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Warm Breeze

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i-Ten / Taking A Cold Look (1983年) - アルバム・レビュー

2019年06月02日
Rock / Pops名盤(80年代) 4
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、i-Tenの1983年のアルバム『Taking A Cold Look』の紹介です。
i-Ten / Taking A Cold Look (1983年)
i-Tenは、ソングライターのTom KellyとBilly Steinbergが結成したユニット。二人はこの1枚のみでユニットを解消しているが、後にソングライター・チームとして活動し、全米No.1ヒットを5曲生み出す大成功を収めている。その5曲とは、Madonnaの「Like A Virgin」(84年)、Cyndi Lauperの「True Colors」(86年)、Whitney Houstonの「So Emotional」(87年)、Heartの「Alone」(87年)、そしてThe Banglesの「Eternal Flame」(89年)。いずれも80年代を代表するエバーグリーンなヒット曲たち。

Tom Kellyは爽快なハイトーン・ヴォイスで歌うセッション・シンガーでもあり、70年代にはDenny Henson等とFools Goldを結成して2枚のアルバムを残している。

この『Taking A Cold Look』はi-Ten唯一のアルバムで、プロデュースをTOTOのギタリストのSteve LukatherがKeith Olsenと共同で担当した。全曲がTom KellyとBilly Steinbergの作で、メロディアスでキャッチーな曲が多い。

タイトル曲の「Taking A Cold Look」は、Mike Bairdの重ためなドラムスとLukatherのエッジの効いたギターをバックに、Tom Kellyがハイトーン・ヴォイスで歌うメロディアス・ロック。カナダのハード・ロック・バンドのHoneymoon Suiteが、88年のアルバム『』でこの曲をカヴァーしている。

3曲目の「Alone」は、Heartがヒットさせた「Alone」の原曲。メロディ運びがHeartの「Alone」とは微妙に違っており、聴き比べると面白い。

Reo Speedwagonは「I Don't Want To Lose You」を88年にカヴァー。その年に発売されたコンピレーション・アルバム『』に収録されている。また、ポップな「The Easy Way Out」は、Juice Newtonの84年のアルバム『』でカヴァーされた。

TomとBillyの書いたヒット曲には、他にもCyndi Lauperの「I Drove All Night」(89年, 米6位)、Divinyls(ディヴァイナルズ)の「I Touch Myself」(90年, 米4位)、The Pretendersの「I'll Stand by You」(94年, 米16位)などがあり、どれも懐かしい。Tom Kellyは90年代の終わりにセミ・リタイアするが、Billy Steinbergはその後もソングライターとして活躍。二人は2011年にソングライターの殿堂入りをしている。

●収録曲
1. Talking A Cold Look
2. Quicksand
3. Alone
4. Workin' For A Lovin
5. Lonely In Each Other's Arms
6. I Don't Want To Lose You
7. Time To Say Goodbye
8. The Easy Way Out
9. I've Been Crying
10. Pressing My Luck


◆プロデュース: Steve Lukather(g, k, sy), Keith Olsen

参加ミュージシャン: Tom Kelly(vo, g, k), Billy Steinberg(vo, g)
with Alan Pasqua/David Paich(k, sy), Mike Baird(ds), Dennis Belfield(b), Steve Porcaro/Peggy Sandvig(sy), Chas Sandford(g), Richard Page(bv), Lenny Castro(per)

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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント4件

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240

トム・ケリー

たまたま今日、トム・ケリーが在籍していたフールズ・ゴールドを聴いて、「やっぱりトム・ケリーのコーラス、いいなあ」と思い、「そういえばi-Ten、まだ聞いていないなあ」と思っていたところでした。
もうちょっとAOR寄りかと思ったら、やっぱり80年代商業ロック寄りな作りなんですね。

2019年06月02日 (日) 19:18
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: トム・ケリー

240さん、こんばんは

フールズ・ゴールドを聴いてたんですね。気が合いますねぇ! i-Tenは、そうですね、フールズ・ゴールドの延長ではなくて、80年代商業ロック寄りだと思います。Steve Lukatherがプロデュースしているので、AOR方面でも注目されましたが。聴きやすい曲が多いです。

2019年06月02日 (日) 19:37

グラハムボネ太郎

やっぱり私は

この人たちのアルバムよりも、曲を提供された側のアルバムの方がいいと思います。
結局、曲って、曲そのものだけじゃなくって、それを歌う人の実力だったり、アレンジだったり、プロデューサーの力だったり、結局は予算だったりも大きな割合を占めると。
この人たちでは、せっかくのいい曲を歌いこなせていないというか・・・

2019年06月04日 (火) 05:38
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: やっぱり私は

グラハムボネ太郎さん、こんにちは

確かに、それはあるかも知れませんね。「Alone」にしても、Heartのバージョンは実にいいですね。Tom Kellyも優れたシンガーですが、HeartのAnn Wilsonの歌の力というか、それこそハートが勝っている感じがします。ちなみに、プロデューサーの力に関しては、CDのライナー・ノーツでも、Lukatherのプロデュースを "名選手、名監督に非ず" と評価していますね。

2019年06月04日 (火) 10:51