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Billy Joel / Stranger (1977年) - アルバム・レビュー

2018年03月08日
Rock / Pops名盤(70年代) 0
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Billy Joelの1977年のアルバム『Stranger』の紹介です。
Billy Joel / Stranger (1977年)
ニューヨーク生まれのBilly Joelはアメリカを代表するシンガー・ソングライター。1971年のソロ・デビュー作『Cold Spring Harbor / ピアノの詩人』以来、カヴァー曲も共作曲もない生粋のシンガー・ソングライター路線を歩み、5作目となる本作『The Stranger』で世界的な成功を掴んだ。

この時、28歳。16歳からミュージシャンをしているので、まだ若いとはいえ10年以上のキャリアがある。「Movin' Out」や「Vienna」では苦い人生訓を歌い、「Just The Way You Are / 素顔のままで」や「She's Always A Woman」では最高にロマンティックな愛情表現をする。酸いも甘いも噛み分ける28歳だ。

76年の前作『Turnstiles / ニューヨーク物語』と比べてサウンドのクオリティが向上しているのは、プロデューサーであるPhil Ramoneの手腕。Phil Ramoneは86年の『The Bridge』まで、6枚のスタジオ・アルバムと1枚のライヴ・アルバムをプロデュースし、Billyの黄金期を支えた。

本作からは「素顔のままで」がBillboard Hot 100チャートの3位をマークしたほか、「Movin' Out」(17位)、「Only The Good Die Young」(24位)、「She's Always a Woman」(17位)がヒット。アルバムはBillboard 200チャートの2位を記録し、初のTop 10入りを果たした。また、78年のグラミー賞では「素顔のままで」が "Record of the Year" と "Song of the Year" を受賞。「Movin' Out」は後にブロードウェイ・ミュージカルになり、2002年から2006年まで上演されている。

寂しげな口笛が印象的な「The Stranger」は内なる他人(見知らぬ自分)を歌った曲。鋭く優しい人間観察眼をもつBillyがそれを自分の内面に向けることで生まれた名曲だ。Billboardではチャート・インしていないが、日本で大ヒットし、オリコン・チャートでは2位になっている。

私は「素顔のままで」のサックス・ソロが大好き。この曲の歌詞のようにロマンティックで、空に舞い上るように自由。BillyのバンドにはRichie Cannataという素晴らしいサックス奏者がいるが、この曲ではジャズ・サックスの名手Phil Woodsがソロを担当した。Woodsの生涯の名演の一つとされている。

Phil Woodsは2015年9月29日に83歳で他界。このアルバムがアメリカでリリースされたのも9月29日なので、偶然とはいえ不思議な巡り合わせを感じる。

●収録曲
1. Movin' Out (Anthony's Song) - 3:30
2. The Stranger - 5:10
3. Just The Way You Are / 素顔のままで - 4:52
4. Scenes From An Italian Restaurant / イタリアン・レストランにて - 7:37
5. Vienna / ウィーン - 3:34
6. Only The Good Die Young / 若死にするのは善人だけ - 3:55
7. She's Always A Woman - 3:21
8. Get It Right The First Time / 最初が肝心 - 3:57
9. Everybody Has A Dream - 6:38


◆プロデュース: Phil Ramone

◆参加ミュージシャン: Billy Joel(vo, k), Steve Khan/Hiram Bullock/Steve Burgh(g), Hugh McCracken(ag), Richard Tee(k), Doug Stegmeyer(b), Liberty DeVitto(ds), Ralph MacDonald(per), Richie Cannata(sax, flute, clarinet, k), Phil Woods(sax), Phoebe Snow/Patti Austin/Gwen Guthrie(bv), Patrick Williams(orch), etc


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この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

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