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Warm Breeze

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Lee Ritenour / RIT (1981年) - アルバム・レビュー

2019年12月21日
AOR名盤(1981年) 13
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Lee Ritenourの1981年のアルバム『RIT』の紹介です。
Lee Ritenour / RIT (1981年)
Lee RitenourはLA出身の人気ギタリスト。70年代にセッション・ギタリストとして活動をスタートし、1976年に『』でソロ・デビュー。90年代にはBob James(k), Nathan East(b), Harvey Mason(ds)とFourplayを結成して活動するなど、ジャズ/フュージョン・シーンを中心に活躍している。

この『RIT』は10枚目のソロ・アルバム。最初の4曲がヴォーカル曲になっており、そこでは無名の実力派だったEric Taggがヴォーカリストとしてフィーチャーされている。

Eric Taggは、今やAORやフリー・ソウルにおいて人気のあるミュージシャン。アメリカ生まれだが、20歳の時にオランダで音楽活動を始め、最初の2枚のアルバムをオランダで発表している。1作目の『Smilin' Memories』(75年)にはLee Ritenourがギタリストとして参加しており、それが『RIT』でのEric Taggの起用につながった。

Eric Taggはソングライターとしても非凡な才能を発揮している。1曲目の「Mr. Briefcase」では、作詞・作曲をEric Taggが担当。颯爽としたAORナンバーで、Eric Tagg(vo), Lee Ritenour(g), David Hungate(b), Jeff Porcaro(ds), David Foster(k)による演奏もフレッシュ。

続く「(Just) Tell Me Pretty Lies」と「No Sympathy」では、作詞をEric Tagg、作曲をLee Ritenourが担当。「Tell Me Pretty Lies」がファンキーなディスコ調なのに対し、「No Sympathy」はムードのあるスロー・ナンバー。Litenourの柔らかいギターとTaggの温かいヴォーカルが美しく響きあう。

4曲目の「Is It You?」は、AORのお手本のような洒落たナンバー。爽やかでスウィートなこの曲は、作詞をEric TaggとBill Champlin、作曲をLee Ritenourが担当し、アレンジも洗練している。Eric Taggの歌声には天性の湿度と温もりがあって、ソウル・フィーリングのある歌い方も実に気持ちいい。この曲はBillboard Hot 100チャートの15位を記録するヒットになり、Ritenourの知名度を一気に上げた。

残りはポップなギター・インスト曲になっており、「(You Caught Me) Smilin'」を除いてRitenourの作。「Smilin'」は、Sly & The Family Stoneの71年のアルバム『』からの選曲で、Louis Johnsonのベース、Litenourのギター、そしてBill Champlinのバック・ヴォーカルがファンキーなノリを見せる。

アルバムはBillboard 200チャートの26位になり、Lee Ritenourのアルバムの中では一番売れた。ポップ・オリエンテッドな本作の成功を受け、Ritenourは続編の『RIT/2』を82年に発表。ここでもEric Taggのヴォーカルがフィーチャーされ、84年の『』まで、この路線が続く。

なお、Eric Taggの3作目は『Dreamwalkin'』というタイトル。日本のみで発売されたアルバムで、Lee Ritenourがプロデュースを担当している。アルバム・タイトルは、『RIT』5曲目の「Dreamwalk」から取ったようだ。

●収録曲
1. Mr. Briefcase - 3:20
2. (Just) Tell Me Pretty Lies - 4:13
3. No Sympathy - 4:43
4. Is It You? - 4:25
5. Dreamwalk - 1:43
6. Countdown (Captain Fingers) - 4:21
7. Good Question - 3:41
8. (You Caught Me) Smilin' - 4:08
9. On The Slow Glide - 4:10
10. No Sympathy (Reprise) - 1:56


◆プロデュース: Lee Ritenour(g), Harvey Mason(ds, per), David Foster(k)

◆参加ミュージシャン: Eric Tagg(vo), Don Grusin/Greg Phillinganes/Greg Mathieson/Richard Tee(k), Abraham Laboriel/Louis Johnson/David Hungate/John Pierce(b), Jeff Porcaro/Alex Acuna(ds), Paulinho Da Costa/Steve Forman(per), Jerry Hey(tp), Bill Champlin(bv), etc


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント13件

コメントはまだありません

ゆういち

このアルバムはたしか…

このアルバムは2014年にワーナーのJazz/Fusion1000シリーズ中に入っていて、1080円で再発してました。他に、Rit2も再発されたはず。
参考程度にどうぞ。

2017年04月03日 (月) 15:34

Warm Breeze

Re: このアルバムはたしか…

ゆういちさん、こんにちは。

その通りですね。「AORの名盤 330選」の情報が古いので、アップデートしておきます。
ありがとうございます!

2017年04月03日 (月) 16:31

ゆういち

Re:Warm Breeze さん

わざわざ返信ありがとうございます。
自分はAORが好きな中学生です。
よろしくお願いします。

2017年04月04日 (火) 11:49

うさこ

お久しぶりです

このアルバム持ってるんですけど、
最近聴いてなかったです。
バックがまた豪華ですね!
Is It You?は名曲だと思います(^_^)
この人、杏里と結婚してたんでしたっけ?

