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Paul Simon / One Trick Pony (1980年) - アルバム・レビュー

2017年08月20日
Rock / Pops名盤(70年代) 0
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Paul Simonの1980年のアルバム『One Trick Pony』の紹介です。
Paul Simon / One Trick Pony (1980年)
Paul Simonはアメリカを代表するシンガー・ソングライターの一人。Art Garfunkelとフォーク・ロック・デュオのSimon & Garfunkelを組んで60年代後半のヒット・チャートを席巻すると、70年代以降はソロ活動に専念し、ラテン、レゲエ、アフリカンなどの多様な音楽を取り入れた曲作りやアルバム制作により高い評価を得た。

本作は通算5作目となるソロ・アルバム。グラミー賞を受賞した1975年の前作『Still Crazy After All These Years / 時の流れに』から5年ぶりのアルバムである。

このアルバムはPaul Simonが脚本、主演、音楽を担当した同名映画のサウンド・トラックである。Simon演じる売れない中年ミュージシャン「Jonah Levin」を描いた物語であり、彼のバンド仲間としてSteve Gadd、Tony Levin、Eric Galeなどの実在する名プレイヤーも出演したが、映画の興行は振るわなかった。

前作と同じくPaul SimonがPhil Ramoneと共同でプロデュースしており、全曲がPaul Simonのオリジナル。このうち、「Late In The Evening / 追憶の夜」と「God Bless The Absentee / 神の恵み」はDave Grusinと、「Long, Long Day / 一日の終わりに」はBob Friedmanとの共作である。

映画が振るわなかったことから、アルバムもBillboard 200チャートの12位止まり。1位を獲得した前作からは順位を落とすが、「Late In The Evening / 追憶の夜」という名曲が生まれた。この曲は、Billboard Hot 100チャートの6位となるヒットを記録。

この曲は最高だ。Steve Gadd(ds), Tony Levin(b), Hugh McCracken/Eric Gale(g), Ralph MacDonald(per)という名手が軽妙で一体感のある演奏を繰り広げ、サビではDave Grusinのアレンジする華やかなブラス・セクションが加わって、祭りのように曲を盛り上げる。小沢健二は96年のシングル曲「ぼくらが旅にでる理由」の間奏で、このブラス・セクションをほぼそのまま使った。

「One-Trick Pony」と「Ace In The Hole」はライヴ録音。オハイオ州クリーヴランドにあるAgora Clubで前年に行われたライヴであり、Simon(vo, g), Levin(b), Gadd(ds), Gale(g), Richard Tee(k)による渋い演奏が収められている。

One-Trick Ponyとは、一つの芸当しかできない子馬のこと。成功例がたった1つしかない人、一つしか才能のない人という意味らしい。日本語だと「一発屋」とか「○○馬鹿」だろうか。実際のPaul Simonも音楽を一途に追求する生き方をしているが、それで大成功しているわけだから、One-Trick Ponyとは呼ばないのだろう。

●収録曲
1. Late In The Evening / 追憶の夜 - 4:02
2. That's Why God Made The Movies / 神はいかにして映画を創りたもうたか - 3:38
3. One-Trick Pony - 3:54
4. How The Heart Approaches What It Yearns / 想いこがれて - 2:49
5. Oh, Marion - 4:00
6. Ace In The Hole - 5:43
7. Nobody - 3:33
8. Jonah - 3:30
9. God Bless The Absentee / 神の恵み - 3:15
10. Long, Long Day / 一日の終わりに - 3:48


◆プロデュース: Paul Simon(vo, g, per, ar), Phil Ramone

◆参加ミュージシャン: John Tropea/Joe Beck/Hiram Bullock/Eric Gale/Hugh McCracken/Jeff Mironov(g), Patti Austin(vo), Michael Brecker/David Sanborn(sax), Don Grolnick(sy), Steve Gadd(ds), Tony Levin/Anthony Jackson(b), Ralph MacDonald(per), Dave Grusin/Bob Friedman(ar), Richard Tee(k, bv), Lani Groves(bv), etc


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この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

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