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Warm Breeze

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Far Cry / The More Things Change ... (1980年) - アルバム・レビュー

2017年04月27日
AOR名盤(1980年) 2
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Far Cryの1980年のアルバム『The More Things Change ... / ファー・クライ』の紹介です。
Far Cry / The More Things Change ... (ファー・クライ) (1980年)
Far Cryは、シンガー・ソングライターのPeter ThomとPhil Galdstonによるユニット。本作はFar Cry名義の唯一のアルバムである。

彼らにはGaldston & Thom名義の77年のアルバム『』があり、John Simonのプロデュースのもと、シンガー・ソングライターのユニットらしい穏やかなアメリカン・ポップスを披露している。従って、この『Far Cry』は二人にとっては2作目ということになる。

このアルバムでは、Steely Danの後期のアルバムのエンジニアを務めたElliot Scheinerがプロデュースを担当し、77年の名作『Aja / 彩(エイジャ)』や80年の『Gaucho』のミュージシャンの多くが参加した。その中にはDonald Fagenもおり、「The Hits Just Keep On Comin'」「It's Not As Simple As That」「Some Things Will Never Change」の3曲でバック・ヴォーカルを担当している。

Steely Danの二人がプロデュース/制作に関わったアルバムや、彼らへの憧れを色濃く表したフォロワー作品は多く、それだけSteely Danの影響力は大きく、根強い人気がある。そうしたSteely Danの関連作品の中でも、本作のクオリティは高い。

緻密な音作りと洗練された演奏はSteely Danのアルバムに近い風合いがあり、Bernard Purdie(ds)のシャッフル・ビートや乾いたギター・ソロが素晴らしい「Eldorado Escape」など、本家の熱心なファンもにんまりする曲が揃っている。「The More Things Change ... (変われば変わるほど)」というアルバム・タイトルに対して、ラスト・ナンバーでは「Some Things Will Never Change (決して変わらないものがある)」と締めくくる。このあたりのユーモアも、Steely Danぽい。

なお、Billy Joelなどのプロデュースで知られるPhil Ramoneがエグゼクティヴ・プロデューサーを担当し、Billyのバンド・メンバーのDoug Stegmeyer(b)とLiberty DeVitto(ds)も本作に参加した。

このアルバムのCDは、ソニーの「AOR CITY 1000」シリーズから2016年7月に再発された。Galdston & Thom名義の『American Gypsies』も、ワーナーの「AOR BEST SELECTION 1300」シリーズから2016年10月に再発されており、お薦めだ。

●収録曲
1. The Hits Just Keep On Comin' - 4:01
2. Eldorado Escape - 4:05
3. The One And Lonely - 3:40
4. Because It's There - 4:03
5. It's Not As Simple As That - 3:34
6. Fight, Fight, Fight - 3:05
7. Ocean Eyes - 3:16
8. Suddenly Strings - 4:37
9. Tell Jack - 3:57
10. Some Things Will Never Change - 5:00


◆プロデュース: Elliot Scheiner

◆参加ミュージシャン: Peter Thom(vo), Phil Galdston(vo, k)
with Steve Khan/Elliot Randoll/Jeff Mironov(g), Rob Mounsey(k, bv), Will Lee/Doug Stegmeyer/Tony Levin/Neil Jason(b), Bernard Purdie/Chris Parker/Liberty DeVitto/Ed Greene(ds), Ralph MacDonald(per), Donald Fagen/Patti Austin(bv), etc


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント2件

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240

名盤ですね

こんばんは。
私もコレ、1000シリーズで購入しました。AOR名盤紹介本では必ず本作がアップされてますが、その理由、よく分かります。全曲、名曲!個人的にはバラードの「Suddenly Strings」とか、クールなAORの「Because It's There」、トップの「The Hits Just Keep on Comin'」でしょうか。
あ、27日にポール・マッカートニーのライブに行きましたが、素晴らしかったですよ!

2017年04月29日 (土) 00:45

Warm Breeze

Re: 名盤ですね

240さん、こんにちは。

昨晩は生ポールを堪能されたんですね。羨ましいです。
私はニュース等で元気な姿を拝むだけですが、74歳とは思えない溌剌としたオーラがあり、凄いなぁと思います。

240さんのFar Cryの記事、拝見しました。
確かに、エリオット・シャイナーがエンジニアを務めたアルバムって、どれも良いですよね。外れがないという安心感があります。

2017年04月29日 (土) 11:12