2019年12月28日 (土) 22:19
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: お久しぶりです

こんばんは、お久しぶりです。

杏里さんとの婚約のことは知りませんでした… ^^;
2005年に婚約を発表したようですが、その後に破棄したようですね。杏里の2005年のアルバム『Sol』のプロデュースをRitenourが担当していますね。

2019年12月29日 (日) 00:54

Rooster.Cogburn

ジャケ買い、クレジット買い

当時、ジャケ買い+クレジット買いした代表的なアルバム。特にクレジット(参加ミュージシャン)を見て「悪いはずがない」と思って買いました。大当たりでした。
1987年のGWにリトナーとフォスターのジョイントライブがあって、2人を同時に堪能しました。同時期シカゴも来日していてそちらも堪能した正にゴールデンな週でした。

2020年04月12日 (日) 00:12
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: ジャケ買い、クレジット買い

Rooster.Cogburnさん、コメントありがとうございます。

参加ミュージシャン、豪華ですよね~。

ちなみに、正規版ではなさそうですが、87年のライヴを収録したと思われる『Lee Ritenour & David Foster / Live Coors Live 1987』というアルバムがありますね。ヴォーカリストとしてTim Feehanがステージに立ったようで、これまた興味深い顔ぶれです。素敵な思い出ですね~。

2020年04月12日 (日) 06:50

Rooster.Cogburn

Warm Breezeさん、こんにちは。

87年のライヴを収録したと思われる『Lee Ritenour & David Foster / Live Coors Live 1987』というアルバムがありますね。

それ知ってます。それは結局、FM東京が収録した音源なのかな。自分も放送時にエアチェックしたカセットテープは持ってたけど、当時住んでいた場所がFMの難聴取地区だったのでノイズだらけで、残念ながらまともに聞ける代物ではなかった。ほとんど聞くことなく処分してしまったかも。

ショーは、アサヒビールがCoorsのOEMでの国内販売開始を記念するイベント的なコンサートでした。
David Fosterがステージに立つということで盛り上がっていたと思います。
TVスポットも2種類あったし、かなり力は入れていたと思う。

当日は、開演直前まで会場の前でアメリカンなイベントをやっていて、そこでクアーズを飲みながら遊んで待つ趣向でした。また、リハーサルを直前まで念入りにやっていて、その音が外に漏れてくるので、「ああ、この曲演るのね。」と本番を期待しながら待ちました。

シカゴと来日が被ってたことは書きましたが、互いのショーに飛び入りするサプライズもあったらしいですよ。残念ながら私の観た日は違いましたので詳細は語れませんが。

2020年04月12日 (日) 14:00

hiroo

Is It You?

Phil Perryが好きでYouTubeでこのナンバーのライブ音源を見ました。いつもどおりのPhil Perryが汗かき熱唱でしたが・・・原曲が気になりアルバム購入。原曲は爽やかでこれもいいですね。

2020年04月22日 (水) 12:08
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: Is It You?

hirooさん、コメントありがとうございます。

Phil Perry、ノーマークでした。さっそくhirooさんのブログで、Phil Perryの歌う「Is It You?」の映像を観ました。素晴らしいシンガーですね。汗をたっぷりかいて歌ってますが(笑)、気持ちのいい歌いっぷりです。Lee Ritenourとのセッションも多いみたいですね。教えて下さって、ありがとうございます。

2020年04月22日 (水) 23:09

Rooster.Cogburn

To Warm Breezeさん

hirooさん、Warm Breezeさん、こんにちは。

>hirooさん
懐かしい映像ありがとうございます。久し振りに鑑賞しました。
今は亡き、カルロス・ヴェガの小気味よいドラムが懐かしい。

私は、Phil Perry初体験が東京でのLiveだったという幸運に恵まれました。
この映像とは若干メンバーが違いますが、全体イメージはこんな感じです。
"Sunset Drivers"の熱唱が記憶に残ってます。

>warm Breezeさん
Phil PerryとLee Ritenourの共演が増えるのが、このライブ以降ですよね。
私は、PhilのヴォーカルをGRPのLee Ritenour作品でたくさん聴きました。
ただ、ライブではメインなのにスタジオではバックが多いのが残念。
そんな扱いでも「Earth Run」の"If I Dreamin'"はPhilがメインで歌っているのでよく聴いています。
ライブのような熱唱曲ではない(スタジオで汗をかいているのは想像できます)ですが、後半モーリス・ホワイトが絡んでなかなか良いです。

1991年のソロ・デビュー作(全米SoulチャートでNo.1というPopで売られていたので、迷わず買いました)まではよく聴いていましたが、その後はあまり聴いていません。

2020年04月23日 (木) 13:12
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: To Warm Breezeさん

Rooster.Cogburnさん、コメントありがとうございます。

『Earth Run』はRitenourの86年のアルバムですね。「If I'm Dreamin'」、視聴してみました。ボーカルもコーラスも気持ちいいですね。Maurice Whiteの他にエアプレイのTommy Funderburkも参加しているみたいですね。

Phil Perryのデビュー作は『The Heart Of The Man』でしょうか。参加ミュージシャンが豪華ですね! 選曲もナイスです。Fosterのデビュー作のタイトル・ソング(「The Best Of Me」)もセレクトしてますね。

2020年04月24日 (金) 09:03

Rooster.Cogburn

Warm Breezeさん、こんにちは。

>エアプレイのTommy Funderburkも参加しているみたいですね。

すっかり忘れてましたが、そうでしたね。

>Phil Perryのデビュー作は『The Heart Of The Man』でしょうか。
そうです。それです。

ところで、"The Best of Me"ってヒット曲ではないのに意外とカバーされてますよね。
探すと結構出てくるので、たまにプレイリスト作って聴いてますが、
私はフォスター本人のオリジナルを夏の終わりに聴くのが好きです。
Phil Perryバージョンは、フォスターのオリジナルに近いですね。

2020年04月24日 (金) 11:04