音楽は心の糧、生活のサプリメント。洋楽を中心に極上の音楽との生活を綴ります。

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Jimmy Messina(Jim Messina)の1979年のアルバム『Oasis』。
Jimmy Messina / Oasis (1979年)
Jim Messinaはカリフォルニア生まれのミュージシャン。60年代の終わりからBuffalo Springfield(68年), Poco(68~70年), Loggins and Messina(71~76年)というメジャー・グループで活躍したあと、76年からソロ活動をしている。曲作りはもちろんのこと、ベースとギター、ヴォーカルをこなし、エンジニアやプロデュースも手がけるというマルチな才能の持ち主だ。

Buffalo Springfieldでは68年のラスト・アルバム『』の制作にメンバーとして加わり、ベースとヴォーカル、プロデュースを担当。Pocoでは結成メンバーの1人としてリード・ギターとヴォーカルを担当し、69年のファースト『』と70年のセカンド『』の2枚のアルバムに参加、プロデュースも担当した。Kenny Logginsとのデュオ、Loggins and Messinaの活動は比較的長く、71年の『』から76年の『』まで、6枚のスタジオ・アルバムを残している。

この『Oasis』は、Jim Messinaの最初のソロ・アルバム。自らプロデュースを手がけ、共作も含めて全曲がJimの自作のナンバーだ。オアシス(疲れをいやし、心に安らぎを与えてくれる場所)というタイトルのとおり、気持ちのいい曲がそろっている。

リラックスしたトロピカル・サウンドの「New And Different Way」を聴けば、ジャケットの風景のような楽園気分。このジャケットはどこで撮影したものか分からないが、ホワイト・シャツ & パンツ姿のJimが素足で立っている。この曲はファースト・シングルになり、米ACチャートの43位を記録した。

ファンキーでグルーヴィーな「Do You Want To Dance」も極上のサウンド。ラテン・フュージョンのような滑らかな演奏を繰り広げるのは、Jim Studer(k), Wayne Nelson(b), Craig Thomas(sax, flute)等。Craig Thomasは、この曲を含む3曲(2, 6, 7)をJimと共作。ノリノリでベースを弾くWayne Nelsonは81年にLittle River Bandのメンバーになり、現在も活躍中だ。キーボードのJim Studerは89年に歌手の飯島真理さんと結婚し、双子の男の子を授かっている(2001年に離婚)。

3曲目の「Seeing You (For The First Time)」は微睡むようにメロウ。日本では、田中康夫氏の小説『なんとなく、クリスタル』の映画サントラ盤(81年)にも選ばれ、人気曲になっている。時間がゆったりと流れるような贅沢な聴き心地にうっとり。

Jimのギターの腕はかなりのもので、パキパキとしたエレキにも涼やかなアコギにも、ジャケットのような南国の雰囲気が漂う。歌もうまく、爽やかさと艶っぽさの両方を備えた声でどの曲も器用に歌いこなす。

ラストの「The Magic Of Love」は7分を超す大作で、Craig ThomasのクラリネットとJimのアコギが絡みながら、静かに熱く曲を盛り上げる。

Pocoは89年にJim Messinaを含む5人のオリジナル・メンバーで再結成し、17作目となるスタジオ・アルバム『』を発表している。久しぶりのシングル・ヒットになった「Call It Love」(米18位)がとても爽やかでおすすめ。

●収録曲
1. New And Different Way - 3:55
2. Do You Want To Dance - 5:10
3. Seeing You (For The First Time) - 5:56
4. Free To Be Me - 2:55
5. Talk To Me - 2:28
6. Love Is Here - 4:59
7. Waitin' On You - 3:18
8. (Is This) Lovin' You Lady - 5:04
9. The Magic Of Love - 7:22


◆プロデュース: Jimmy Messina(vo, g)

◆参加ミュージシャン: Jim Studer(k, bv), Wayne Nelson(b, bv), Tony Moreno(ds, per), Jeff Elliott(tp, tb, flugelhorn), Craig Thomas(sax, flute, bv)


