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Warm Breeze

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Al Jarreau / Jarreau (1983年) - アルバム・レビュー

2019年03月25日
AOR名盤(1983年) 2
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Al Jarreauの1983年のアルバム『Jarreau』の紹介です。
Al Jarreau / Jarreau
Al Jarreauは卓越したヴォーカル・テクニックを持つアメリカのジャズ・シンガー。ソフトで軽やかな歌声と高度なパーカッシヴ・ヴォーカルを自在に繰り出すスタイルで人気を集め、ジャズとポップの両方のジャンルをまたいで活躍した。

1975年にアルバム・デビューしており、この『Jarreau』は6枚目のスタジオ・アルバム。80年代に入ってからの4作品、『This Time』(80年), 『Breakin' Away』(81年), 本作(83年), 『High Crime』(84年)をプロデュースしたのはJay Graydonで、いずれも素晴らしいクオリティのAORアルバムになっている。

全曲が書き下ろしで、作者の顔ぶれがとても豪華。Al Jarreau, Jay Graydon, David Fosterの共作が2曲(1, 4)、Jarreau, Graydon, Tom Canning(アシスタント・プロデューサー)の共作が3曲(5, 6, 9)、Pagesの二人とJohn Langで1曲(3)などとなっている。ポップで華やいだメロディの曲が多く、サウンドも隅々まで磨かれていて、とても上品な聴き心地。

「Mornin'」はBillboard Hot 100チャートの21位をマークするヒットとなり、Al Jarreauを代表する1曲になった。イントロの軽やかなリズムとメロディを聴くと、Michael JacksonとPaul McCartneyのヒット曲「Girl Is Mine」(82年, 米2位)を思い出す。どちらもJeff Porcaroがドラムスを演奏しており、柔らかくてシャープなグルーヴはJeffならでは。曲のフェード・アウトにかけては、得意のパーカッシヴ・ヴォーカルも聴くことができる。

Pagesの二人が書いた「I Will Be Here For You」は繊細なメロウ・バラード。副題の "Nitakungodea Milele" はスワヒリ語で、「永遠にあなたを愛します」という意味らしい。美しいバック・ヴォーカルはPagesではなく、Al Jarreau本人。また、柔らかいタッチのドラムスはJeff Porcaroではなく、Steve Gaddの演奏である。

「Black And Blues」や「Trouble In Paradise」では、Jay Graydonも得意の華やかなギター・ソロを披露。Jerry Hey等によるホーンもアルバムの随所でシャープに鳴り響いて、曲を華やかに盛り上げている。

Al Jarreauは2017年2月に76歳で他界した。2017年のツアーも予定されていたようだが、亡くなる数日前のHPには、残りのコンサートの中止と、これまでの50年に及ぶツアーへの謝辞が綴られている。最後まで歌うことを続けた偉大なヴォーカリストだ。

●収録曲
1. Mornin' - 4:13
2. Boogie Down - 4:12
3. I Will Be Here For You (Nitakungodea Milele) / 君故に - 4:16
4. Save Me - 6:30
5. Step By Step - 4:25
6. Black And Blues - 4:48
7. Trouble In Paradise - 3:46
8. Not Like This - 2:36
9. Love Is Waiting / 愛を待ちわびて - 3:45


◆プロデュース: Jay Graydon(ar, g, k), Tom Canning(ar, k)

◆参加ミュージシャン: David Foster/Michael Omartian/Greg Mathieson(ar, k), Steve George/Robbie Buchanan(k), Abraham Laboriel(b), Jeff Porcaro/Steve Gadd(ds), Victor Feldman(per), Bill Champlin/Richard Page(bv), etc


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント2件

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Rooster.Cogburn

Warm Breezeさん、こんにちは。

私もBlack And Bluesのギターソロ大好きです。

速弾きするわけでもない。周りを見ずに独りよがりなソロを披露するわけでもない。その曲に最もあった方法でソロをきめる。そんなところが理由でJay Graydonが大好きです。

よくもまあ、ギターとボーカルで掛け合いするとか思いつくものだ。
アル・ジャロウだから、というところに落ち着きそうだけど。

2020年04月12日 (日) 16:40
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: タイトルなし

Rooster.Cogburnさん、コメントありがとうございます。

Jay Graydonはプロデューサーであるだけに、ギターを弾く際も曲やアーティストの良さを引き立たせる役割をしっかり果たしていますよね。一方で自分が主役のときには個性や力量を存分にアピールしますし。プロの仕事という感じがしますね。

2020年04月12日 (日) 23:04