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Warm Breeze

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Bill Champlin / Runaway (1981年) - アルバム・レビュー

2018年06月26日
AOR名盤(1981年) 4
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Bill Champlinの1981年のアルバム『Runaway』の紹介です。
Bill Champlin / Runaway (1981年)
Bill Champlinはアメリカのベテラン・シンガー。60年代から音楽活動をしており、サンフランシスコを拠点とするロック・グループ、Sons Of Champlin(65~77年)を率いての活動や、81年に加入したChicagoでの活動(キーボード、ギター、ヴォーカルを担当し、2009年に脱退)が知られている。また、Chicagoに加入する前は、セッション・シンガーやソングライターとして活躍していた。

ソロ・アルバムに関しては、これまでにライヴ盤も含めて8枚ほどがあり、この『Runaway』は2作目。Billはこの年にChicagoに加入するが、本作はその前に制作された。

プロデュースを担当したのは、78年のソロ・デビュー作『独身貴族』(78年)と同じく、David Foster。なお、Kenny Logginsが曲作りに関わった「Take It Uptown」は、FosterとLogginsの共同プロデュースである。

Tom Kelly等の書いた「Gotta Get Back to Love」を除く全曲をBillが書いており、その多くは共作。Steve Lukather(1)、D.Foster(4, 5, 11)、K.Loggins(6)、Ray Kennedy(4)、Richard Page(7)等が共作者になっている。ロック、バラード、ファンク、R&Bと、曲は多彩だが、全体としてはR&Bに根ざしたブルー・アイド・ソウルといった感じ。

タイトル曲の「Runaway」は爽やかなロック・ナンバー。Steve Lukatherとの共作というのも珍しい。続く「One Way Ticket」もそうだが、Steve Lukatherはアルバムの随所で歯切れのよいギターを弾いている。

「Sara」や「Tonight Tonight」は、Billの得意とするバラード。「Tonight Tonight」は、Ray Kennedyの80年のアルバム『ロンリー・ガイ』に収録されている「My Everlasting Love」をBillがアレンジしたもので、原曲はRayとFosterの共作。Rayが渾身を込めて歌う原曲と比べると、Billのバージョンはやや上品な仕上がり。どちらも素敵だが、原曲の方が情熱的かな…

Sister Sledgeの83年のアルバム『』(George Dukeプロデュース)でカヴァーされたエレガントなメロウ・チューンの「Gotta Get Back to Love」や、Jeff Porcaroらしいシャープなドラムスを聴くことのできる「Without You」、ホーン・セクションを豪快に使ったファンキーな「Satisfaction」(Chicagoのツアーでも演奏されたらしい)なども聴きどころ。

バック・ヴォーカルとして参加したTamara MatoesianはBillの恋人。アルバムのSpecial thanksの最後も、"To Tamara for all the love." と、熱い。二人は翌82年に結婚し、夫婦揃って今も音楽活動をしている。

●収録曲
1. Runaway - 3:58
2. One Way Ticket / 片道切符 - 3:03
3. Sara - 3:15
4. Tonight Tonight - 3:47
5. Runaway Reprise - 0:47
6. Take It Uptown / アップタウン - 4:24
7. Satisfaction - 3:42
8. Stop Knockin' on My Door - 4:16
9. Gotta Get Back to Love / この胸にもう一度 - 3:30
10. Without You - 4:05
11. The Fool Is All Alone / ひとりぼっちの悲しみ - 4:29


◆プロデュース: David Foster(ar, k, bv), Kenny Loggins(bv)

◆参加ミュージシャン: Steve Lukather/Jay Graydon(g), Abraham Laboriel/John Pierce/Lee Sklar(b), John Robinson/Jeff Porcaro/Ed Greene/Larry Tolbert(ds), Richard Page/Tom Kelly(bv), Tom Scott(sax), etc


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント4件

コメントはまだありません

Rooster.Cogburn

豪快な歌いっぷりが好き

シカゴ16でその存在を知り、続けて聴いたこのソロアルバムで大ファンになりました。実物は80年代のシカゴ、その後のソロコンサートで拝見しました。ライブではボーカル以外にギター、キーボードで、存在感凄かったです。現在まで私の心のミュージシャン3+1の中の1人です。

2020年04月10日 (金) 23:00
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: 豪快な歌いっぷりが好き

Rooster.Cogburnさん、コメントありがとうございます。

豪快でありながら、しなやかさも備えていて魅力的なシンガーですね。80年代のライヴで実物を見られたとのこと、羨ましいです。

心のミュージシャン「3+1」。気になります。特に "+1" が(笑)。Bill Champlinの熱心なファンは多いですよね。

2020年04月11日 (土) 10:27

Rooster.Cogburn

To Warm Breezeさん

Warm Breezeさん、こんいちは。

心のミュージシャン「3+1」。気になります。特に "+1" が(笑)。Bill Champlinの熱心なファンは多いですよね。

まったくです。
わざわざ4とせず、"3+1"としたら"+1"が気になりますよね。

+1は、"Ivan Lins"です。

因みに3は、"Bill Champlin, DavidFoster, Jay Graydon"です。

"Ivan Lins"は"Lee Ritenour"を追いかけている時にアルバム「ハーレクイン(Harlequin)」(アルバムはDave Grusin/Lee Ritenour名義)で出会いました。
出身のブラジルでは、アントニオ・カルロス・ジョビンの後継者、世界的にはポール・マッカートニーに並ぶメロディ・メイカーと評価されています。クインシー・ジョーンズ「The Dude」に収録されている「Velas」はIvan Linsの曲です。1985年にハーレクインで本人の歌声に触れて以降は、手に入るオリジナル作品はすべて集めて聞き込んでいます。自分の中ではちょっと別格な人で、単純に3を4としない理由もご理解いただけるかと思います。

2020年04月11日 (土) 14:39
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: To Warm Breezeさん

Rooster.Cogburnさん、こんにちは

教えて下さって、ありがとうございます。"+1" はIvan Linsなんですね。"3" のChamplin - Foster - Graydonもグレートな3人ですね。

私も『Harlequin』のCDを持っています。Ritenourはその3年前にErik Taggの『Dreamwalkin'』というアルバムをプロデュースしていて、その中でIvan Linsの「Mãos De Afeto」を取り上げていますね。Ritenourにとっても別格な人なのかも知れませんね。

私はIvan Linsを不勉強でしたので、少し意識して聴いてみようかと思います。ありがとうございました。

2020年04月11日 (土) 15:32