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Warm Breeze

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Al Jarreau / Breakin' Away (1981年) - アルバム・レビュー

2017年04月30日
AOR名盤(1981年) 2
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Al Jarreauの1981年のアルバム『Breakin' Away』の紹介です。
Al Jarreau / Breakin' Away (1981年)
Al Jarreauは、卓越したヴォーカル・テクニックを持つアメリカのジャズ・ヴォーカリスト。ソフトな歌い口と軽妙なスキャットを持ち味とし、ジャズ・シーンばかりでなくポップス・シーンでも高い人気を誇る。

本作はAl Jarreauの5枚目のスタジオ・アルバム。80年代に入ってからの4枚、『This Time』(80年)、本作、『Jarreau』(83年)、『High Crime』(84年)は、いずれもJay Graydonのプロデュース作品であり、意匠を凝らすGraydonらしいアレンジにより美しく洗練したサウンドを誇る。その中でも完璧と言えるのが本作だ。

本作の収録曲は、オリジナルが7曲(1~7)、残りはカヴァー曲という構成。オリジナル曲に関しては、Graydonと協力プロデューサーのTom Canning、Alの3人で5曲(1, 4, 5, 6, 7)を共作した他、Pagesのメンバーが1曲(2)、Roger MurrahとKeith Stegalが1曲(3)を提供している。

カヴァー曲のうち「Blue Rondo à la Turk」はDave Brubeck作のジャズ・スタンダードで、Dave Brubeck Quartetの1959年のアルバム『』の収録曲。もう1曲の「Teach Me Tonight」も、数多くのカヴァー・バージョンが存在するポップス・スタンダードだ。

ファースト・シングルの「We're in This Love Together / 奏でる愛」はBillboard Hot 100チャートの15位を記録し、Al Jarreau最大のヒット曲となった。またアルバムも、Billboard 200チャートの9位にランク・インした他、R&BとJazzのチャートでは1位となり、Alの作品の中で最も良いチャート・アクションを記録した。

ヒットした「奏でる愛」以外にも聴きどころが多い。繊細なビートでありながらグルーヴ感抜群の「Closer to Your Love」、Pagesの二人とAlのハーモニーが美しい「My Old Friend」、甘美なバラードの「Our Love」、Jeff Porcaroらしい軽快なシャッフルを聴ける「Breakin' Away」など、極上のAORナンバーが揃っている。

また、「Easy」「Roof Garden」「Blue Rondo à la Turk」の3曲では、Alが得意のパーカッシヴ・ヴォーカルを披露。見事なテクニックである。「Blue Rondo à la Turk」は、82年のグラミー賞において「Best Jazz Vocal Performance, Male」を受賞し、アルバムも「Best Pop Vocal Performance, Male」の栄誉に輝いた。

Jay Graydonのプロデュース作品に外れはないが、このアルバムはその中でも最高レベルの一枚。プロデューサーとアーティスト、そして参加ミュージシャンの技量が見事な相乗効果を生んだ快作である。

●収録曲
1. Closer to Your Love - 3:54
2. My Old Friend / 心の友へ - 4:26
3. We're in This Love Together / 奏でる愛 - 3:44
4. Easy / 愛は世界をめぐり - 5:23
5. Our Love / 明日に漂う - 3:53
6. Breakin' Away - 4:12
7. Roof Garden - 6:19
8. (Round, Round, Round) Blue Rondo à la Turk / トルコ風ブルー・ロンド - 4:44
9. Teach Me Tonight / 今夜教えて - 4:13


◆プロデュース: Jay Graydon(g, sy)

◆参加ミュージシャン: Steve Lukather/Dean Parks(g), David Foster/Michael Omartian/George Duke/Tom Canning/Larry Williams/(k), Michael Boddicker/Peter Robinson(sy), Abraham Laboriel/Neil Stubenhaus(b), Steve Gadd/Jeff Porcaro(ds), Tom Scott/Lon Price(sax), Jerry Hey(tp), Richard Page/Steve George/Bill Champlin(bv), etc


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント2件

コメントはまだありません

ローリングウエスト  

アルジャロウはBGM的にはよく聴いたのですが、掘り下げて聴きこんだことがないので今度勉強してみます!

2017年05月01日 (月) 11:12

Warm Breeze  

Re: タイトルなし

RWさん、こんにちは。

アルジャロウはBGMには最適ですね。ドライヴにも合うと思いますよ。70年代のアルバムだと、1976年の『Glow』がお薦めです。
RWさんの今回の「My Favorite Songs」の記事は、J ガイルズ・バンドの「堕ちた天使」ですね。拝見します。

2017年05月01日 (月) 18:59