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2019/08/24 18:51 AOR名盤(1979年) TB(0) CM(0)
Deliveranceの1979年のアルバム『Tightrope』。
Deliverance / Tightrope (1979年)
Deliveranceは1974年にドイツで結成されたロック・バンド。コア・メンバーはカナダ生まれのDanny Janz, Ken Janz, Paul JanzのJanz兄弟で、これにドイツ人のメンバーを加えて結成された。彼らは70年代に4枚のアルバムを発表しており、この『Tightrope』は4作目。金澤寿和氏の『AOR Light Mellow』の増補改訂版(Remaster Plus)に紹介されたレア盤だが、この7月に韓国のBig Pinkというレーベルから世界初CD化された。

このアルバムでのメンバーは、Paul Janz(vo, k), Danny/Ken Janz(vo), Jacques Emanuel Belzung(g), Guy Roellinger(b), Dave McSparran(ds)の6人。収録曲はすべて彼らのオリジナルで、Paulが作曲、Kenが作詞を担当している。

ロック、ファンク、ディスコ、ソウル、メロウと、多彩な楽曲を収めており、個性的なメロディと凝ったアレンジが印象的。何よりも、随所で使われるファルセットが "まんまBee Gees" なことに驚く。まるでGibb兄弟がゲスト参加しているかのようなアルバムになっている。

1曲目の「Foolish Hearts」はタイトなロック・ナンバー。Gino Vannelliが作る曲のような熱いエモーションがあり、メンバーの演奏にも力が漲っている。続くタイトル曲の「Tightrope」も、同じエモーションを感じるロック・ナンバーだ。

「Prince Of The Galaxies」はディスコ調のエレガントなナンバー。彼らのファルセットがGibb兄弟とそっくりなこともあって、70年代後半のディスコ・ブームを牽引したBee Geesのナンバーを思わせる。

メロウな「Leaving L.A.」は、本作一押しの好ナンバー。シングル・カットされて、カナダ・チャートの57位、米チャートでも71位を記録した。柔らかいファルセットを心地よく聴いていると、Bee Geesの「How Deep Is Your Love / 愛はきらめきの中に」を思い出す。

「Face The Lady」はアヴァンギャルドなファンク・チューン。EW&F風のシャープなホーンに高音のファルセットが絡み、ノリノリで展開していく。かなり独特の雰囲気。

彼らはこのアルバムを最後にグループを解散。Janz兄弟のうち、Paul Janzは80年代中盤から90年代前半にかけてソロ活動をしており、カナダのシングル・チャートを賑わしている。80年代の王道を行くいわゆる産業ロックで、とても聴きやすい。85年のシングル「Believe in Me」は、米ACチャートでも25位をマークした。

78年に発表されたDeliveranceの3作目『』も、2018年11月にBig Pinkから世界初CD化されており、Amazonから購入可能。

●収録曲

1. Foolish Hearts - 5:16
2. Tightrope - 3:06
3. Farewell (Bye, Bye, Bye) - 4:16
4. Prince Of The Galaxies - 3:01
5. Leaving L.A. - 2:52
6. Back Seat Rider - 3:24
7. Can You Survive - 7:29
8. Face The Lady - 3:52
9. Re-Creation - 3:51


◆プロデュース: Horst Muller, Deliverance

◆参加ミュージシャン: Paul Janz(vo, k), Danny Janz/Ken Janz(vo), Jacques Emanuel Belzung(g), Guy Roellinger(b), Dave McSparran(ds)
with Elmer Louis(per), Scott Newton/Lee Harper(tp), Bobby Stern(sax, harmonica)


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2019/08/20 19:01 AOR名盤(1979年) TB(0) CM(0)
Christopher Crossの1979年のアルバム『Christopher Cross / 南から来た男』。
Christopher Cross / Christopher Cross (南から来た男)
Christopher Crossはテキサス州生まれのシンガー・ソングライター。70年代初めの頃は、地元のFlashというハード・ロック・バンドでヴォーカルとギターを担当し、Led ZeppelinやDeep Purple, ZZ Topなどの前座をつとめていたらしい。その後、ワーナー・ブラザーズと契約する機会を得て、この『Christopher Cross / 南から来た男』でデビューした。

