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Paul Anka / Walk A Fine Line (1983年) - アルバム・レビュー

2020年02月02日
AOR名盤(1983年) 2
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Paul Ankaの1983年のアルバム『Walk A Fine Line / マイ・ソングス~朝のとばりの中で』の紹介です。
Paul Anka / Walk A Fine Line (マイ・ソングス~朝のとばりの中で) (1983年)
Paul Ankaはカナダ出身のシンガー・ソングライター。「Diana」(57年, 米2位), 「Lonely Boy」(59年, 米1位), 「Put Your Head On My Shoulder」(59年, 米2位), 「(You're) Having My Baby」(74年, 米1位)などのヒット曲で知られ、Frank Sinatraの代表曲である「My Way」の英詩を担当したことでも有名だ。

Paul Ankaには50年代後半から60年代前半にかけてヒットを量産したクラブ歌手的なイメージがあるが、その後も途切れることなくアルバム制作を続け、70年代中盤には再びチャートに復帰している。その頃から同じカナダ出身のDavid Fosterと親交を深め、Fosterの全面的な協力を得て制作したのが、この『Walk A Fine Line』だ。

Paul Ankaはラストの「Golden Boy」を除く全曲を書いている。David Fosterはそのうちの5曲を共作。また、Michael McDonaldが3曲の共作者になっている。アレンジにおいても、David Fosterが7曲(1-3, 6-9)を、Michael McDonaldが2曲(4, 5)を担当し、Anka - Foster - McDonaldのタッグが生んだ素晴らしいAOR作品になっている。

ここから、おすすめのナンバーを4曲紹介。

まずは、Anka - Foster - McDonaldの3人が共作した「Second Chance」。アルバムの成り立ちを象徴するような一曲で、颯爽とした曲調とMichael McDonaldの爽やかなバック・ヴォーカルが気持ちいい。この曲はセカンド・シングルになり、米Adult Contemporary (AC)チャートの14位をマークした。

「Hold Me 'Til The Mornin' Comes / 朝のとばりの中で」はDavid Fosterと共作した美しいバラード。バック・ヴォーカルに参加したPeter Ceteraの存在感があり過ぎて、どちらがメイン・ヴォーカルか分からないほど。Billboard Hot 100チャートの40位、ACチャートでは2位を記録し、アルバムの邦題にはこの曲が採用された。

Michael McDonaldと共作した「No Way Out」はとびきりメロウな曲。Paul Ankaの歌声は哀愁をたっぷり含んでいて、Ernie Wattsのサックスと相まってとても切ない。曲の後半に流れる清涼感のある美声は、Michael McDonaldの妹のMaureen。Maureenは、兄の前年のヒット曲「I Keep Forgettin'」でもバック・ヴォーカルを担当している。

センチメンタルなバラード「This Is The First Time」はPeter McCannとの共作。Peter McCannは、Jennifer Warnesの「星影の散歩道」(76年, 米6位)やWhitney Houstonの「やさしくマイ・ハート」(85年)を書いたメロディ・メイカーだ。Jay Graydonのギター・ソロもいいが、何よりもPagesのバック・コーラスの美しさに聴き入ってしまう。

他にも、Kenny Logginsがバック・ヴォーカルに参加した「Darlin' Darlin'」(Anka - Foster - Graydonの共作)や、Michael McDonald作法の洒落たリズムが心地よい「Walk A Fine Line」(McDonaldとの共作)、Steve Lukatherの野性的なギターと聖歌隊のようなPagesのコーラスを味わえる「Take Me In Your Arms」(Fosterとの共作)など、優れた曲を揃えている。

CDは長らく入手困難だったが、ソニーの「AOR CITY 1000」シリーズから2016年に再発。2017年のシリーズでは78年の『愛の旋律(しらべ)』が世界初CD化。79年の『Headlines』も再発されている。

●収録曲
1. Second Chance - 3:54
2. Hold Me 'Til The Mornin' Comes / 朝のとばりの中で - 4:30
3. Darlin', Darlin' - 4:44
4. No Way Out - 4:26
5. Walk A Fine Line - 4:48
6. Take Me In Your Arms - 3:31
7. This Is The First Time - 4:22
8. Gimme The Word - 4:00
9. Golden Boy - 4:15


◆プロデュース: Denny Diante(ar)

◆参加ミュージシャン: Karla DeVito(vo), Jay Graydon(g, ar), Steve Lukather/Marty Walsh(g), David Foster/Bill Cuomo(k, ar), Michael McDonald(k, bv, ar), Michael Colombier(k), Nathan East/Lee Sklar(b), Jeff Porcaro/John Robinson/Mike Baird/Vinnie Colaiuta(ds), Paulinho Da Costa(per), Ernie Watts(sax), Peter Cetera/Kenny Loggins/Richard Page/Steve George/Steve Kipner(bv), etc


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント2件

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ローリングウエスト

おはようございます。今日はようやく梅雨天気となりましたね。水不足にならないためにお湿りも必要ですね。ポールアンカは1980年代も頑張っていたのか・・、ビックリ!またたまにはコチラにも遊びに来られて下さい。

2017年06月21日 (水) 06:28

Warm Breeze

Re: タイトルなし

RWさん、こんにちは

今日は久し振りにしっかりと雨が降ってますね。ポールアンカのこのアルバムは私も意外でした。レベルの高い洗練されたAORを聴くことが出来て、ポールアンカ=ダイアナという先入観を払拭できました。いいアルバム、まだまだ沢山ありますね。

2017年06月21日 (水) 15:57