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Warm Breeze

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Full Moon / Full Moon (1972年) - アルバム・レビュー

2019年06月04日
Soul / R&B(70年代) 2
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Full Moonの1972年のアルバム『Full Moon』の紹介です。
Full Moon / Full Moon (1972年)
Full Moonは1970年にニューヨークで結成された5人組。Paul Butterfield Blues Bandに在籍したFred Beckmeier(b), Buzz Feiten(g), Brother Gene Dinwiddie(sax)に、セッション・キーボード奏者のNeil Larsenとセッション・ドラマーのPhillip Wilsonが加わる形で結成された。このメンバーによるFull Moonは、"オリジナルFull Moon" と呼ばれていて、本作はその唯一のアルバム。

後に、Neil LarsenとBuzz FeitenはL.A.でLarsen-Feiten Bandを結成し、80年にファースト・アルバムの『Larsen-Feiten Band』を、82年に『Full Moon』というタイトルの2作目を発表する。この2作目は、名義も "Full Moon feat. Neil Larsen & Buzz Feiten" なので、まるでオリジナルFull Moonの2作目みたいに思えるが、残り3人のメンバーが異なることから、Larsen-Feiten Bandのアルバムと考えた方がいい。
Larsen-Feiten Band / Larsen-Feiten Band (1982年)Full Moon feat. Neil Larsen & Buzz Feiten / Full Moon (1982年)

さて、本作の収録曲は7曲で、インスト曲が2曲(3, 5)、残りはヴォーカル曲という構成。ブルースやロックを基調にしながら、ジャズやソウル、ポップといった要素を取り入れており、熟した味わいの曲が多い。
Full Moon / Full Moon (バック・カヴァー)

ヴォーカル曲のうち、ブルージーなセッション・ナンバーの「The Heavy Scuffle's On」は全員による共作。肩肘張らない感じの演奏がとてもクール。続く「To Know」は、ソウル・フィーリング溢れるポップなナンバーで、Buzz Feitenが書き、Phillip Wilsonが歌っている。スピリチュアルなムードで始まる爽やかなソウル・ナンバーの「Need Your Love」も、Feitenの作。リード・ヴォーカルもFeitenが担当した。

南部的な香りのするブルース・ロックの「Take This Winter Out Of My Mind」はBrother Gene Dinwiddieの作&リード・ヴォーカル。ミステリアスな即興演奏に始まり、ブルージーな曲調へと展開していくラストの「Selfish People」はWilsonとFeitenの共作で、リード・ヴォーカルをWilsonが担当している。

インストの2曲はNeil Larsenの作。どちらも軽快なナンバーだが、リラックスした雰囲気の「Malibu」とジャジーで洒落た感じの「Midnight Pass」ではテイストが異なっている。

本作は、2000年にドリームズヴィル・レコードから世界初CD化され、その際にボーナス・トラックの「Three Step Dance」が追加された。2016年にはTower Recordsから最新リマスタリングによるCDとレコードも再発され、CDにはボーナス・トラックがもう1曲追加されている。

なお、2002年にはBuzz Feiten & The New Full Moon名義の『』が発表されているが、こちらにはNeil Larsenは参加していない。

●収録曲
1. The Heavy Scuffle's On
2. To Know
3. Malibu
4. Take This Winter Out Of My Mind
5. Midnight Pass
6. Need Your Love
7. Selfish People
8. Three Step Dance (ボーナス・トラック)
9. Jam (ボーナス・トラック)


◆プロデュース: Alan Douglas

◆参加ミュージシャン: Fred Beckmeier(b), Phillip Wilson(ds, per, vo), Neil Larsen(k), Buzz Feiten(g, vo), Brother Gene Dinwiddie(sax, flute, mandolin, vo)
with Randy Brecker(tp), Airto Moreira/Ray Barretto(per), Dave Holland(b), Robin Clark/Tasha Thomas(bv), etc


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

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ローリングウエスト

初めまして、ローリングウエストと申します。(もしかして2回目の訪問かも・・)新潟県柏崎生れ川崎市在住の58歳(山好き・旅好き・歴史好き・昭和レトロ好き・洋楽好き)の中年オヤジです。洋楽などで趣味が合いそうな方かな?と思い訪問させて頂きました。テクニシャンアーティストが結成した「ラーセンフェイトンバンド」は小生お気に入りのスーパーユニットでした。フュージョン風味の小粋なAORという感じでとにかくカッコよかったですね~。フュージョン時代の金字塔ともいえる完成度の高い2つの名盤は印象的です。「フルムーン」には「ファントム・オブ・フットライツ」や「リトルシスター」などの名曲が収められ、洗練されたブルーアイドソウルバンドよいう感じでした。
小生は1970年代洋楽系が大好きでちょっと趣味嗜好が違うのかもしれませんが是非とも遊びに来られて見て下さい。これからもお付き合いの程よろしくお願いいたします。

2016年09月25日 (日) 13:14

Warm Breeze

Re: 初めまして

丁寧なコメントをいただき、ありがとうございます。
URLを残していただいたので、RWさんのブログも拝見しました。
洋楽の嗜好が似ているようで、嬉しく思いました。

Larsen-Feiten Bandは根強い人気がありますね。
リラックスしていて、程よく上品で、AORとしてもフュージョンとしても楽しめて、独特の音楽性を持った貴重なバンドだと思います。

2016年09月25日 (日) 19:00