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Warm Breeze

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Crackin' / Special Touch (1978年) - アルバム・レビュー

2020年03月22日
AOR名盤(1978年) 4
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Crackin'の1978年のアルバム『Special Touch』の紹介です。
Crackin' / Special Touch (1978年)
Crackin'は70年代に活動した白人・黒人混成のグループ。メンバーには、後にセッション・シンガーとして活躍するLeslie Smithや、売れっ子プロデューサー・チームとしてRobbie Dupree, Smokie Robinson, The Temptations, Kenny Gなどを手がけるRick Chudacoff & Peter Bunettaが在籍している。もとはNY周辺で活動していたが、西海岸のサン・フランシスコに拠点を移してレコード契約を獲得。70年代後半に4枚のアルバムを残している。

彼らの音楽には明るく豊かなメロディがあり、サウンドはさり気なく洗練されている。ソウルフルな歌声と爽やかなハーモニー、生き生きとした演奏もいい。爽やか(breezy)、華やか、メロウ、ファンキーといった気持ちのいい要素をバランス良く備えた独自のソウル・ミュージックだ。

この『Special Touch』は4作目で、彼らのラスト・アルバムになる。前作に続いてMichael Omartianがプロデュースを担当。Michael Omartianは、2年後にChristopher Crossのグラミー受賞作『南から来た男』を手がける名匠だ。

収録曲はRobbie Dupreeの書いた「Nobody Else」と、Omartian夫妻の書いた「In Between」を除いて彼らの自作。ここから、おすすめの4曲を紹介。

まずは、1曲目の「Double Love」。元気のあるグルーヴィなナンバーで、明るいハーモニーが気持ちいい。力強いベースとドラムスはRick Chudacoff & Peter Bunettaのコンビが担当。軽快なギターはBob BordyとBrian Rayの二人。キーボードはG.T.Clinton。ヴォーカルはLeslie SmithとArno Lucasの二人だが、この曲ではArno Lucasがメイン・ヴォーカルを担当している。

「Too Young」はファンキーとメロウを巧みにブレンドしたCrackin'らしいバラード。憂いを帯びた爽やかなメロディが魅力で、サビの "Too young to care, too old to dare / Too young to share, too old no fair" の美しいハーモニーも甘酸っぱい。バラード系のヴォーカルはLeslie Smithが担当しており、この曲でも伸びやかで艶のあるテナー・ヴォイスで魅せる。

「Nobody Else」はRobbie Dupreeの書いた爽やかなAORナンバー。Robbie Dupreeも80年のデビュー・アルバム『ふたりだけの夜』においてセルフ・カヴァーしている。そのアルバムをプロデュースしたのもBunetta & Chudacoffのコンビで、Crackin'のほとんどのメンバーが参加している。

晴れ晴れとしたメロディと軽快なグルーヴを持つ「Don't Cha Love Me」は "ザ・ライト & メロウ" という感じのアッパーなナンバー。Leslie Smithの滑らかな歌声にWatersの女性二人(JuliaとMaxine)によるエレガントなバック・ヴォーカルが華を添えている。

Omartian夫妻の書いたバラードの「In Between」でも、Leslie Smithの情感豊かな歌唱をたっぷり味わえる。異国情緒のあるラストの「Kalalee」ではファルセットだけで綺麗に歌っており、素晴らしい。

そのLeslie Smithの82年のソロ・デビュー作『Heartache』も、Bunetta & Chudacoffのコンビがプロデュースしている。AOR~ブラック・コンテンポラリーの名作と言える充実した内容で、おすすめだ。

●収録曲
1. Double Love - 3:23
2. Too Young - 3:58
3. Heavenly Day - 4:02
4. Nobody Else - 3:05
5. I Could Be Anything - 3:58
6. I Can't Wait Forever - 4:02
7. In Between - 3:53
8. Don't Cha Love Me - 3:49
9. On The Wing - 4:15
10. Kalalee - 5:07


◆プロデュース: Michael Omartian(k, per, bv)

◆参加ミュージシャン: Leslie Smith/Arno Lucas(vo, per), Bob Bordy/Brian Ray(g), G.T.Clinton(k), Rick Chudacoff(b), Peter Bunetta(ds, per)
with Jay Graydon(sy), Ernie Watts(sax), Julia Waters/Maxine Waters(bv), etc


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント4件

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240

ブライアン・レイ

こんばんは。
私もこのバンド、大好きでした。レスリー・スミスやバネッタ&チューダコフが在籍していたバンドとして有名ですが、個人的にはブライアン・レイに注目!今やポール・マッカートニー・バンドのギタリストとして有名なブライアン・レイ。(恐らく)このバンドに在籍していたブライアンと同一人物かと思ってます。この時もシャープなギターを弾いてましたね。

2017年05月05日 (金) 20:41

Warm Breeze

Re: ブライアン・レイ

240さん、こんばんは。

なるほど!
調べてみたところ、ギタリストのブライアン・レイは確かにポール・マッカートニー・バンドのギタリストと同一人物ですね。
(エアロスミスのスティーヴン・タイラー似ですね…)

初めて知りました! 教えてくださって、ありがとうございます。
クラッキンには前作からの参加ですね。

240さんの『Makings Of A Dream』の記事も拝見しました。

2017年05月05日 (金) 23:04

ローリングウエスト

すごいマニアックな深堀記事・・、このアーティストは全く知りません。凄いですね~
明日からまた会社か~、リハビリが必要と思えますが皆も一緒か・・。また日常に戻らねば・・(苦笑)

2017年05月07日 (日) 19:25

Warm Breeze

Re: タイトルなし

RWさん、こんばんは。

クラッキンはお薦めですよ~
The Doobie Brothersあたりが好きならば、きっと気に入ると思います。

GWも終わってしまいましたね。良い音楽を助けに明日からも頑張りましょう。

2017年05月07日 (日) 23:34