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Warm Breeze

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Le Roux / So Fired Up (1983年) - アルバム・レビュー

2019年04月13日
Rock / Pops名盤(80年代) 4
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Le Rouxの1983年のアルバム『So Fired Up』の紹介です。
Leroux / So Fired Up (1981年)
Le Roux(ル・ルー)は1978年にルイジアナ州で結成されたロック・バンド。当初はバンド名に "ルイジアナ" を付けて、Louisiana's Le Rouxを名乗っていたが、80年代になってからはLe Rouxに変えている。結成メンバーは、Jeff Pollard(vo), Tony Haselden(g), Leon Medica(b), David Peters(ds, per), Rod Roddy(k), Bobby Campo(horns, violin)の6人で、Jeffがバンドの中心であった。

この『So Fired Up』はLe Rouxの5作目。前作の『Last Safe Place』を発表後にJeffとBobbyの2人がバンドを離れ、代わりにFergie Frederiksen(vo)とJim Odom(g)が加わっている。

Fergie Frederiksenは、Bobby Kimballに代わるTOTOの2代目のリード・ヴォーカリストとして有名。TOTOの84年のアルバム『』のリード・ヴォーカルを担当し、1枚でTOTOを脱退している。Le Rouxの加入前はプログレ・ハードのTrillionに在籍しており、そこも78年のアルバム『』のみで脱退。基本的に、居場所を構えないところがある。

本作はAORというよりはメロディアス・ハードのアルバム。よく練られたメロディアスな曲を揃えていて、演奏も心地よくハード。だが、何よりも印象に残るのはFergie Frederiksenの超個性的かつ強力なヴォーカルであり、TOTOの『Isolation』と同じように、アルバムのカラーを決めている。

このアルバムからは、キャッチ-な「Carrie's Gone」がシングル・カットされ、全米79位をマークした。この曲は、Fergie Frederiksenの別れた彼女を題材にしたもので、その女性とは、後に女優として活躍するCarrie Hamilton。当時Carrieは19歳なので、31歳だったFergieとはひと回りも違う。

「Wait One Minute」は唯一のバラードで、Journeyの「Who's Crying Now」やForeignerの「Waiting for a Girl Like You」のような熟したメロディがロマンティック。メタリックなFergieの声はバラードに向かないと言われるが、この曲での情感を込めた歌唱はなかなか魅力的だ。

このアルバムにはAmbrosiaのDavid Packも参加していて、「Carrie's Gone」と「Turning Point」の2曲でバック・ヴォーカルを担当している。Le Rouxはこの後に一旦解散するが、85年に活動を再開。今も活動を続けており、本作のメンバーのTony(g), Jim(g), Rod(k)は健在だ。

●収録曲
1. So Fired Up - 4:41
2. Lifeline - 4:37
3. Let Me In - 4:02
4. Yours Tonight - 3:48
5. Line On Love - 3:45
6. Carrie's Gone - 3:54
7. Wait One Minute - 4:36
8. Turning Point - 5:03
9. Don't Take It Away - 3:22
10. Look Out - 4:18


◆プロデュース: Leon Medica(b, bv)

◆参加ミュージシャン: Tony Haselden(g, vo), Fergie Frederiksen(vo), Jim Odom(g, bv), Rod Roddy(k, bv), David Peters(ds, per, bv)
with David Pack(bv)


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Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント4件

コメントはまだありません

Rooster.Cogburn

TRILLIONも良いよ

ファーギー懐かしいな。
腰の落ち着かない人だったけど、亡くなってしまうと残念です。

私もLe Rouxを聴いたのは、AOR CITY 1000が初めてです。LPすら見たことないです。

そんな感じなのでファーギーについては『Isolation』まで存在すら気付いていません。Isolationの後、偶然Trillionのデビュー作を中古の輸入盤(Epicの刻印入り便箋に英文タイプでバンドのプロフィールが書いてあるものが入ってた。貴重盤だったかも?)で手に入れたので、それはよく聴きました。Le Rouxは80年代の音してますね。Trillionは70年代らしいロックバンドのサウンドです。ファーギーの声もスッキリしていて、曲は意外にPopで私は好きでした。

2020年05月29日 (金) 20:53
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: TRILLIONも良いよ

Rooster.Cogburnさん、コメントありがとうございます。

『Trillion』、私はネットでの視聴のみでCDは持っていないのですが、やはりマストですかね。以前は入手困難なCDでしたが、今は普通に手に入りますね。

それにしてもファーギーの声は個性的ですね。TOTOの『Isolation』なんかは、ファーギーのアルバムといっても過言ではないほど個性が突出しています。亡くなったことが惜しまれますね。

2020年05月30日 (土) 00:04

Rooster.Cogburn

Trillionは、ファーギーが好きならマストだと思いますよ。

ファーギーが個性的で、『Isolation』はファーギーのアルバムという意見に私も同意します。ただ歌ってもらっただけでなく、曲作りから参加した初メジャー作品に、本人が感じたやりがいも尋常ではなかったと思います。

また、声質はハイトーンでパワフル。正にハードロック向きの声なので、『Isolation』はこの人に合わせて作られたと言い切って良いと思います。昨日今日で繰り返し何度も聴いてますが、「Angel don't cry」「Mr.Friendly」「Change of heart」等はファーギー以外ではダメと思わせるフィット感です。

ファーギーは、コンサートでもハイトーンで押しまくるのですが、TOTOの既存曲、例えば「Hold the line」の歌唱ではハッキリと物足りなさを感じました。初代や三代目に比べると器用さで少し劣っていたのでしょう。

しかし、この方、ペイチのピアノの上からバク宙するなど、アクション(身軽さ)では、凡そTOTOのボーカルとは思えないことをしてくれる人でした。元体操選手という話を聞いて納得しましたけど。

そんなファーギー参加の『Isolation』ですが、ボーカル交代&再録音による録音スケジュールの変更で発生した空き時間で、ジェフとルカサーは、ポール・マッカートニーの映画『ヤア!ブロードストリート』のサウンドトラックの収録に参加してます。映画本編にも出演していますよ。

この世代のミュージシャンにとって、ビートルズは憧れ以上の存在なので張り切って録音に望んだみたいです。また、ポール本人からビートルズの録音スタイルについてあれこれ聞いたようで、『Isolation』の録音でも幾つか試したと言ってました。


2020年05月30日 (土) 18:47
Warm Breeze

Warm Breeze

Re: タイトルなし

Rooster.Cogburnさん、こんにちは

ファーギーは体操の腕前も相当なものだったみたいですね。ペイチのピアノの上からバク宙とは…、凄いですね。あまりに目立ちすぎてルカサーに睨まれたかな?

『ヤァ!ブロードストリート』にジェフとルカサーが出演しているとは知りませんでした。やはりビートルズはヒーローなのでしょうね。そう言えば、TOTOの2002年のカバー・アルバム『Through the Looking Glass』でもビートルズの「While My Guitar Gently Weeps」を演奏してますね。

2020年05月31日 (日) 17:13