洋楽中心生活
Warm Breeze

音楽は心の糧、生活のサプリメント。洋楽を中心に極上の音楽との生活を綴ります。

Ben Sidran / The Cat And The Hat (1979年) - アルバム・レビュー

2018年10月09日
AOR名盤(1979年) 0
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Ben Sidranの1979年のアルバム『The Cat And The Hat』の紹介です。
Ben Sidran / The Cat And The Hat (1979年)
Ben Sidranはイングランドのサセックス大学の博士号をもち、音楽や特にジャズに対する造詣が深いことから "ドクター・ジャズ" の異名をもつミュージシャン。Steve Miller Bandのメンバーでもあり、1969年~70年、87年~91年にキーボード奏者を務めている。ソロ・アルバムは71年から出しており、この『The Cat And The Hat』は9作目。

本作は、ジャズ・スタンダードに歌詞をつけ、スタイリッシュなポップ・ナンバーに再生した素敵なアルバム。ジャズに対するBen Sidranの愛とリスペクトが溢れている。

プロデュースをBen SidranがMike Mainieriと共同で実施。二人は「Give It To The Kids」も書き下ろしている。John Coltrane作の「Like Sonny」を除く全曲に歌詞がついているが、その多くはジャズ・スタンダードにBen Sidranが新しい歌詞を書いたもの。

例えば「Ask Me Now」はThelonious Monk、「Minority」はG. G. Gryce、「Blue Daniel」はFrank Rosolinoの曲。また、ラストの「Seven Steps To Heaven」はMiles DavisとVictor Feldmanの共作だ。

どの曲も洒落たアレンジで新しい命を吹き込まれており、古さを感じさせない。Ben Sidran曰く、「ビバップ・スタンダードとダンス・グルーヴを組み合わせる、という私の夢を実現させたもの」とのこと。Ben Sidranの歌い口も軽妙で、インテリジェンスに溢れている。

参加ミュージシャンの顔ぶれは華やか。ギタリストにはLee RitenourとBuzzy Feiten、ドラムスにSteve Gadd、サックス奏者にMichael Brecker, Tom Scott, Joe Henderson等が揃い、バック・ヴォーカルにはLuther VandrossやMike Finniganがいる。

ハイライトはラストの「Seven Steps To Heaven」。Steely Danの「Aja」に匹敵するSteve Gaddの名演を聴くことができ、それを目当てにアルバムを手にする人も多いとか。

77年のアルバム『The Doctor Is In』も、おすすめ。上質な "ジャズっぽいポップ・アルバム" で、本作の布石になっている。

●収録曲
1. Hi-Fly - 4:57
2. Ask Me Now - 4:08
3. Like Sonny - 4:38
4. Give It To The Kids - 4:24
5. Minority - 3:24
6. Blue Daniel - 3:52
7. Ballin' The Jack - 4:26
8. Girl Talk - 3:11
9. Seven Steps To Heaven / 天国への7つの階段 - 4:10


◆プロデュース: Mike Mainieri(vib, k), Ben Sidran(vo, k)

◆参加ミュージシャン:Lee Ritenour/Buzzy Feiten(g), Don Grolnick(k), Abraham Laboriel(b), Steve Gadd(ds), Paulinho Da Costa(per), Michael Brecker/Tom Scott/Joe Henderson/Jim Horn(sax), Jerry Hey(tp), Luther Vandross/Mike Finnigan/Max Gronanthal(bv), etc


関連記事
この記事が参考になりましたらクリックをお願いします。

気に入ったらシェア!

Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント0件

コメントはまだありません