay With Me - 3:58
6. One Jump Ahead Of The Storm - 3:23
7. You're Holding Me Too Tight - 3:58
8. Love Is A Crazy Feeling - 4:21
9. Safe Harbor - 4:19


◆プロデュース: Bill Schnee

◆参加ミュージシャン: Davey Johnston/Steve Lukather(g), David Paich/James Newton Howard/Tom Snow/Greg Phillinganes/Steve Porcaro(k), Victor Feldman(k, per), David Hungate/Bob Glaub(b), Jeff Porcaro/Jim Keltner(ds), David Lasley/Brenda Russell/Arnold McCuller/Donny Gerrard(bv), etc

ところで、オリジナル・アルバム5作品をコンパクトに収めた人気のBOXセット『Original Album Series』から、Kiki Deeの5CDのセットも発売されている。本作『Stay With Me』も含まれており、とてもお薦め。

●収録アルバム
1. Loving & Free (73年)
2. I've Got The Music In Me (74年)
 ※Kiki Dee Bandとしての作品
3. Kiki Dee (77年)
4. Stay With Me (78年)
5. Cage the Songbird (2008年)



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2017/12/30 18:25 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(0)
Marshall Hainの1978年のアルバム『Dancing In The City』。
Marshall Hain / Dancing In The City (1978年)
Marshall Hainは、女性シンガーのKit Hainと男性キーボード・プレイヤーのJulian Marshallによるブリティッシュ・ポップ・デュオ。本作は、Marshall Hainの唯一のアルバムである。

なお、『Dancing In The City』はUS盤のタイトルであり、オリジナルのタイトルは『Free Ride』。ポップなイラストのジャケット(上の画像)もUS盤のもので、オリジナルのジャケットにはHainとMarshallの2人がコミカルに写っている(下の画像)。
Marshall Hain / Free Ride (1978年)

本作の収録曲は全てMarshallとHainのオリジナルで、多彩な曲が揃っている。1曲目の「Different Point」はクラブで受けそうなジャズ・ファンク的ナンバー。タイトル曲の「Free Ride」も同じ路線のナンバーで、ノリが良い。

ポップでリラックスした「Dancing In The City」はシングル・カットされ、Billboard Hot 100チャートの43位、UKチャートでは3位となるヒットを記録した。このアルバムが2011年にUKで初CD化された際には、ボーナス・トラックとして、「Dancing In The City」の87年のリミックス・バージョンが2曲収録されている。

「Take My Rumber」はピアノの早弾きを披露する粋なインスト曲。その2曲後ろには「Take My Number」という1文字違いの曲があるが、こちらは穏やかなヴォーカル曲。このあたりの洒落のセンスはブリティッシュらしい。

「Coming Home」と「Back To The Green」にもブリティッシュらしい気品と大らかさが漂う。Kit Hainの歌声にはヴェールの向こうから聞こえてくるようなミステリアスな響きがあり、曲調と合っている。

Julian Marshallは後にも女性シンガーとのデュオ・グループである「Eye To Eye」を結成した。Steely Danのプロデューサーとして知られるGary Katzのプロデュースにより、82年にアルバム『Eye To Eye』を出しており、Steely DanやAORのファンの間で人気がある。

Eye To Eyeでの相方はDeborah Bergという女性シンガーで、透明で浮遊感のあるヴォーカルはKit Hainと似ている。Julian Marshallの作りたい音楽がそのような指向なのだろう。

●収録曲
1. Different Point - 3:35
2. Dancing In The City - 3:37
3. You Two - 3:10
4. Real Satisfaction - 3:30
5. Coming Home - 4:10
6. Take My Rumber - 1:18
7. Free Ride - 4:02
8. Take My Number - 2:48
9. Mrs. The Train - 3:38
10. Back To The Green - 6:40


◆プロデュース: Christopher Neil

◆参加ミュージシャン: Kit Hain(vo, ag), Julian Marshall(k)
with Phil Palmar/Tim Hain(g), Dave Olney(b), Peter Van Hook/Harold Fisher(ds), Frank Ricotti(per), etc


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2017/12/27 17:03 AOR名盤(1978年) TB(0) CM(0)
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※写真はBobby Caldwellの1978年のアルバム『Bobby Caldwell

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