音楽は心の糧、生活のサプリメント。洋楽を中心に極上の音楽との生活を綴ります。

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Boz Scaggsの1980年のアルバム『Middle Man』。
Boz Scaggs / Middle Man (1980年)
Boz Scaggsはアメリカのブルー・アイド・ソウル~AORシーンを代表するシンガー・ソングライター。元々はブルースやR&Bに音楽のルーツをもつミュージシャンだが、次第に洗練されたソウル・ミュージックを指向し、手ごたえを掴んでいく。

大きな転機になったのは、1976年の傑作『Silk Degrees』。ファンクやロック、レゲエなどの要素を取り入れた "大人の色気香るスタイリッシュな音楽" が幅広い支持を集め、大ブレイク。続く77年の『Down Two Then Left』も艶やかに完成されたブルー・アイド・ソウルの傑作になり、人気を維持した。

それから3年を経て、80年代の最初に発表されたアルバムがこの『Middle Man』。前2作のプロデュースを担当したJoe Wissertに代わり、職人的な音作りをするBill Schneeがプロデュースを担当し、当時勢いのあったDavid Fosterが曲作りを全面的にサポートしている。

アルバム前半(1-4)は洗練されたAORだが、後半(5-9)ではJeff Porcaro(ds), Steve Lukather(g)等、TOTOのメンバーと一緒にエネルギッシュなロックに挑戦しているところが目新しい。なお、曲の作者に関しては、BozとFosterの共作が5曲(2-5, 7)、Bozの自作が2曲(6, 8)、Boz, Foster, David Lasleyの共作が1曲(1)、Boz, Lukather, Bill Schneeの共作が1曲(9)となっている。

前半では、1曲目の「Jojo」が最高の出来。哀感のあるメロディ、タフでセクシーなBozの歌声、Jeff Porcaroの生み出すしなやかでエレガントなグルーヴ、泣きのサックス(Adrian Tapia)が一体になって曲を盛り上げる。クールなバック・ヴォーカルには作者のDavid Lasleyも参加。この曲はセカンド・シングルになり、全米チャートの17位を記録した。

しっとりとしたラヴ・バラードの「You Can Have Me Anytime / トワイライト・ハイウェイ」は、日本でファースト・シングルになった曲。Carlos Santanaがゲストで参加し、曲の後半にSantanaらしい情感のあるギター・ソロを添えている。

後半の1曲目は、タイトル曲の「Middle Man」。シンセのミステリアスなイントロに続いてJeff PorcaroとLukatherがエネルギッシュにドライヴしていくロック・ナンバーで、TOTOの『Hydra』(79年)あたりの雰囲気がある。Bozも張り切って歌っているが、しなやかで滑らかで艶っぽい歌声はロック・ヴォーカルには不向きかも…。「Angel You」と「You Got Some Imagination」も、同じ路線のロック・ナンバーだ。

ファースト・シングルは明るくノリのいいナンバーの「Breakdown Dead Ahead」で、シングル・チャートの15位を記録。なお、アルバムの方はチャートの8位を記録している。

Middle Manとは仲買人(ブローカー)のこと。夜遊びの、恋の、ということか? ちなみに、ジャケットの女性モデルがティーンだったことがアメリカでは物議を呼んだらしい。

プロデュースを担当したBill Schneeはこの頃、オフコースの『We Are』(80年)、『』(81年)、『』(82年)のエンジニアを手がけている。3枚とも洋楽の香りのするナイスなアルバム。

●収録曲
1. JoJo - 5:51
2. Breakdown Dead Ahead - 4:33
3. Simone / シモン (僕の心をもてあそぶ) - 5:05
4. You Can Have Me Anytime / トワイライト・ハイウェイ - 4:56
5. Middle Man - 4:51
6. Do Like You Do In New York - 3:44
7. Angel You - 3:38
8. Isn't It Time - 4:53
9. You Got Some Imagination - 3:56


◆プロデュース: Bill Schnee

◆参加ミュージシャン: David Foster(ar, k), Don Grolnick/David Paich(k), Steve Lukather/Ray Parker Jr./Carlos Santana(g), David Hungate/John Pierce(b), Jeff Porcaro/Rick Marotta(ds), Lenny Castro(per), David Lasley/Sharon Redd/Bill Champlin(bv), etc


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2019/07/16 11:50 AOR名盤(1980年) TB(0) CM(0)
Ambrosiaの1980年のアルバム『One Eighty / 真夜中の晩餐会』。
Ambrosia / One Eighty (真夜中の晩餐会) (1980年)
Ambrosiaは70年代の初めにロサンゼルスで結成されたロック・バンド。プログレッシヴ・ロック・バンドとして活動をスタートするも、次第にコンテンポラリーな作風にスタイルを変えている。結成時のメンバーはDavid Pack(g, vo), Joe Puerta(b, vo), Christopher North(k), Burleigh Drummond(ds)の4人で、後にDavid Cutler Lewis(k), Royce Jones(per, vo)を加えた6人編成になっている。

彼らのデビュー・アルバムは75年の『』で、そこではAlan Parsonsがミキシングを手がけた。Alan Parsonsは76年のセカンド・アルバム『』ではプロデュースも担当し、この頃のAmbrosiaは "L.A.唯一のプログレ・バンド" と評価されている。

この『One Eighty / 真夜中の晩餐会』は彼らの4作目。フロント・カヴァーには、David Pack, Joe, Burleighの3人が写る。ミステリアスな邦題や一部の曲はプログレ風だが、「You're The Only Woman」と「Biggest Part Of Me」という洗練されたバラード・ヒットを生んだAORの人気作だ。