このアルバムは、最も華々しい成果をあげたAORのアルバムの1つ。全米チャートの1位を獲得した「Sailing」を始め、「Ride Like The Wind」(同2位)、「Never Be The Same」(15位)、「Say You'll be Mine」(20位)の4曲がシングル・ヒットし、アルバムも全米チャートの6位をマーク。80年のグラミー賞では、「Album of the Year」, 「Song of the Year」(Sailing), 「Best New Artist」を含む5部門を受賞している。

プロデュースを担当したのはMichael Omartian。全曲がChristopher Crossの自作のナンバーだ。当時のバンド仲間のRob Meurer(k), Andy Salmon(b), Tommy Taylor(ds)を中心に、Larry Carlton/Jay Graydon(g)、Michael McDonald/Don Henley/J.D. Souther/Valerie Carter/Nicolette Larson(bv)といった人気ミュージシャンを招いて制作されている。

ポップな「Say You'll Be Mine」では、Jay Graydonが陽気でトリッキーなギター・ソロを披露。フレッシュな女性バック・ヴォーカルはNicolette Larsonだ。Jay Graydonは「Never Be The Same / もう二度と」でもソロを弾いており、そちらではGraydonらしく華やかにギターを鳴らしている。

Christopher Crossの澄み切った歌声には格別の清涼感がある。豪華なバック・ヴォーカリストたちとの相性もばっちりで、その中でも、Valerie Carterと親密にデュエットするバラード・ナンバーの「Spinning」がいい。Valerie Carterの愁いのある美声が何ともロマンティックに響く。

"Dedicated to Lowell George" と記された「Ride Like The Wind / 風立ちぬ」は、Little Featの中心メンバーとして活躍し、79年に他界したLowell Georgeに捧げられたロック・ナンバー。穏やかで美しい曲が多いなかで、この曲のシャープでビターな印象は異色。颯爽としたヴォーカル・ハーモニーはChristopher CrossとMichael McDonald。情熱的なギター・ソロもChristopher Cross本人が弾いている。英国ハード・ロック・バンドのSaxonが88年にこの曲をカヴァーし、UKでは52位をマークした。

「Sailing」はAOR史に残る美しい曲。Christopher Crossのヴォーカルの美しさが最も映える曲でもある。アメリカでこのアルバムが発表されたのは79年の12月だが、日本では80年春に「南から来た男」という素敵な邦題で発売された。「Sailing」の清々しいメロディを聴くと、黄金の80年代の幕開けという感じがする。

他にも、Larry Carltonの技ありのギター・ソロやMichael McDonaldの美しいヴォーカルが光る「I Really Don't Know Anymore / 愛はまぼろし」など、印象に残る曲が多い。

私がこのアルバムの全体を初めて聴いたのは、2000年前後のAOR再評価ブームの頃だった。それまでは、ヒット曲の「Sailing」と「風立ちぬ」しか知らなかったが、アルバム全体のクオリティの高さに感動し、もっと早く出会うべきだった…と後悔。AORはアルバムで聴くジャンルなのです。

●収録曲
1. Say You'll Be Mine - 2:53
2. I Really Don't Know Anymore / 愛はまぼろし - 3:49
3. Spinning - 3:59
4. Never Be The Same / もう二度と - 4:40
5. Poor Shirley / 哀れなシャーリー - 4:20
6. Ride Like The Wind / 風立ちぬ - 4:30
7. The Light Is On - 4:07
8. Sailing - 4:14
9. Minstrel Gigolo / ジゴロの芸人 - 6:00


◆プロデュース: Michael Omartian(k, bv)

◆参加ミュージシャン: Christopher Cross(vo, g), Larry Carlton/Jay Graydon/Eric Johnson(g), Rob Meurer(k), Andy Salmon(b), Tommy Taylor(ds), Victor Feldman(per), Jim Horn(sax), Michael McDonald/Don Henley/J.D. Souther/Valerie Carter/Nicolette Larson/Marty McCall(bv), etc


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2019/08/11 15:38 AOR名盤(1979年) TB(0) CM(2)
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