洋楽中心生活
Warm Breeze

音楽は心の糧、生活のサプリメント。洋楽を中心に極上の音楽との生活を綴ります。

Deliverance / Tightrope (1979年) - アルバム・レビュー

2019年08月20日
AOR名盤(1979年) 0
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Deliveranceの1979年のアルバム『Tightrope』の紹介です。
Deliverance / Tightrope (1979年)
Deliveranceは1974年にドイツで結成されたロック・バンド。コア・メンバーはカナダ生まれのDanny Janz, Ken Janz, Paul JanzのJanz兄弟で、これにドイツ人のメンバーを加えて結成された。彼らは70年代に4枚のアルバムを発表しており、この『Tightrope』は4作目。金澤寿和氏の『AOR Light Mellow』の増補改訂版(Remaster Plus)に紹介されたレア盤だが、この7月に韓国のBig Pinkというレーベルから世界初CD化された。

このアルバムでのメンバーは、Paul Janz(vo, k), Danny/Ken Janz(vo), Jacques Emanuel Belzung(g), Guy Roellinger(b), Dave McSparran(ds)の6人。収録曲はすべて彼らのオリジナルで、Paulが作曲、Kenが作詞を担当している。

ロック、ファンク、ディスコ、ソウル、メロウと、多彩な楽曲を収めており、個性的なメロディと凝ったアレンジが印象的。何よりも、随所で使われるファルセットが "まんまBee Gees" なことに驚く。まるでGibb兄弟がゲスト参加しているかのようなアルバムになっている。

1曲目の「Foolish Hearts」はタイトなロック・ナンバー。Gino Vannelliが作る曲のような熱いエモーションがあり、メンバーの演奏にも力が漲っている。続くタイトル曲の「Tightrope」も、同じエモーションを感じるロック・ナンバーだ。

「Prince Of The Galaxies」はディスコ調のエレガントなナンバー。彼らのファルセットがGibb兄弟とそっくりなこともあって、70年代後半のディスコ・ブームを牽引したBee Geesのナンバーを思わせる。

メロウな「Leaving L.A.」は、本作一押しの好ナンバー。シングル・カットされて、カナダ・チャートの57位、米チャートでも71位を記録した。柔らかいファルセットを心地よく聴いていると、Bee Geesの「How Deep Is Your Love / 愛はきらめきの中に」を思い出す。

「Face The Lady」はアヴァンギャルドなファンク・チューン。EW&F風のシャープなホーンに高音のファルセットが絡み、ノリノリで展開していく。かなり独特の雰囲気。

彼らはこのアルバムを最後にグループを解散。Janz兄弟のうち、Paul Janzは80年代中盤から90年代前半にかけてソロ活動をしており、カナダのシングル・チャートを賑わしている。80年代の王道を行くいわゆる産業ロックで、とても聴きやすい。85年のシングル「Believe in Me」は、米ACチャートでも25位をマークした。

78年に発表されたDeliveranceの3作目『』も、2018年11月にBig Pinkから世界初CD化されており、Amazonから購入可能。

●収録曲
1. Foolish Hearts - 5:16
2. Tightrope - 3:06
3. Farewell (Bye, Bye, Bye) - 4:16
4. Prince Of The Galaxies - 3:01
5. Leaving L.A. - 2:52
6. Back Seat Rider - 3:24
7. Can You Survive - 7:29
8. Face The Lady - 3:52
9. Re-Creation - 3:51


◆プロデュース: Horst Muller, Deliverance

◆参加ミュージシャン: Paul Janz(vo, k), Danny Janz/Ken Janz(vo), Jacques Emanuel Belzung(g), Guy Roellinger(b), Dave McSparran(ds)
with Elmer Louis(per), Scott Newton/Lee Harper(tp), Bobby Stern(sax, harmonica)


関連記事
この記事が参考になりましたらクリックをお願いします。

気に入ったらシェア!

Warm Breeze
この記事を書いた人: Warm Breeze
70年代、80年代の洋楽やAORを中心に、心の栄養と生活の潤いを与えてくれる素敵な音楽を紹介します。どちらかというと埋もれている名作を紹介したいという気持ちが強いです。

コメント0件

コメントはまだありません