1曲目の「Ready」は、ギターの爽快なリフで始まるロック・チューン。リード・ヴォーカルのDavid Packが、サビではJoe Puertaと高音のハモリを決める。彼らは曲によってリード・ヴォーカルを変えていて、本作ではDavid Packが5曲(1, 4, 6, 8-9)、Joeが2曲(3, 5)、Burleighが1曲(7)、Royceが1曲(2)を担当している。

続く「Shape I'm In」と「Kamikaze / 神風」は、彼らのルーツを感じさせるプログレ風のナンバー。と言っても、どこかウェスト・コースト産の爽やかさが感じられるのがAmbrosiaの持ち味。

「You're The Only Woman / 愛にときめいて」は、AOR屈指のメロウ・バラード。曲のタイトルに相応しいロマンティックなメロディが魅力で、David, Burleigh, Joe, Royceの4人による柔らかいハーモニーも実に洗練されている。この曲は、全米シングル・チャートの13位を記録するヒットになった。

もうひとつのバラード曲の「Biggest Part Of Me」は、もはやAORスタンダードになった有名曲。全米チャートでは3位を記録し、Ambrosiaの代表曲になっている。曲調に合わせた優美なサックス・ソロはゲスト・ミュージシャンのErnie Watts。この曲は、Tom Scottの83年のアルバム『』や、Take 6の94年のアルバム『』などでカヴァーされた。

David Packは優れたバラード・メイカーで、78年の3作目『』からも、「How Much I Feel / お前に夢中」という極上のメロウ・バラードを全米チャートの3位に送り込んでいる。

タイトルの "one-eighty" は180度旋回の意味。プログレ路線を180度変えるという意味だったのかも知れないが、5作目となるラスト・アルバム『』(82年)にもプログレ色を残している。解散後、David Packはソロに、Joe PuertaはBruce Hornsby and the Rangeの結成メンバーになり、大成功。David Packの85年のソロ・アルバム『Anywhere You Go』も、おすすめです。

●収録曲
1. Ready / もう待てない - 4:25
2. Shape I'm In - 3:29
3. Kamikaze / 神風 - 4:01
4. You're The Only Woman / 愛にときめいて - 4:20
5. Rock N' A Hard Place - 3:59
6. Livin' On My Own - 4:41
7. Cryin' In The Rain / 雨に打たれて - 4:37
8. No Big Deal - 4:25
9. Biggest Part Of Me - 5:26


◆プロデュース: Ambrosia, Freddie Piro

◆参加ミュージシャン: David Pack(g, vo), Joe Puerta(b, vo), Christopher North/David Cutler Lewis(k), Burleigh Drummond(ds, per, vo), Royce Jones(per, vo)
with Ernie Watts(sax)


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2019/06/22 16:57 AOR名盤(1980年) TB(0) CM(2)
Robbie Dupreeの1980年のアルバム『Robbie Dupree / ふたりだけの夜』。
Robbie Dupree / Robbie Dupree (ふたりだけの夜) (1980年)
Robbie Dupreeはニューヨーク出身のシンガー・ソングライター。この『Robbie Dupree』はデビュー・アルバムで、Crackin'のメンバーのPeter Bunetta(ds)とRick Chudacoff(b)がプロデュースを担当している。

1曲目の「Steal Away」は、そのRick Chudacoffとの共作で、Billboard Hot 100チャートでは6位を記録するヒットになった。キーボードで軽やかにリズムを刻みながら、ほろ苦いメロディを歌う洗練されたスタイルは、Michael McDonaldが「What A Fool Believes」で見せたものと同じ。エレピのきらきらした音や、伸びのあるソフトな歌声が気持ちいい。

「Hot Rod Hearts」も同じ路線のキャッチーなナンバーで、全米15位のヒットを記録。作者の一人は、癒し系のAORを代表するシンガー・ソングライターのBill LaBountyで、甘酸っぱいメロディ・ラインが何ともチャーミング。渋めの男性バック・コーラスに混じって、Bill LaBountyの人情味のある歌声も聞こえてくる。

エレガントで軽快な「Nobody Else」は、Crackin'の78年のアルバム『Special Touch』に提供した曲。続く「We Both Tried」は、Bill ChamplinとDavid Fosterの共作したバラードで、Bill Champlinのソロ・デビュー作『独身貴族』(78年)からのカヴァー。Bill Champlinの歌声は情熱的だったけれど、Robbie Dupreeは微熱を帯びた爽やかな歌声だ。

時おりMichael McDonaldと思しきふくよかなバック・ヴォーカルが聞こえるけれど、実際は参加していない。ソフトでエレガントな極上の男性コーラスは、Crackin'のArno LucasとLeslie Smithに加えて、Bill LaBounty, Kal David, Matthew Weinerなどの面々が担当している。

●収録曲
1. Steal Away / ふたりだけの夜 - 3:31
2. I'm No Stranger - 4:25
3. Thin Line - 4:01
4. It's A Feeling - 4:01
5. Hot Rod Hearts - 3:41
6. Nobody Else - 3:46
7. We Both Tried - 4:50
8. Love Is A Mystery - 3:28
9. Lonely Runner - 4:36


◆プロデュース: Rick Chudacoff(b, k), Peter Bunetta(ds, per)

◆参加ミュージシャン: Robbie Dupree(vo, harmonica), Brian Ray/Bob Bardy(g), Bill LaBounty(k, bv), Bill Elliot(k), Michael Boddicker(sy), Kal David(el-sitar, bv), Leslie Smith/Arno Lucas/Matthew Weiner(bv), etc


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2019/05/23 11:57 AOR名盤(1980年) TB(-) CM(4)
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