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Warm Breeze

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Dave Mason / Split Coconut (1975年) - アルバム・レビュー

2020年07月05日
AOR名盤(1974~1976年) 2
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Dave Masonの1975年のアルバム『Split Coconut』の紹介です。
Dave Mason / Split Coconut (1975年)
Dave Masonはイングランド出身のギタリストであり、シンガー・ソングライター。1967年にSteve Winwood等とロック・バンドのTrafficを結成したり、90年代の前半にはFleetwood Macのメンバーにもなっているが、誰かのバンドのメンバーであるよりはソロを好むようで、多くのミュージシャンとのセッション・ワークをこなしながら、ソロ活動を軸にキャリアを積んでいる。

アルバムはこれまでに20枚ほどを発表しており、この『Split Coconut』は6作目。シングル・ヒットはないが、ビルボードのアルバム・チャートでは最高位37位をマークしている。

収録された曲は、Buddy Hollyの書いた59年のナンバー「Crying, Waiting, Hoping」のカヴァーとMaureen Gray作の「Two Guitar Lovers」を除いて、Dave Masonのオリジナル。

アルバムのタイトルやフロント・カヴァーからはトロピカルなサウンドをイメージするが、そういう雰囲気の曲はカリプソ風の「Crying, Waiting, Hoping」ぐらいで、穏やかに晴れた日の洗濯物のように気持ちよく乾いたサウンドになっている。

ここから、おすすめの4曲をピック・アップ。

まずは、ファンキーでノリの良い「Split Coconut」。"Split~ Coconut~" のフレーズを繰り返すインスト曲で、バック・バンドのJim Krueger(g), Gerald Johnson(b), Rick Jaeger(ds)等と息の合った演奏を繰り広げる。2分ほどすると、ハンド・クラップのパリッとした音を合図にDave Masonのギター・ソロがスタート。Masonのギターの音は自由で開放感に溢れていて、とても気持ちいい。

シングル・カットされた「You Can Lose It」も風通しのいい爽やかなナンバー。Dave MasonはSteel Guitarを弾いていて、綺麗な音色を気持ちよく響かせる。温かいバック・コーラスはDavid CrosbyとGraham Nash。二人はこの曲を含む4曲(3, 4, 6, 7)に参加している。

「Two Guitar Lovers」はDerek and the Dominosのような味わいの渋いナンバー。タイトルのようにJim Kruegerとのツイン・ギターをフィーチャーしており、バック・コーラスもDavid CrosbyとGraham Nashのツイン。終わりの1分半ほどはツイン・ギター & コーラスの織りなす豊かなアンサンブルになり、至福の音を奏でる。「Give Me A Reason Why」も渋いナンバーだが、そちらではJim Kruegerがギター・ソロを担当した。

「Crying, Waiting, Hoping」とラストの「Long Lost Friend」には、メジャーになる前のThe Manhattan Transferが参加。後のマントラのような華麗なコーラス・ワークではなく、シンプルなバック・コーラスでの参加だ。「Long Lost Friend」におけるDave Masonのギターがまた素晴らしく、エフェクトを効かせたフレーズや哀愁味のある泣きのソロを迸るように弾いている。

バック・バンドのメンバーうち、ギタリストのJim Kruegerは後にLes Dudek, Mike FinniganとDFK(The Dudek Finnigan Krueger Band)を結成し、80年に唯一のアルバム『D.F.K.バンド・デビュー』を残している。骨太で躍動感のあるアメリカン・ロックをたっぷり味わえる内容で、おすすめだ。

●収録曲
1. Split Coconut - 3:39
2. Crying, Waiting, Hoping / 恋のまちぼうけ - 2:43
3. You Can Lose It / 冷たい女 - 3:04
4. She's A Friend - 2:54
5. Save Your Love - 4:17
6. Give Me A Reason Why / 理由なき別離 - 5:01
7. Two Guitar Lovers - 3:33
8. Sweet Music - 3:21
9. Long Lost Friend / 故き友のように - 4:26


◆プロデュース: Dave Mason(vo, g), Bruce Botnick

◆参加ミュージシャン: Jim Krueger(g), Jai Winding/Mark Jordan(k), Gerald Johnson(b), Rick Jaeger(ds), The Manhattan Transfer/David Crosby/Graham Nash(bv)


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

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ローリングウエスト

デイヴ・メイスンやスティーヴ・ウィンウッド、伝説のトラフィックのメンバーは1970年からミュージックライフでビッグネームと意識しながらもとうとう聴かずじまいで終わった死角s-てぃすとです。彼の知っている曲と言えば「we Just Disagree」「 every woman」くらいしか知らない情けない小生です。これからもっと勉強しなければと思っています。

2016年12月13日 (火) 22:51

Warm Breeze

トラフィック

「We Just Disagree」、渋い曲ですよね。この曲が入っている『Let It Flow』も素晴らしいアルバムだと思います。
トラフィックやスティーヴ・ウィンウッドって、ちょっと地味なんですかね。私もあまり手が届いてません…

2016年12月14日 (水) 12:20