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Bill LaBounty / Bill LaBounty (サンシャイン・メモリー) (1982年) - アルバム・レビュー

2019年06月09日
AOR名盤(1982年) 0
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Bill LaBountyの1982年のアルバム『Bill LaBounty / サンシャイン・メモリー』の紹介です。
Bill LaBounty / Bill LaBounty (サンシャイン・メモリー) (1982年)
Bill LaBountyは癒し系のAORを代表するミュージシャン。ほろ苦くて温もりのあるメロディ。人情味のある歌声。さり気なく洗練された楽曲。疲れたときや気分が塞ぐときにそっと寄り添うような優しい曲を作る。

Bill LaBountyは70年代の初めにFat Chanceというグループに在籍し、Steve Eaton等と活動を共にした。Fat Chanceは72年に1枚のアルバムを残して解散。ソロ活動を始めたBillは75年に『Promised Love』を、78年に2作目の『This Night Won't Last Forever / 涙は今夜だけ』、79年に3作目の『Rain In My Life』を発表。2作目の『涙は今夜だけ』からはタイトル曲が全米65位をマークし、日本では、90年のTVドラマ『すてきな片思い』(主演:中山美穂, 柳葉敏郎)の挿入曲になっている。

本作は、Bill LaBountyの4作目。モノクロのジャケットの枯れた感じからは想像もできないような、滋養豊かな音楽を聴くことができる。ジャケットを撮影したのは、著名な写真家のNorman Seeff。陰影のある表情は見れば見るほどに何かを訴えかけてくるようで、とくに穏やかながら強い眼差しがいい。

プロデュースを担当したのはRuss Titelman。全曲がBill LaBountyのオリジナルで、その全てが共作になっている。

1曲目の「Livin' It Up」は、Bill LaBountyとBarry Mann=Cynthia Weil夫妻による共作。もはや "AORスタンダード" ともいえる名曲で、Three Dog Nightの『It's A Jungle』(83年)、Peter Pringleの『Fantasies』(84年)、Ricky Petersonの『Night Watch』(90年)などのアルバムでカヴァーされている。9曲目の「Nobody's Fool」も、この3人による共作だ。

Ricky Petersonの『Night Watch』では、6曲目の「Look Who's Lonely Now」もカヴァーされている。また、Randy Crawfordも82年のアルバム『』でカヴァー。この曲はRoy Freelandとの共作で、Royとはこの曲を含む6曲(2, 4-6, 8, 10)を共作している。

他には、Stephen Geyerと1曲(3)、Kathy Wakefield=Cynthia Weilと1曲(7)を共作。優しいBill LaBounty節を聴ける7曲目の「Never Gonna Look Back」はシングル・カットされ、ACチャートの22位をマークした。安らぎのバック・コーラスを担当したのは、Jennifer WarnesとJames Taylorだ。

続く「It Used To Be Me」やラストの「Secret」も、ほろっとしそうな優しい歌声。どの曲もそうだが、錚々たる顔ぶれの参加ミュージシャンが裏方に徹し、豊かなコーラスや熟練した技で曲を支えている。

発売当時の国内盤のタイトルは、なぜか『サンシャイン・メモリー』。ちょっと違うような…。それに合わせるように、当時のジャケットはエメラルド・グリーンの海のデザインに差し替えられている。
Bill LaBounty / Bill LaBounty (1982年) (日本盤フロント・カヴァー)

自分がこのアルバムを初めて聴いたのは2000年頃で、これをきっかけに、それまであまり手を伸ばさなかったAORというジャンルを広く深く聴くようになった。AORを聴くきっかけになっただけでなく、いまや心の友のようなアルバムかも。

●収録曲
1. Livin' It Up - 4:20
2. Didn't Want To Say Goodbye / さよならは言えなくて - 2:47
3. Dream On / 見果てぬ夢 - 4:20
4. Slow Fade - 4:14
5. Comin' Back - 3:43
6. Look Who's Lonely Now / メランコリーの妙薬 - 3:54
7. Never Gonna Look Back / 愛するふたり - 3:12
8. It Used To Be Me / 追憶のソナタ - 4:10
9. Nobody's Fool - 3:28
10. Secrets - 3:48


◆プロデュース: Russ Titleman(per)

◆参加ミュージシャン: Bill LaBounty(vo, k), Steve Lukather/Dean Parks(g), Greg Phillinganes/Clarence McDonald(k), Ian Underwood(sy), Willie Weeks/Chuck Rainey(b), Steve Gadd/Jeff Porcaro/Andy Newmark(ds), Lenny Castro(per), David Sanborn(sax), Jerry Hey(tp), James Taylor/Stephen Bishop/Leslie Smith/Patti Austin/Jennifer Warnes(bv), Nick DeCaro(string ar), etc


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この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

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