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Warm Breeze

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TOTO / Fahrenheit (1986年) - アルバム・レビュー

2019年05月27日
AOR名盤(1984~1990年) 2
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、TOTOの1986年のアルバム『Fahrenheit』の紹介です。
TOTO / Fahrenheit (1986年)
TOTOはロサンゼルスで活躍していた一流のセッション・ミュージシャンたちが作ったロック・バンド。1977年に結成した彼らはデビュー作の『宇宙の騎士』(78年)からヒットを飛ばし、4作目の『聖なる剣』(82年)では6部門のグラミー賞を受賞するまでに人気と実力を伸ばしている。この『Fahrenheit』は6作目で、現リード・ヴォーカルのJoseph Williamsが初めて参加したアルバム。Josephは映画音楽の作曲家であるJohn Williamsの息子で、TOTOの主要メンバーとは地元の仲間どうしだった。

TOTOの初代リード・ヴォーカルのBobby Kimballは『聖なる剣』の後にバンドを離れ、5作目の『』(85年)では、元TrillionのFergie Frederiksenがリード・ヴォーカルを担当している。その結果、高音でメタリックなFergieの声を生かしたロック色の強い作品になったが、Fergieは1枚でバンドを脱退。Joseph Williamsをリード・ヴォーカルに迎えた本作は、再び『聖なる剣』のAOR路線に回帰している。

Josephのヴォーカルは、湿度を感じさせない爽快な声質。また、歌い回しがとても柔軟なので、ロック、バラード、R&B、レゲエと多彩に変化するTOTOの楽曲を、起伏のある演奏に合わせて器用に歌いきっている。曲作りにおいても、1曲目の「Till The End」を始め、収録曲の半分(1, 2, 4, 6, 8)を手がけた。

「Without Your Love」と「I'll Be Over You」の2曲では、Lukatherがリード・ヴォーカルを担当している。メロディの綺麗なバラードの「I'll Be Over You」は、Billboard Hot 100チャートの11位になるヒットを記録。この曲は、LukatherとRandy Goodrumの共作で、Michael McDonaldの柔らかいバック・ヴォーカルも印象的。R&Bタイプの「Without Your Love」は、ACチャートの7位を記録した。

ラストのジャズ・ナンバー「Don't Stop Me Now」はLukatherとPaichの共作。クールなトランペットはMiles Davisで、TOTOのアルバムにジャズ界の大物が参加したことで話題になった。

他にも、David Sanborn(sax)やTom Scott/Larry Williams(horns), Don Henley/Michael McDonald(bv)など、多彩なゲスト・ミュージシャンを迎えて制作しており、TOTOのアルバムとしては珍しい。前任のリード・ヴォーカルだったFergie Frederiksenも、「Could This Be Love」にバック・ヴォーカルで参加している。

●収録曲
1. Till the End - 5:17
2. We Can Make It Tonight - 4:16
3. Without Your Love - 4:33
4. Can't Stand It Any Longer - 4:40
5. I'll Be Over You - 3:50
6. Fahrenheit - 4:39
7. Somewhere Tonight - 3:46
8. Could This Be Love - 5:14
9. Lea - 4:29
10. Don't Stop Me Now - 3:05


◆プロデュース: TOTO

◆参加ミュージシャン: Joseph Williams(vo), Steve Lukather(g, vo), David Paich(k, bv), Steve Porcaro(sy), Mike Porcaro(b), Jeff Porcaro(ds, per)
with David Sanborn(sax), Michael McDonald/Fergie Frederiksen/Don Henley(bv), Miles Davis(tp), Lenny Castro/Steve Jordan/Jim Keltner/Joe Porcaro(per), Jerry Hey/Tom Scott/Larry Williams(horns), etc

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この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント2件

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グラハムボネ太郎

初めて聴いた時は

なんだよ、せっかくロックしたのにヤワなAORになっちゃったな!っていうのが正直な感想でした。どっぷりのハードロックにハマっていた私でしたからね。それまでのTOTO熱が下がったアルバムでした。後に聴き直してからはかなりの高評価アルバムですけど、あの頃はロック魂ねぇ〜なぁと上目線(笑)

2019年05月31日 (金) 04:58
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: 初めて聴いた時は

ボネ太郎さん、こんにちは。

そうですね~。ロック魂がいい感じに薄れてしまいましたね。実は私も、リアルタイムでTOTOを聴いていたのは『Isolation』までなんです。この『Fahrenheit』から先は2000年以降に聴き直しました。私もハードロック好きでして、86年頃は多分LAメタルなんかを聴きまくってました…

2019年05月31日 (金) 11:04