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Seawind / Seawind (1976年) - アルバム・レビュー

2018年06月17日
Jazz / Fusion 0
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Seawindの1976年のアルバム『Seawind』の紹介です。
Seawind / Seawind (1976年)
Seawindはハワイ生まれのフュージョン・グループ。Bob Wilson(ds)とPauline Wilson(vo)夫妻を中心に1974年に結成され、82年の解散までに4枚のアルバムを残した。Bob Wilsonはアルバムのほとんどの曲を作る中心的存在。奥様のPaulineはキュートな美声でありながら、バックの強力な演奏に負けないパワフルな歌唱をする実力派である。また、Jerry Hey(tr)とLarry Williams/Kim Hutchcroft(sax)による "シーウィンド・ホーン・セクション" を擁しており、そのモダンな音とテクニックも高く評価された。

この『Seawind』は、彼らのファースト・アルバム。プロデュースをジャズ・ドラマーのHarvey Masonが担当している。全曲が彼らのオリジナルで、そのうち「Make Up Your Mind」の1曲はHarvey Masonとの共作である。前半(LPでいうA面)の5曲はヴォーカル曲で、Pauline Wilsonが4曲(1-4)、ギタリストのBud Nuanezが1曲(5)のリード・ヴォーカルを担当。後半の3曲は、歌詞のないインスト曲になっている。

前半の5曲はファンキーな3曲(1, 2, 4)とメロウな2曲(3, 5)という構成。ファンキーな曲でのシーウィンド・ホーンズの切れ味の鋭いこと。ノリノリで、歌うようにメロディアスな「We Got A Way」のベースラインを聴くと、同じ年代のHerbie Hancockのアルバムを思い出す。

メロウな2曲のうち、「He Loves You」は、Paulineの爽やかな美声をフィーチャしたバラード曲。一方の「A Love Song / Seawind」は、ハワイの穏やかな風を感じるようなリラックス・ナンバーで、Bud Nuanezが甘くささやくように歌う「A Love Song」から、大らかなインスト・パートの「Seawind」へと続くメドレー形式になっている。

アルバム後半は、再びファンキーな「Make Up Your Mind」でスタート。続く「Praise (Part I)」は、まるでThe Crusadersのような寛いだ演奏を堪能できる素晴らしいナンバーだ。このアルバムでは異色だが、とてもいい曲。ラストの「Roadways (Parts I & II)」は、フュージョン・プログレといった趣きの凝った構成の組曲になっている。

デビュー・アルバムにして、曲の多彩さと高度な演奏技量、アンサンブルの良さを見せている。Paulineのキュートでパンチの効いた歌声を存分に味わいたいならば、4作目の『Seawind (海鳥)』(80年)もおすすめ。そちらでは、George Dukeがプロデュースを担当している。

●収録曲
1. We Got A Way - 3:35
2. You Gotta Be Willin' To Lose (Part II) / 失う喜び (パート II) - 2:41
3. He Loves You - 4:57
4. The Devil Is A Liar / 悪魔は嘘つき - 4:35
5. A Love Song / Seawind - 5:45
6. Make Up Your Mind - 4:14
7. Praise (Part I) / 賞賛 (Part I) - 6:08
8. Roadways (Parts I & II) - 9:01


◆プロデュース: Harvey Mason(per, bv)

◆参加ミュージシャン: Pauline Wilson(vo), Bud Nuanez(g, vo), Larry Williams(k, sax), Ken Wild(b), Bob Wilson(ds), Kim Hutchcroft(sax), Jerry Hey(tp)
with Paulinho Da Costa/Ralph MacDonald(per), Ian Underwood(sy)

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この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

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