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Chicago / Hot Streets (1978年) - アルバム・レビュー

2019年03月27日
AOR名盤(1978年) 0
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Chicagoの1978年のアルバム『Hot Streets』の紹介です。
Chicago / Hot Streets (1978年)
Chicagoは60年代後半から息の長い活動を続けるアメリカのロック・バンド。70年代前半までのChicagoには "社会派のブラス・ロック・バンド" というイメージがあるけれど、David Fosterとコラボレートした80年代には、"ブラス・セクションを有する洗練されたAORバンド" に装いを変えている。この『Hot Streets』は、バンドの転換期ともいえる時期の作品。

この年の1月に、バンドの創設メンバーで、ギターとヴォーカルを担当していたTerry Kathが不慮の事故で亡くなった。このアルバムはKathの没後にレコーディングされているが、不思議と暗い曲がなく、穏やかで明るい内容になっている。

メンバーは、Peter Cetera(b, vo), Robert Lamm(k, vo), Donnie Dacus(g, vo), Laudir de Oliveira(per), Danny Seraphine(ds)に、ブラス・セクション担当のLee Loughnane(tp), James Pankow(tb), Walter Parazaider(woodwinds)を加えた8名。Kathの後任ギタリストのDonnie Dacusは、躍動感のあるジャケットの左端でジャンプしている若者で、このとき27歳。Dacusは「Take A Chance」と「Ain't It Time」のリード・ヴォーカルも担当している。

その「Take A Chance」は、本作一押しの名曲。Dacusの爽やかな歌声はほのかに甘くて、後半からエンディングにかけてのギター・ソロも、甘酸っぱい哀愁のある素敵な音を出している。ちなみに、Billy Joelの同年のヒット曲「My Life」(米3位)で聴くことのできるフレッシュなバック・ヴォーカルは、DacusとPeter Ceteraだ。

本作からは、「Alive Again」「No Tell Lover」「Gone Long Gone」の3曲がシングル・カットされ、最初の2曲は全米14位のヒットを記録した。「No Tell Lover」はメロウで爽やかなバラード。ヴォーカルは "Cetera, with Dacus" となっていて、Ceteraの声が前面に出ている。

「Little Miss Lovin'」にはBee Geesがバック・ヴォーカルで参加した。Gibb兄弟のハイ・トーン・ヴォイスの存在感が強くて、Ceteraの歌声もいつもよりは印象が薄い感じ。また、Robert Lammがリード・ヴォーカルをとった「Love Was New」にはDacusの歌う別バージョンがあって、CDのボーナス・トラックになっている。大人っぽいLammに対して、Dacusの歌声はスウィート。

Dacusは次のアルバム『Chicago 13』(79年)までバンドに在籍した。この頃のChicagoはセールス面ではふるわなかったが、David Fosterをプロデューサーに迎えた『16 / ラヴ・ミー・トゥモロウ』で完全復活する。Donnie Dacusには、バンドの低迷期をしっかり支えて爽やかに去っていったナイス・ガイの印象がある。

●収録曲
1. Alive Again - 4:17
2. The Greatest Love On Earth - 3:13
3. Little Miss Lovin' - 4:32
4. Hot Streets - 5:12
5. Take A Chance - 4:35
6. Gone Long Gone - 3:55
7. Ain't It Time - 4:08
8. Love Was New - 3:32
9. No Tell Lover - 4:15
10. Show Me The Way - 3:18


◆プロデュース: Phil Ramone, Chicago

◆参加ミュージシャン: David "Hawk" Wolinski(k), Blue Weaver(k), Barry, Robin & Maurice Gibb(bv)


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この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

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