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Larry Lee / Marooned (ロンリー・フリーウェイ) (1982年) - アルバム・レビュー

2019年08月07日
AOR名盤(1982年) 3
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Larry Leeの1982年のアルバム『Marooned / ロンリー・フリーウェイ』の紹介です。
Larry Lee / Marooned (ロンリー・フリーウェイ) (1982年)
Larry Leeは米カントリー・ロック・バンドのThe Ozark Mountain Daredevils (O.M.D.) の元メンバー。1972年のバンド結成からドラマーやソングライターとして活躍し、82年にバンドを辞めている。O.M.D.の最大のヒットになった「Jackie Blue」(75年, 米3位)はLarryの手がけた曲だ。

この『Marooned』はLarry Leeの唯一のソロ・アルバム。ジャケットのカラフルで爽やかなイラストは鈴木 英人氏によるデザインで、日本盤向けに制作されたもの。同じ年に発売された山下達郎の名作『』のイラストとよく似ていて、夏、若者、ドライヴといったイメージにぴったり。オリジナルのジャケットはLarry本人を写したシックなデザインで、秋の気配を感じさせる。
Larry Lee / Marooned (オリジナル・フロント・カヴァー)
アルバムの内容はポップで爽やかなAORで、日本盤のジャケットに合っている。Larryは6曲(3, 5, 6, 8-10)を書いており、このうちの2曲(9, 10)はO.M.D.時代のヒット曲「Jackie Blue」を一緒に書いたSteve Cashとの共作だ。

1曲目の「Waiting To Let Go」は、キリリとしたピアノのイントロから爽やかなロック・ナンバーへと変わる。甘酸っぱさのあるLarryのヴォーカルや、伸び伸びと弾くJon Goinのギターの音が気持ちいい。Jon GoinはWilson Brothersの『Another Night』(79年)のタイトル曲でも、印象に残るギター・ソロを弾いている。

ポップで明るい「Don't Talk / ロンリー・フリーウェイ」はアルバムの邦題になり、91年の邦画『波の数だけ抱きしめて』にも使われた。全米チャートでは81位どまりだったが、The Shadowsのリード・ギタリストのHank Marvinが同年のアルバム『』でこの曲を歌い、UKチャートの49位になっている。

落ち着いたバラードの「The Best Is Yet To Come」は、英国人ソングライターのClifford T. Wardの作。女優のPatty Weaverが同年のアルバム『』で歌うなど、多くのアーティストにカバーされた名曲だ。Clifford T. Wardのセルフ・バージョンは83年のアルバム『』で聴くことができる。

「Only Seventeen」や「Just Another Girlfriend」のようなカジュアルでポップな曲を聴くと、80年代という感じがする。「Only Seventeen」も英国人ソングライターのAlan Tarneyの作。この人は、A-haの84年の大ヒット曲「Take On Me」のプロデューサーでもある。

ラストの「Hang On」はビターな味わいのメランコリックなナンバー。エレピの優しい音とギターの乾いたカッティングの音が気持ちよく、クール・ダウンにちょうどいい。

本作以降は再びフォーク/カントリー・シーンへと戻ったようで、2000年以降は元O.M.D.のRandle ChowningとBeyond Reachというユニットを組み、2005年, 2011年, 2014年にアルバムを発表している。

●収録曲
1. Waiting To Let Go - 4:24
2. Don't Talk / ロンリー・フリーウェイ - 3:19
3. Marooned / ひとりぼっちのアフタヌーン - 5:01
4. The Best Is Yet To Come / 乾いた季節 - 3:05
5. Number One Girl / 君はナンバー・ワン - 3:34
6. Satisfaction Guaranteed (I Could Give You Love) / サティスファクション - 3:19
7. Only Seventeen - 4:04
8. Hollywood / 哀しみハリウッド - 4:58
9. Just Another Girlfriend / アナザー・ガールフレンド - 3:14
10. Hang On - 3:49


◆プロデュース: John Ryan

◆参加ミュージシャン: Jon Goin(g), Nicky Hopkins(k), Gabriel Katona(sy), David Hungate(b), Mike Baird(ds), Lenny Castro(per), David Sanborn(sax), Bill Champlin/Tom Kelly/Richard Page/Rick Danko/Rosemary Butler(bv), etc


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント3件

コメントはまだありません

ローリングウエスト

このジャケットアルバムはよく見た記憶があるのですが、ラりー・りーは良く知りませんでした。カントリー・ロック・グループは大好きなので今度聴いてみます。ご紹介ありがとうございました。

2017年07月05日 (水) 06:28

ローリングウエスト

あっ「Don't Talk / ロンリー・フリーウェイ」の人でしたか!よく知ってました!

2017年07月05日 (水) 06:30

Warm Breeze

Re: タイトルなし

RWさん、こんにちは

そうです!「Don't Talk / ロンリー・フリーウェイ」の人です。ジャケットも割と有名ですよね。このアルバムの音は眩しいようなAORですが、フォーク/カントリーの影響を何となく感じます。この人の本来の立ち位置はそちらなのだろうと思います。

2017年07月05日 (水) 10:07