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Ned Doheny / Hard Candy (1976年) - アルバム・レビュー

2019年06月30日
AOR名盤(1974~1976年) 0
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Ned Dohenyの1976年のアルバム『Hard Candy』の紹介です。
Ned Doheny / Hard Candy (1976年)
Ned Dohenyは70年代のウェストコースト音楽シーンで活動したシンガー・ソングライター。Jackson BrowneやJ.D. Southerと同じ時期にアサイラム・レコードからデビューし、1973年に爽やかなファースト・アルバムの『Ned Doheny First』を、76年にAOR屈指の人気作となるこの『Hard Candy』を発表している。

海辺でシャワーのしぶきを浴びるジャケットからは "真夏のぎらつく太陽" のようなサウンドを想像するが、聴こえてくるのは滑らかなソウル・ミュージックと洗練されたシティ・ポップがクロスオーバーした上品な音楽。アコースティックを基調とするサウンドには、「夏の終わり、陽の傾いた海岸で、穏やかな風に吹かれて涼む」といった雰囲気の心地よさがある。

全曲がNed Dohenyの作で、「A Love of Your Own」のみAverage White BandのHamish Stuartとの共作。プロデュースを担当したSteve Cropperは、ソウル・インスト・バンドのBooker T. & the M.G.'sのギタリストで、Otis Reddingの「The Dock of the Bay」の共作者でもある。

渋み切ったナンバーの「Get It Up for Love / 恋は幻」は多くのカヴァーが存在する名曲。David Cassidyの75年のアルバム『』や、Nigel Olssonの『Nigel Olsson』(75年)、The Mobの『The Mob』(75年)、Maxine Nightingaleの『Night Life』(77年)、Táta Vegaの『Try My Love』(78年)などのアルバムで歌われている。

「If You Should Fall / 恋におちたら」は爽やかなシティ・ソウル。The EaglesのDon HenleyとGlenn Freyが参加し、Dohenyと一緒に柔らかいバック・コーラスを添えている。軽やかにキーボードを弾いているのはDavid Foster。Ned Dohenyのギターもいい音を出している。続く「Each Time You Pray / 愛を求めて」も、滑らかなリズムを心地よく刻む極上のシティ・ソウルだ。

「A Love of Your Own」はたそがれた味わいの渋いナンバーで、バック・ヴォーカルには共作者のHamish Stuartが参加した。この曲は、Average White Bandの同じ年のアルバム『』に収録されたほか、Melissa Manchesterの『雨と唄えば』(77年)や、Leslie Smithの『』(92年)などでカヴァーされている。

Ned Dohenyの歌声は甘さと憂いの両方を備えたハイトーン。アルバムのラストを飾る「Valentine」はしっとりとしたジャジーなナンバーで、Dohenyの歌声の魅力をたっぷり堪能できる。David Fosterの美しいピアノとバックの上品な演奏もロマンティックだ。

フロント・カヴァーを撮影したのはMoshe Brakha (モシャ・ブラカ)。Boz Scaggsの『Silk Degrees』の艶っぽいジャケットを撮った写真家だ。バック・カヴァーでは水を豪快に浴びており、2014年に発売されたベスト盤『』のフロント・カヴァーには、こちらが採用されている。
Ned Doheny / Hard Candy (バック・カヴァー)

●収録曲
1. Get It Up for Love / 恋は幻 - 4:45
2. If You Should Fall / 恋におちたら - 3:36
3. Each Time You Pray / 愛を求めて - 3:40
4. When Love Hangs in the Balance / 傷心の恋 - 5:12
5. A Love Of Your Own - 3:46
6. I've Got Your Number - 3:15
7. On The Swingshift - 3:03
8. Sing To Me / 歌っておくれ - 3:37
9. Valentine (I Was Wrong About You) - 5:06


◆プロデュース: Steve Cropper(g)

◆参加ミュージシャン: Ned Doheny(vo, g), David Foster/Craig Dorege(k), Brian Garofalo(b), Gary Mallaber(ds), Tower Of Power(horn), Glenn Frey/Don Henley/J.D. Souther/Linda Ronstadt/Hamish Stuart/Rosemary Butler(bv), etc


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この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

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