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Warm Breeze

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Pages / Pages (1981年) - アルバム・レビュー

2017年06月02日
AOR名盤(1981年) 0
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Pagesの1981年のアルバム『Pages』の紹介です。
Pages / Pages (1981年)
PagesはRichard PageとSteve Georgeの二人を中心とするグループ。彼らは80年代中盤に「Broken Wings」と「Kyrie」という2曲の全米No.1ヒットを生んだMr. Misterの前身である。Pagesは知らなくても、Mr. Misterを知っている80's洋楽ファンは多いだろう。

Pagesは5人組でデビューし、78年のデビュー作『Pages / ファースト・ペイジズ』と翌年のセカンド・アルバム『Future Street』までは5人で活動した。その後にRichardとSteveのユニットとなり、本作をリリースする。なお、RichardのいとこのJohn Langが作詞を専門に担当し、Pagesの3人目のメンバーとして本作にクレジットされている。

本作では曲によってプロデューサーが異なり、前作までを担当したBobby Colombyが2曲(1, 4)を、残り全曲をJay Graydonが担当した。

収録曲は全てPage-George-Langの作で、Graydonが3曲(4, 6, 8)を、ギタリストのCharles Johnsonが2曲(3, 7)を共作している。Charles Johnsonは前作におけるPagesのメンバーだ。

Colombyのプロデュースした「You Need A Hero」と「Come On Home」は、Pagesらしいメロウなミディアム・ナンバー。ヒットはしなかったが、この2曲がシングル・カットされた。

「Tell Me」と「Only A Dreamer」は惚れ惚れするようなクールなメロディで、彼らの持ち味である高音の美しいハーモニーも絶品。Fusionタッチの「O.C.O.E.」や、アグレッシヴなロック・チューン「Automatic」でのスリリングな演奏も見事だ。

参加ミュージシャンにはJeff PorcaroやAl Jarreauの名前もある。Jeff Porcaroは3曲(1, 4, 7)のドラムスを担当し、特に「Automatic」では複雑な変拍子を難なく叩いたそうだ。一方、Al Jarreauはラストの美しいバラード「Midnight Angel」に "Vocal flute effect" で参加し、フルートの音色を声で表現するという、地味だが高度な技で貢献している。

クール&メロウな曲と美しいヴォーカル・ハーモニー。演奏のレベルも高く、プロダクションも完璧。非の打ち所のない名作だがヒットしなかった。84年に結成したMr. Misterではコマーシャルな路線を明確に打ち出し、遂にセールス面の成功を手中にする。

中田利樹氏のライナー・ノーツでは、全米No.1というコマーシャルな成功とポップの芸術を極めたPages時代の作品のどちらが重要なものかをRichardにインタビューしている。Richardの答えは "Mr. Misterの方が自分にとってはより純粋な感じがする" というもの。売れる(=より多くの人々の心に訴える)ことを重視する高いプロ意識を感じた。

●収録曲
1. You Need A Hero - 3:43
2. Tell Me - 3:52
3. O.C.O.E. (Official Cat Of The Eighties) - 5:00
4. Come On Home - 3:27
5. Sesatia - 4:37
6. Only A Dreamer - 4:30
7. Automatic - 3:59
8. Fearless - 4:20
9. Midnight Angel - 4:30


◆プロデュース: Jay Graydon(g, sy), Bobby Colomby

◆参加ミュージシャン: Richard Page(vo), Steve George(k, vo)
with Charles Johnson/Steve Khan/Paul Jackson Jr.(g), Neil Stubenhaus/Abraham Laboriel(b), Jeff Porcaro/Paul Humphrey/Vinnie Colaiuta/Mike Baird(ds), Paulinho Da Costa(per), Tom Scott(sax), Al Jarreau(bv), etc


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この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

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